2017-10

「女だらけの戦艦大和」・怪談、毛布を振るう音5 - 2013.09.07 Sat

マツコとトメキチ、そしてその後ろには松岡中尉さらにその後ろには大勢の乗組員が息をのんで<それ>を見つめている――

 

「アレが、こんなになるなんて」

マツコの呟きにトメキチがマツコの背中から降りて「やっぱりそうなのね、マツコサン。あの時の野田さんの褌に生えてたあのキノコなのね」とこれも呆然としてつぶやく。そんな二匹を見下ろして松岡中尉は

「鳥くんに犬くん。君たち危ないから下がっていなさい。いいですかここは艦内一、いや帝国海軍一熱い女・松岡修子海軍中尉に任せなさい!」

と言ってラケットを構えた。大きなきのこがそれを見て揺らいだように皆は見た。松岡中尉はラケットを構えたまま動かない。

麻生特務少尉が後ろからそっと「どうされました分隊長?」と声をかける、すると松岡中尉はそっと麻生特務少尉を振り返って

「ねえ麻生さん。きのこってどうやったら退治できるの?」

と聞いてきたので麻生少尉は思いっきりずっこけて「はあ!?知らんのですか?知らんで『俺に任せろ』言うたんですか?松岡分隊長、それはいくらなんでも・・・」とあきれたように言った。そのさらに後ろから、通信科の大尉が「そうだ、日野原軍医長ならご存知かもしれないと思うけど・・・おい、誰か日野原軍医長をお呼びしろ!」と声を上げた。数名の兵隊嬢が走り出して行く。

「それにしても」

麻生少尉が言った、「それにしてもこげえな大ごとじゃ言うんに艦長も副長も、参謀長までどこへ行きんさったんじゃろう。姿が見えん」。

その間にも大きなきのこはじりじりと後ずさって逃げようとしている。松岡中尉はラケットを構えなおすときのこに向かって

「さあキノコくん。おとなしく私に退治されなさい。それともおとなしくここを出て行くならよし。そうでないならあきらめて『大和』の烹炊所の露と消えなさい!」

と怒鳴った。それを後ろでかたずをのんで見守っていた副砲分隊の下士官が聞いて、「ウエッ、あのキノコを飯の材料にするんかね?デカイばっかで上手くなさそうじゃが」とぼやいた。その周辺の兵たちも「ほうじゃねえ、しかしあがいにでかいんじゃけえ食いでがある、言うもんじゃの。ほいであのキノコはなんというキノコなんじゃろね?しいたけじゃろうか、それともシメジじゃろうか」、「シイタケやシメジと違うで、あの形。なめこに似とらんか?」と騒いでいる。

とそこへ、日野原軍医長が森上参謀長とともに走ってきた。二人は久しぶりに酒を酌み交わしあっていて高歌放吟中でこの騒ぎを知らなかったのだ。その後ろには航海科の下士官たち――オトメチャンや小泉兵曹たち――がついて来ている。オトメチャンが大きなきのこを見て「はっ!なんねあれは」と息をのんでいる。

日野原軍医長が「いったい何事だね?・・・てありゃあなんだ!もしかしてあれが皆が騒いでいた毛布を振るってるみたいな音の原因か!?」ときのこを見て立ちつくす。森上参謀長が

「うわっ。きのこ・・・ですなあれは。いったいどこから来たんだろう」

と腕を組んで考え込む。松岡中尉が大きな声を出して日野原軍医長に

「軍医長、私はキノコの退治の仕方がわかりませーん。軍医長ご存知でしたら教えて下さーい」

と叫んだ。皆が一斉に軍医長を見つめる。日野原軍医長は皆の視線を一身に浴びて正直うろたえた。きのこの退治の方法なんて医師が知るわけないじゃないか。松岡中尉は何を思って私を呼び付けたんだ、まったく。そんなこと副長と甲板士官が始末したらいいんだよほんとに。

心乱れる日野原軍医長だが、一つ訂正するなら軍医長を呼ぼうといたのは松岡中尉ではない。

 

しかし副長の姿はなく、甲板士官の藤村少尉もえたいのしれないものを見て足が震えているようだ。意外と小度胸でだらしない。

「軍医長。どうします?」

再び松岡中尉が言った。どうしますと言ったって・・軍医長はもう困り果ててしまった。軍医長はあとじさってゆくきのこを見ながら頭を抱えてしまった。

ああ、こんな時こそ梨賀艦長と野村副長の名(迷)コンビがいたらよいアイデイアを出してくれたのだろうに・・・いったいどこに行きやがったあの二人!

日野原軍医長が頭を抱えて唸っているとあの大きなきのこはその頭をブルンとひと振りしてあの音を立てるとサササーッと廊下を走っていってしまった。

「待てー、このキノコやろう!」

松岡中尉はラケットを構えたままあとを追い、そのあとを麻生少尉以下の乗組員たちが追って走る。すさまじいまでの足音が、艦内に鳴り響いている。

 

そんな間も、艦長は婦人科診察室で副長を攻め立てている。副長は何処からか響いて来る振動に

「艦長。何か艦内で起きてるような気がします・・見に行かねばいけないと思いますが」

と喘ぎつつ訴えた。が、艦長は裸にした副長の秘部を攻めるだけで話を聞いてくれない。が、やっと

「嘘ばっかり。ツッチ、嘘ばかり言うねえ。何の音もしないのに、どうしてそんなこと言うんだろうねえ。よっぽど私が嫌いになったんだね、一体今度は誰に心奪われてるの?私の大事なツッチー、ほかの人には渡さないよ」

というとその指を副長の奥へとグイッとねじ込んだ。副長はああ!とうめいて身体をねじるようにした。今度は少し小ぶりの乳房の先を、艦長はもみつぶした。いやあ、やめてとツッチーが泣き声を立てるが艦長は知らん顔でそれを続ける。艦長は冷静な顔で続けながら

「誰が好きなの?誰を思って心ここにあらずだったのか言うまでやめないよ。こうしてやる」

とツチーの奥へさらに指を押しこみ、乳首を噛んだ。ツッチーはうめきながら、

「だから本当にわたしは艦長が好き。他の誰より艦長が好きです、嘘じゃあない。わかって下さい」

と懇願した。艦長は「ならどうしてさっきぼんやりしてたのかわたしに説明して?納得出来たらやめたげる」と言ってツッチの中で指をこねまわした。副長は痛いいたい、とうめきながら

「航海長におまんじゅうをいただいたんです。わたしの好きな白餡の。それを早く食べたくて、艦長には申し訳なかったんですが・・・」

と告白した。艦長はやっと(そうだったのか、他愛もない)と思うと途方もなく副長がいとおしくなった。(可愛い子)と思うとたまらなくなりまたその指をツッチーの中で出し入れした。ツッチは「艦長、お願いです、私・・・痛いからそれはもうやめて下さい」ともう一度懇願した。

艦長はツッチーの眼に宿る涙を見て(そんなに痛いのか?)と指を引き抜いた。副長は固く閉じた瞼から涙を流している。

艦長は「ツッチー?」と心配げに呼びかけた。もしかしたらこんなことをしてしまったら本当に嫌われやしないかと思った。そしてそっと副長の上に身体を重ねるとその黒髪を撫でた。そして

「痛かった?ツッチー、もしかして男の経験なかったのかな」

と尋ねた。果たして副長は「はい、恥ずかしいですが一度しか」と蚊の鳴くような声で答えた。艦長は少なからず衝撃を受けた。ツッチーがたった一度しかそれの経験がなかったとは。普段はそんなそぶりをおくびにも出さないが・・・そうかだからいつだったか「多羅湖」の助平艦長に凌辱されたとあれほど泣いたのか。そして以前にわたしがツッチーにしたあのことも、我慢して耐えてくれていたのか。

「ツッチー」

艦長は診察台の上で思いっきり副長を抱きしめた。艦長、と副長が泣き声を立てる。

とその時。

診察室のちょうど上をものすごい数の足音が駆け抜けて行った。ハッとして身を固くする二人、次の瞬間二人は顔を見合わせて「何かが起きた!」と叫ぶなりそこを走り出ていた。二人は足音をたどって駆ける。と行く手に大勢の兵たちの姿が見えた。

「どうしたあー」という艦長の大声に最後尾の兵隊嬢が振り向き、「あ、艦長と副長だ!」と叫んだ皆の目に飛び込んできたのは・・・あられもない格好の副長の姿。だが副長はそんなことを今は歯牙にもかけていない。艦内で起こったらしい異常を収めねばという気概に満ちている。副長は

「いったい何が起きた!?」

と声を張り上げた。すると松岡中尉が進み出て「副長、あれにえたいのしれない大キノコが」と先を指差した。果たしてその指差された先にはシイタケともなめことも付かないきのこがまるで皆を威嚇するようにその大きな頭をふりたてている。

梨賀艦長が「どうする、副長」と問いかけると副長はキッと顔をあげて、「藤村少尉、藤村少尉は居るか」と声を上げた。「はいっ」と返事があり藤村少尉が進み出て来た。その少尉に副長は何やら話しかけると藤村少尉はあわててその場を走り去った。

と、「キャー!」と悲鳴が上がり皆がそちらを見ればいつの間にかさらに大きさを増したきのこにオトメチャンが組み敷かれている。「オトメチャン!」と麻生少尉が駆け寄り、トメキチとマツコも走りよった。松岡中尉も「特年兵君!」と叫んで走りよって他の兵たちも大騒ぎになる。

マツコが、「このキノコやろう。この子を離しなさいよッ。離さなきゃこうしてやる!」ときのこに食いつくが、化け物きのこはそれをあざ笑うかのように大きな頭を左右に振るだけ。

そこに藤村少尉が「副長、持って参りましたっ!」と叫んで走ってきた。

副長は「おお、ありがとう」と言ってそれを受け取り――!!

   (次回に続きます)

 

           ・・・・・・・・・・・・・・・・・

なんだかめちゃくちゃな話ですが、副長なにをするつもりでしょうか?

緊張の<解決編>を待て!!

白餡のおまんじゅう・「信玄桃」です。美味しかった^^。
DSCN1025.jpg

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● COMMENT ●

れい姉さんへ

れい姉さんこんばんは!
ね!ね!本当の桃みたいでしょう?でもこれ正真正銘のおまんじゅうなんですよ!中身は白あんでとてもほっこりおいしいんですよ^^。
ぜひ機会があったら召し上がってください!
一押しお菓子です!

こんにちは(=゜ω゜)ノ

この「信玄桃」はおまんじゅうなのですか!?画像を拝見する限り、普通に「桃」にしか見えないのですが;;。

というか、白あんのおまんじゅう、大好物ですw。
これは、ホントに美味そうですなぁ…(*´¬`)。


まろゆーろさんへ

まろゆーろさんこんばんは!
野田兵曹、そうです汚いまんまだったのです…(-_-;)片付けられない女、の代表です(^_^;)。

さあ今回も性懲りもなく書いてしまいました。官能小説みたいなことばっか書いて、きっとこいつは大変な欲求不満なのではないかと思われてしまいそうですがもうやめられない止まらない。かっぱ○びせん状態であります。

老いらくの恋だなんて、まだまだにいさまお若いのですからいい恋をなさってみませんか?もしよかったら私がお相手に・・・(「あほかこいつ!こっちにも選ぶ権利があるわい」というにいさまのお怒りの声が聞こえてくるようです・・失礼!!)。

今日は壱日どんよりの東京でした、大分はいかがでしょうか。涼しくなりましたか?
季節の変わり目どうぞ御身大切にお過ごしくださいね。

NoTitle

久々に名前の出た野田さん。相変わらず汚いまんまだったのでしょうか。
そんなことよりも!!

おぉ!! 見張り員さんの才能爆発の濡れ場ですね。
臨場感あふれる想像が鮮烈に駆け巡っております。息遣いや匂いまでこっちに漂ってきそうな。
「ほかの誰よりも貴方が好きです」、言われてみたい!! もうメロメロになってしまうかもしれないです。老いらくの恋は激しいと言いますし(笑)

近野滋之 さんへ

近野滋之 さんこんばんは!
またよろしくお願いします。
ランキングの件了解しました。

鍵コメさんへ

鍵コメさんこんばんは!
本当におかしな天気ですね。東京は雷はそれほどではなかったですが雨がすごかったです!でもなかなか涼しくならないですね…(-_-;)

信玄桃美味しいですよね、それに見た目も可愛いですよね^^気に入りのひとつです!

季節の変わり目どうぞ御身大切にお過ごしくださいね^^。

NoTitle


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Author:見張り員
ごあいさつ・「女だらけの帝国海軍」へようこそ!ここでは戦艦・空母・巡洋艦駆逐艦などから航空隊・陸戦隊などの将兵はすべて女の子です。といっても萌え要素はほとんどありません。女の子ばかりの海軍ではありますがすることは男性並み。勇ましい女の子ばかりです。女の子ばかりの『軍艦大和』をお読みになって、かつての帝国海軍にも興味をもっていただければと思います。時折戦史関係の話も書きます。
尚、文章の無断転載は固くお断りいたします。
(平成二十七年四月「見張りんの大和の国は桜花爛漫」を改題しました。)

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