2017-10

「女だらけの戦艦大和」 ・ 特別任務<参> 南方乙女は清らかに - 2009.10.14 Wed

「女だらけの戦艦大和」の松本兵曹長・見張兵曹は「武蔵」乗組員の2人の兵曹長とともに、<ベケス島>の陸戦隊に届け物をするために特別任務に向かっていた―――

 

朝になって、見張兵曹は縄を解かれた。松本兵曹長は「起きろ。飯の支度だ、早くしろ」と昨日と同じセリフ。一晩中、縛られていたせいで腕がしびれているがそうも言ってはいられない。腕をさすりながら「今朝は乾麺包(カンパン)と、缶詰です」と言った。松本兵曹長は「なんでもいいから早くせい、で、貴様はまた見張れ」と言った。

見張兵曹はもう腹が減ってたまらない。思い切って、「では後で交代願います」と言うと、松本兵曹長は「何言ってやがる、俺らが食ったら出発だ」と残酷なことをいう。

見張兵曹はさすがに悲しくなった。(ならば)と、こっそり乾麺包の一袋を自分のポケットに入れた。

最初からこうすりゃよかったんだ、大体人数分、およその日数分の食糧支給は受けているのだし。

「では、私は見張りに立ちます。終わったら呼んでください」と、見張兵曹は昨日の場所に向かった。そしてポケットから乾麺包を出して食いながら見張った。

朝の南方の景色はあくまで美しい、、、鳥が乱れ飛び朝日が海のさざ波にきらめいている。昨日の妖怪がうそのようだ。あれはなんだったのだろう、マジ怖かった。松本兵曹長に似てて。

 

やがて、一行は出発した。道なき道をひたすら歩く。身軽な兵曹長トリオは、さっさと先を歩く。見張兵曹は重い装備などで、息も絶え絶えである。日が昇り始め、蒸し暑くなる。

「ここからまだずいぶんあるんでしたね?」と志井兵曹長は言う。松本兵曹長は「そう、、まだこの密林を越えないとね、、。この20キロ先にちょっとした集落があるらしいよ」と言った。北川兵曹長は「それならそこで水を補給できますね、助かるな」。

見張兵曹はどうでもいいから早くこの重い荷物をちょっとの時間でもいいから下ろしたかった。

しばらく歩いているうちに、さすがに疲れたか松本兵曹長は「ちょっとこのへんで休もうか」と、小休止を言い渡す。

ふと兵曹長トリオが見上げるとそこは<ベケス峯>と現地の人が呼ぶ霊峰で、一本の太い棒のような峰が天に突きたっている。

なんてたくましいんだろう、と3人は思った。

―――その時、、、3人に異変が起きる。急に3人の顔がゆるみニヤケ、見張兵曹を見た―――

見張兵曹は重い荷物を下ろした。背中がすーっと涼しく感じた。やれやれ、と思った時、松本兵曹長の大声が見張兵曹を圧倒した。

「てめえ誰が休んでいいって言った!てめえはそのまんまだよ!」

この一言にさすがの見張兵曹もキレた。昨日からなんも食ってなければ眠ってもいない。さすがに精神疲労がひどかった。

「なんですって!昨日からあんまりじゃないですか、飯は食わさない、寝かさない、ぶん殴る蹴っ飛ばす、、、いくらなんでもやり過ぎってもんじゃあないですかあ!!」

絶叫した。怒りが全身にたぎっている。しかし、それ以上に松本兵曹長はたけった。

「うるせえこのやロー!!てめえ、麻生少尉にかわいがられてるからっていい気になってんじゃねえよ。・・・だいたいなあ、こんな貧相な体の女をなんで麻生少尉は気に入ってんだかな!!」いうなり銃剣を見張兵曹に突き付けた。

「ひえっ!!」見張兵曹は我に返った。殺される、しかも兵曹長に食ってかかっちゃった自分に今回は非がある。殺されても文句は言えない。―――みんなさようなら―――

その時、松本兵曹長は「見せろ」と意外な言葉を発した。「見せろ」と言って、銃剣の先であろうことか見張兵曹の服を裂き始める。眼の色がおかしい。目の奥がみだらに笑っている。

「やめてくださいーーーー」恐怖が兵曹を支配し、彼女は四つん這いになって逃げた。しかし、昨日からの空腹がたたって手足がもつれた。どっとその場の草むらに倒れこんだ。

見上げると、「武蔵」の二人もなんか変な雰囲気だ。やはりみだらな目つき。

「ちょっと見せてみろ、、麻生少尉がどこに惚れたのか、確認してやる」と松本兵曹長はさらに剣の部分で服を裂く。怖い、、、。

「武蔵」の二人に助けを求めたが聞いてくれない、それどころかやおら見張兵曹を抑え込んだ。これは意外。

実はこの<ベケス峯>、通りかかり見上げた人を一時的に助平にさせてしまうという、妖怪がすんでいるのだ。で、たまたま通りかかって見上げた兵曹長トリオがその妖怪に魅入られた、、というわけ。

完全に不利な見張兵曹。眼の色のおかしくなった兵曹長トリオに抑えられ、服は裂かれて胸元には一寸傷さえつけられてしまった。

血が滲んでいる、、、(殺されるぅ、、、、)と泣きたくなったがいやその前に、このでかい女に凌辱されるかも、と思うとさらに恐ろしい。「武蔵」の二人も普通の状態ではないし、四面楚歌とはこのことだろう。

「こいつのどこがいいんだか、調べてやろうぜ」と、松本兵曹長はついに兵曹にまたがった。

重い!!まるでトドかセイウチが乗ったようだ。「やめてぇ~~」と苦しいながら叫ぶ兵曹に松本兵曹長は「何言ってやがる。いつも少尉とこんなことしてんだろうが。どんなことやってるんだ、、こうか!?」と言って、乳当てを引き裂いた、、、ああ、この一枚は大事だったのに。呉で買った気に入りの一枚だってえのに。また今度上陸したら買わなきゃあ、、、。

あらわになった兵曹の胸。 ああ、<処女>の証の薄桃色の双の突起―――

松本兵曹長は「なんだ、、貧乳じゃねえか!?」と兵曹を馬鹿にした。

「これじゃいつまでたっても<ヴァ―>だよなぁ、男が食いつく体じゃねえよ」と、思い切り兵曹が傷つくことを言ったがこれも妖怪のせい、だろう。

「こういう体になんなきゃ貴様、いつまでも麻生少尉しか相手に出来ねえよ?」と、松本はいきなり自分の胸をはだけた。見たくもない松本兵曹長の醜悪な両胸があらわになって兵曹、目をそむけた。

「これが女!!これが女だぁ!!」とひとしきり叫んだあと、松本兵曹長は恐ろしいことを言い放った―――「じゃあ、今ここで貴様の<ヴァ―>を奪ってやる!」

なんと!!女に!!嫌だ!!  しかも、こんな嫌な奴に。それなら麻生分隊士のほうがずっとましってものだ、と心底兵曹は思った。これは死んでも守るべきである。――<ヴァ―>を。

兵曹はもうめっちゃくちゃの大暴れをした。志井・北川の両兵曹長は相変わらず妙な眼の色をしたまんま、「ほら静かにしなよぉ。可愛がってやるって言ってんだよ」と、兵曹をさらに抑え込む。松本兵曹長があり得ないくらいいやらしい顔で寄ってきた、、、その時!

「あ!いてえ!!」と志井兵曹長が叫んだ。その声で我に返る3人。 やっと正気に戻ったようだ。

見れば、志井兵曹長の首筋に小さなアリが食いついている。見張兵曹はここぞとばかりに「わああ、殺人アリだっ!!死にますよぉ!!」と叫んだ。

3人は「うわあ、、、!!」とその場を飛び退き逃げ出した。見張兵曹はあの小さなアリに感謝した。もしかしたら、麻生分隊士の心が助けてくれたのかも?

見張兵曹は荷物を背負いなおしてどこかへ消え去った3人を追ったのだった。

 

ようよう追いついて、4人はまた歩いて昼ごろ小さな集落に出た。その地の人に聞くとここの地名は、

   マタンキ

だという。4人はなんだか(ここも妙ななまえだなあ)と可笑しくなった。ここで貴重な水をもらい、ちょっと休憩しさらに歩を進めた。いい加減ジャングルには飽きたがまた苦難の一晩が過ぎた翌日、海岸線を見はるかす高台に出た。

「ここが<ジャーブラ>だな。来たぞついに!」松本兵曹長が言うと皆ほっと安堵の息をついた。

 

陸戦隊のいるところはすぐに分かった。

<帝国海軍 鳩川部隊>と書かれた兵舎にあいさつに行くと部隊長の鳩川少佐は喜んで迎えてくれた。

そして見張兵曹を見て、裂かれたような服と、血の跡にちょっと不審げな顔をしたものの「あなた、、もしかして<大和>に乗ってる人?」と聞いた。「はい」と言うと、「妹から聞いたよ~、いつだったか<天山>でゲロした子でしょ!?」と言って爆笑した。

なんとこの少佐、いつだったか見張兵曹が梨賀艦長のお使いで航空参謀のところに行った際世話になった<天山>搭乗員の鳩川兵曹のお姉さん、だったのだ!

「武蔵」の二人は大笑い。松本兵曹長は苦い顔。

ともあれ測距儀を無事設置し、4人は「大和」「武蔵」に戻ることになった。が、近くの海岸まで迎えに来るはずの潜水艦が故障で来られず、また来た道を戻ることになったのは御愛嬌というものか。

4人は、<ジャーブラ>の二つのこんもりとした小山を見上げて「もう、来たくないな」とつぶやいた。特に見張兵曹にとっては嫌な思い出のトップである。

恐るべし<ベケス島>、松本兵曹長や「武蔵」の二人が急におかしくなったのもこの名に由来するものだとは4人は知らない。ベケス、を逆から読んでごらんって。

 

ツンパにやっとの思いで到着したのは、初めてここに来てからもう10日がたっている。なんだか懐かしい風景。そこで待ち構えていた駆逐艦無花果で4人はそれぞれ懐かしい「大和」「武蔵」に戻ったのであった。

麻生分隊士は、泣かんばかりに喜んで見張兵曹を抱いた。そして「あいつに何かされんかったか?何かあったら言ってみろ?」と言ったが、見張兵曹は「いえ、なんにもありません。お待たせしてごめんなさい」と謝った。

 

「オトメチャン、、、」その晩、麻生分隊士は自室に見張兵曹を呼んで任務をねぎらいそして抱き締めた。

嫌がる見張兵曹のかれんな唇に自分の曲がったそれを押し付けて吸う。そしてやがてそっと体を離した。兵曹の服のボタンをはずす。

その時、兵曹の胸元にちょっとした傷があることに気が付いた。

「これ、、、なに?」と問い詰められ、兵曹はもう言わざるを得なくなった。「実は、、、」と松本兵曹長が銃剣で服を裂いて<ヴァ―>を奪われそうになった一件を話した。その前の殴られた話もした。

「なんてひどいことを!!それで大丈夫だったの?」と叫んで「松本兵曹長、、、野郎ただじゃおかねえ。私のオトメチャンに、、、」と優しく抱いて服を脱がせた。戸惑う見張兵曹。

「で、、今日こそは見せてよ、、、オトメチャンの<ヴァ―>の証拠!」と言ってベッドに押し倒すと乳当てをつかんだ。とたんに「いやあ!!それとこれを一緒になさらないでください!!」と見張兵曹は叫んで部屋中を逃げた。これではあの時の松本兵曹長と同じだ。

「待ってよ、オトメチャン」とあとを追う麻生分隊士――――

どんなに苦労をしようと、この二人は基本、変わらないのだった。

 

後日、松本兵曹長は麻生分隊士に呼びだされ、例の件で見張兵曹に傷をつけたこと、付けそうになったことをとがめられむっちゃくっちゃに殴られましたとのこと、因果応報ナリ。

てか、妖怪のせいだからちょっと気の毒っちゃ気の毒ではあるが、、、。

 

            ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

南方の暑さが、書いてるうちに移ってきたかのようでかったるいったらないです。ふと見ればなぜか部屋のエアコンが<暖房>で、ボウボウ温風が吹き出ています。暑いはずだ。

特別任務の4名様、お疲れ様でした。

で、報酬はもらえたんでしょうか???

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● COMMENT ●

ジスさんへ

お返事遅れましてごめんなさい。

いやあ、ドキドキしていただけましたか!

地名は、なんか急に思いついたものです。下ネタ系ならお任せです(笑)。

こういう妖怪が来たら、、、、日本の少子化に一役買ってくれるでしょうか!?

NoTitle

ドキドキです・・・最後まで目が離せない展開でした・・。

この地名、よく考えてたんですね!しかし、アタンキとは・・またまたリアルな・・。こんな妖怪、ウチにも来てくれんかなあ・・なんて秋の夜長にしょうもないこと考えちゃいました。

松ちゃんさんへ

こんばんは

この妖怪、、またでるかもしれませんよ(笑)。
布団マタギではないかもしれませんが、、、まあ似たようなものかも!です(爆)。

matsuyama さんへ

こんばんは!!
やっと特別任務が終了しました!!「マタンキ」、、、よく見ればすっごい名前ですね(恥)。ハハハ、、、。
しかしさすがmatsuyama さま、松本兵曹長は、まさしく『ダンプ松本』さんをイメージしました。悪役の時の彼女が好きだったのです。
この物語の、個性のないキャラの中では結構濃いキャラだと思います。

同性同士の強姦シーンは、なんせ経験ないので(あたりまえでしょうね、、)あくまで想像で描いています。
結構すっごい話になりました、、、。

とんでもない妖怪でしたね・・・

見はりんさん、こんばんは。 結局、どんな妖怪にとりつかれていたか正体が気になります・・・妖怪布団マタギでしたら帰りしなチョット寄る様お伝え下さい!

NoTitle

こんにちは。
見張兵曹たちの特別任務は終わったみたいですけど、マタンキなる地名には思わずぷっと吹き出してしまいました。
松本兵曹長のイメージはダンプ松本さんにどうしても結び付いてしまいます。
女同士の凌辱っていうか、強姦シーンは耳目を惹きます。女性の目で女性同士の凌辱を語ると、あのようなシーンになるんですね。なるほど。

チハタンさんへ

こんばんは

そうですね要するに妖怪より幽霊よりお化けより、何より怖いものは結局「上官」という人種なんですねこれが!!

私も貧乳の方がいいと思うんですよ。あの、よくグラビアに出てくるような「越前クラゲ」のようなでか胸はあんまり好きじゃないです。

てか、貧乳の方が感度がいい、、、!?って失礼しましたあ!!

NoTitle

妖怪より恐ろしい上官方ですね
ベケス峰・・・
話代わりますが貧乳は需要多いのですけどね
貧乳ばんざい


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ごあいさつ・「女だらけの帝国海軍」へようこそ!ここでは戦艦・空母・巡洋艦駆逐艦などから航空隊・陸戦隊などの将兵はすべて女の子です。といっても萌え要素はほとんどありません。女の子ばかりの海軍ではありますがすることは男性並み。勇ましい女の子ばかりです。女の子ばかりの『軍艦大和』をお読みになって、かつての帝国海軍にも興味をもっていただければと思います。時折戦史関係の話も書きます。
尚、文章の無断転載は固くお断りいたします。
(平成二十七年四月「見張りんの大和の国は桜花爛漫」を改題しました。)

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