雨の日の独り言

今朝は朝から雨である――

 

「今日はずっと雨なんじゃろうか。うちは雨いう天気は好きではない、なぜなら嫌な思い出があるからじゃ。

え?どんとな思い出かって?嫌な、言うとんじゃ!言うわけなかろう!」(機銃群・増添兵曹)

 

「増添兵曹の嫌な思い出言うんはな、昔ガキの頃親が『やめえ』言うんを聴かんで傘もささんと歩き回って泥の中で滑ってな、ほいで頭を石に思い切りぶつけての。頭じゃけええらい血が出たんじゃと。

じゃけえ今もそん時の思い出が残っとって、雨の日は嫌なんじゃと。あほか」(機銃群・長妻兵曹)

 

「窓の外は雨…あの日とおんなじ空の色…。雨の日は私を憂鬱にさせる。そう、あの日も雨が降っていた。許婚のあの人から婚約解消を言い出された日。あの人はわざわざ呉までやってきて私に婚約解消を言い出したんだっけ。『私を待ってくれている人がいる』とか言って。長すぎた春、そういうことだったのだろう。

私はずいぶん泣いたけど、あの人もその後、<待ってくれてる人>から降られたと聞いた。結局なんだかんだ言って人間そのものに問題があったんだろうと思う。私は新しい出会いを…ウフフ、ウフフフフー!」

(高角砲・生方中尉)

 

「雨雨ふれふれ。うちは子供の頃労働させられていたので雨の日はちょうどええお休みの日でした。それもちいとばかりの雨ではいけません。ある程度の雨でないと『畑へ行って来い』とか言われますけえね。あの頃他辛いと思うてましたが今ではその経験があったからこそ、我慢の癖がついたと思うて感謝しとります。―ただ、鳴神だけはご勘弁ですのう」(航海科・桜本兵曹)

 

「子供の頃、雨降ってくると口を大きいに開けて雨を飲んどったが…ありゃ渇きの足しにはならんね。ハハハ!」(航海科・亀井上水)

 

「亀井さんは変なことをしますねえ?そんなことをしたら体に良くないですよ?雨の中には空気中の汚れがいっぱい入ってるんですからね、熱くなるのもほどほどになさい?

私は雨の日でも練習していましたよ、いいですかあなた。テニスの女王の名を物にするにはただぼーっとラケット打ってちゃいけないの!私は雨降ってきたらラケットを振りまくって雨が自分にかからないようにしました。これが出来て一人前のテニスプレーヤーなんだよ?錦古里少尉候補生、君もやってみたまえ!ワハハハハ」(航海科・松岡中尉)

 

「松岡中尉、少尉候補生にへんなことを教え込まないで!これ以上変な海軍士官が増えたらどうするんです?

さて、雨の日。私は息子がほんの小さなころ休暇で家にいたとき、雨を見ながら歌を歌ったり折り紙を折ったり、庭のアジサイの葉の影に蝸牛を探して遊んだのを昨日のように思い出しますね…懐かしい。いけない、涙が出ちゃった」(大和艦長・梨賀大佐)

 

「泣かせるなあ、梨賀―!

私の雨の日のとっておきの思い出を話そうか。私が兵学校に入る直前、あの人と別れを惜しんだ傘の中。雨が傘にあたる音を今でも覚えてるよ…そしてやさしい抱擁!ウウ~、思い出すなあ~。え?その人とどうなったかって?―ハイ、別れました!」(森上大佐)

 

「前の休暇の時、一日雨降りだったことがありました。その時、私たちは何もしないで居ようと決め、日がな一日二人並んで座って雨の降るのを見つめていました。そしていろんな話をしました。お互いのことがよく分かってとても良い一日でした。そんな日が人生の中に一日や二日くらいあってもいいかなと思いました」(大和副長・山中中佐)

 

              ・・・・・・・・・・・・・・・

 

雨の季節ですね。それにしても最近の雨の降り方は異常で、風情も何もあったものではないですね。九州の大雨はいつになったら終わるのでしょう…くれぐれもお気をつけてくださいませ。

幼いころの梅雨の時のあの風景が今、とても懐かしい…。

 

雨の日のひとりごと(八神純子)


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Secre

河内山宗俊さんへ

河内山宗俊さんこんばんは!
眠りを誘うような優しい雨音なら大歓迎ですが、昨今のゲリラ豪雨というあれは本当にご勘弁でございます(-_-;)。夜中など、何事だ?というくらいの大雨に叩き起こされることが多くなりましたものね。

せっかくのお祭りですから雨が降らないように祈りたいものですね。台風、どうなりますか…本当に気になります。
え!肝臓ですか!それはもう十分すぎるほどお気をつけてくださいませね!

やさしい雨なら

ある意味風情がありますが、
ゲリラ豪雨は勘弁してつかあさい。

今週末は地元の祭、かんかん照りは
どうやら回避ですが、台風の動向が
気になります。あと、おいらの肝臓も?

花渡川 淳 さんへ

花渡川 淳 さんこんばんは!
コメントをありがとうございます。

駆逐艦の名前、なかなかいいですよね。全体に日本の軍艦の名前には風情があります。勇ましさの中に宿るやさしさのようなものを感じます。
そんな優しさもない昨今の気象に、地球の気性の激しさを感じる私です。

そうそう!
昔、アメリカの原水爆実験のせいで雨には放射能が入ってるから当たると「禿げる」と言われてましたよね!
よく男の子たちが「あ、お前禿げるぞ」なんぞとさわいどりましたっけw。
「雨のせいか?おいどんにはわかりもはん」

オスカーさんへ

オスカーさんこんばんは!
日本ほど気象を繊細な言葉で表現する民族もないかもしれませんね。いろんな雨の言葉を一人ずつに当てはめたら本当、面白いですね!いつかやってみましょう^^。

「雨降りくまの子」懐かしい!幼かった私と、若かった母と父…あの頃が鮮明に浮かびます。昔の子供の歌はいい歌がたくさんありましたね。

今日は亡父の一年祭を行ってきました。一年は早いのか長いのか、いろいろ考えました。

まろゆーろさんへ

まろゆーろさんこんばんは!
雨にはいろんな思いが詰まっていたりしますね。いい思い出、良くない思い出、楽しい思い出辛い思い出。そンなものをひっくるめて人生の味というのでしょうか。
それにしても昨今の雨のすごいこと。
昨日から父の一年祭のため千葉に行っていましたが、実家のそばの川(用水路)が、下流の方で氾濫寸前だったとかで避難勧告の出た場所があったらしいです。千葉駅前は冠水したと聞いています。
台風も来そうな今週、お互い気をつけましょうね^^!

こんばんは

駆逐艦に「時雨」「村雨」「夕立」「春雨」「五月雨」なんてのがありました。なんか風情がありますね。
さすがに「土砂降り」はいませんが。それにしても最近の雨は酷いですね。

私たちの子供のころはアメリカやフランスが原水爆実験を競争してやってましたので、雨に濡れると放射能にやられる、と言われていました。
私の父母も姉も弟も髪の毛は豊富なのですが、私だけ最近おでこが何となく広くなったような気がしまして、それで、子供のころ雨に濡れたせいだ、と、雨のせいにしています(笑)。
「だからおいどんはアメリカは好かん」と大久保大尉はの玉ふのでした。

こんばんは。
雨をあらわす言葉もたくさんありますよね。春雨、通り雨、雷雨、五月雨…ひとりひとりを当てはめてみても面白そうです。なんだかほっこりした気分になって頭では「雨降りくまのこ」がリフレインです~台風が気になりますね。どうぞお気をつけて。

雨百景といった感じの皆さんの話。
雨粒や雨脚が異なるほど人の思いも千差万別。
気まぐれもまた似合うのが雨の日かもしれませんね。

千葉は大変な大雨であったようですね。
千葉市に住む友人は夫婦揃って人間ドック中であったとか。
豪雨に遭わずに済んだとのんきなことを言っていましたが、
ご実家の母上は大丈夫でしたか。
豪雨までいくと雨の風情どころか大ごとに。
母上共々くれぐれもご留意下さい。
プロフィール

見張り員

Author:見張り員
ごあいさつ・「女だらけの帝国海軍」へようこそ!ここでは戦艦・空母・巡洋艦駆逐艦などから航空隊・陸戦隊などの将兵はすべて女の子です。といっても萌え要素はほとんどありません。女の子ばかりの海軍ではありますがすることは男性並み。勇ましい女の子ばかりです。女の子ばかりの『軍艦大和』をお読みになって、かつての帝国海軍にも興味をもっていただければと思います。時折戦史関係の話も書きます。
尚、文章の無断転載は固くお断りいたします。
(平成二十七年四月「見張りんの大和の国は桜花爛漫」を改題しました。)

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