「女だらけの戦艦大和」・長妻兵曹涙する1

「女だらけの戦艦大和」他艦艇はトレーラー基地に帰って来た――

 

久しぶりのトレーラーの風景に、「女だらけの大和」も「矢矧」も駆逐艦数艇の乗組員たちはほっとしたような笑みを浮かべている。

「長いこと留守にしよったが、ちいとも変わらんのう。いつもの通りじゃな」

『大和』機銃分隊の長妻兵曹はそう言って常夏の日差しに目を細めた。そのそばに増添兵曹が立って、両手で日差しを遮りながら、

「ほうじゃのう。ここはいつも平和でええのう。まあ『武蔵』がおってじゃけえ、敵も来られんじゃろう」

と言って『武蔵』を探した。が、『武蔵』は昨日から外海に出て訓練中である。

長妻兵曹は三連装機銃の一つの砲身を撫でながら、

「ああ・・・○○○しとうていけんわ」

と唸った。増添兵曹は長妻兵曹の顔をまじまじと見つめると、苦笑して「長妻さんよ、あんたもう(都合により伏字)のこと考えとってかね?」と言って艦内帽を取ると綺麗に生えそろった前髪をそっと撫でた。

そして、

もええが、トレーラーに帰って来たばかりじゃ。明日からまた訓練じゃ。と○○○しとるひまなんぞないで?しばらくはお預けじゃ」

と言って艦内帽をかぶりなおす。

すると長妻兵曹は珍しく食ってかかった、「ちがうわ、何でもうちが『○○○○』言うたらと○○することじゃ思うたらえらい間違いじゃわ。まったく増添兵曹はすぐにうちが○○したがる女じゃ思うてる!ええ加減にせんね、うちはそがいにはすっぱな女と違うで!」。

増添兵曹はこれには驚いた。

そして「すまんのう・・・別に貴様が○○○じゃ、思うて言うたんじゃない。・・・その・・・普段が普段じゃけえ言うただけじゃ」と終いの方は声も小さくなってしまった。

長妻兵曹は、鼻息荒くふーっと吐き出してから

「うちはな、勝利せんとならんのじゃ」

と言った。増添兵曹が「は!? 勝利・・・勝利てどういうことね?」というと長妻兵曹は怖い目で増添兵曹をにらんでその事業服の襟をつかんだ。

「おおう!」と増添兵曹はそのまま一歩、二歩とあとじさった。長妻兵曹は増添の襟をつかんだまま、

「うちが勝つ、言うたらなあ!あのことに決まっとろうが!おめえは俺と何年つきおうとるんじゃ!おめえは俺のいったいどこを見とるんじゃ!その目え、でっかく開いてよううちを見とかんか!あほ!!」

と怒鳴ると襟をつかんだ手を振り切るようにして離すと「ふん!」と言ってその場を離れていった。

ドスドスと足音が荒い。

増添兵曹は、ほどけてしまった襟もとのひもを結びなおしながら「・・・なんじゃ。どがいしたいうんじゃ。に勝つ、いうことじゃろうか?どがいしたらに勝ったことになるんじゃろう?」と不審げにつぶやいた。

 

長妻兵曹は(○○○○。・・・ああもううちは○○を○○とうていけん。はあ我慢の限界じゃ)とイライラしながら甲板を歩いてゆく。

甲板の熱さが、靴の裏を通して伝わってくる。これこそがトレーラーの熱さでトレーラーにいるという実感を持たせるもの。

長妻兵曹は前甲板方向へと歩いてゆく。

第一主砲塔のそばに歩いてゆくとどこからかドタドタと音がしてくる。ふっと主砲塔を見上げた長妻兵曹の目に、何かを見て手を叩いて笑う野村副長と森上参謀長の姿がちらりと見えた。

(何しよるんじゃ、あの連中)

と思った兵曹はそっと砲塔の上へ続くラッタルを登った。そっと首を伸ばしてみると艦長が裸足で焼けた砲塔の上ではね回る梨賀艦長と、それを見ては大笑いする副長・参謀長の姿があった。

長妻兵曹は(また再発しよったんか、艦長の水虫もしつこいのう)と思わず噴き出しそうになってあわててそこを降りた。

梨賀艦長の水虫は帝国海軍、聯合艦隊でも知らぬものがないくらい有名で以前見張兵曹の発案でこの焼けた砲塔の上で裸足で歩いてから一旦治まったのだ。

だがまたこのところかゆみが出て、艦長はここで<治療>していたらしい。

(ばかばかしい)

と長妻兵曹はため息をついて目をトレーラー・水島にむけた。緑の濃い島である。

(はよう、○○○したいわあ。うちはアレをせんとどうもいけんわ。やらんと我慢できん体になってしもうたようじゃ。えらいことじゃ、はよう勝ってこれを鎮めんことにはどこにもゆけんで)

長妻兵曹は深いため息をついた。

だが、上陸できる日は、まだ先のようである。長妻兵曹はさらに深いため息をつくと、もう一度自分の配置の機銃座に向かって歩いた。

 

長妻兵曹の機嫌がよくないことはその日のうちにあっという間に仲のいい連中の間に広がって行った。

巡検後のタバコ盆出せ、の号令の後小泉兵曹がそれを増添兵曹から聞いて「ほう!あの長妻兵曹がねえ。よっぽどたまっとりんさるんじゃろか。ほいでも内地で頑張ったんじゃなかったかね?」と首をかしげた。

増添兵曹が「なあ、そうじゃろ?」と言って両腕を組んで考え込む。小泉兵曹が、

「まあ、さわらぬ神にたたりなしいうけえ、上陸して満足するまでほっとき。うっかり触ってやけどしたら詰まらんで」

と言って増添兵曹は「おう、わかった」と言って腕を解いた。そこへ「小泉兵曹、何の話しとってじゃね」とオトメチャンがやってきた。これから当直で艦橋に詰めるらしい。

そのオトメチャンを小泉兵曹は半ば馬鹿にしたような顔で見て、

「子供には関係ねえ話じゃ。あっち行っとれ!」

と言って追い払うしぐさをした。オトメチャンは子供と言われて少しむくれて

「ほうですか。ほいじゃあうちは当直があるけえね。さいなら」

と言ってその場を離れた。増添兵曹は「ああ、オトメチャン」とあわてたが小泉兵曹は「ええんよ、こげえな話になんも知らん奴が割り込んできよったらややこしゅうなるでね」と意に介さない。

 

オトメチャンはもう、そんなことは忘れて艦橋へのラッタルへ向かって歩いている。

ふと暗闇に何か動いた気がして闇を透かして見ると、副砲塔の陰に誰かがいる。よくよく見れば長妻兵曹ではないか。

「長妻兵曹?どうしたんですかこげえなところで」

オトメチャンが問うと、長妻兵曹はオトメチャンの前に現れた。

何か思いつめたような顔の長妻兵曹にオトメチャンはけげんな顔である。すると、長妻兵曹はいきなりオトメチャンを抱きしめた。

そして長妻兵曹はオトメチャンを抱いたままその耳元に、

「○○○・・・したいんじゃ」

と囁いた。

オトメチャンは抱きしめられたまま動くことも出来ず、遠い星空を見つめている――

   (次回に続きます)

 

          ・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

何があった、長妻兵曹!

長妻兵曹と言えば・・・・ですよねえ。その辺で何か欲求不満があるのでしょうか。一体彼女はどうしたというのでしょう。一体彼女は何を考えているのでしょう。今のままでは分からないぞ!?

そしてオトメチャンに何を囁いたのか、抱きしめたことと関連があるのでしょうか??
海軍事業服
小さいですが彼らの着ているのが「事業服」です(画像お借りしました)。



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酔漢さんへ

酔漢さんこんばんは!
昨日はちょっとめまいがして・・・お返事遅くなりごめんなさいね。

そう!三連送機銃と言えばホチキス社~~~!
あの、紙をパチンのホチキスと機銃のホチキス手関係あるのでしょうか?ないのかなあ~。でもなんか針の装填の仕方が機銃の装填と似てる気がしますね~。こじつけですが(^_^;)

さて。
長妻兵曹何をやりたいのか!?
ご期待ください^^。

気になります・・○○○・・・

大和25ミリ三連装機銃。
フランスはホッチキス社製でした。
実は、紙を綴じるたび思い出しておりました小学生時分でした。

はてさて・・やはり落としどころ?が気になりもします。
○○○うーーん。
気にならない?
と言えば・・・・・・・キニナリマス!(ここはカタカナにしてみました)

まろゆーろさんへ

まろゆーろさんこんばんは!

男の方たちは伏字に興奮なさるんですね~~ニヤニヤ。

高校生時分というのはどうして男子はああも妄想はげしい年頃なのでしょうか??まあ女子もご多分にもれませんが、女子はたいがい「かまとと」ぶってそんなの知らない、いやあねえ、で通しますw。

さあこの話、どうなりますか?ご期待くださいませ~!

伏字が……、もどかしい!!
男は伏字が好きでして桃色の妄想が頭の中を覆っています。
〇〇〇が〇〇〇の中に挿入なんて表現された、たったそれだけで敏感になっていたのは高校生の頃でした。気持ちも体も懐かしい!!

オスカーさんへ

オスカーさんこんばんは!
またまた怪しき伏字物語・・・
肝心部分が○○○…だと妄想が膨らみますねw。
「美・サイレント」懐かしく思い出しました・・・

さあいったいどういうことなのか。
お楽しみに~~~!

こんばんは。伏せ字があやしすぎます!!前の記事の歌の話ではありませんが、百恵ちゃんの「美・サイレント」が脳内をぐるぐる~(笑) うーん、気になります!!
プロフィール

見張り員

Author:見張り員
ごあいさつ・「女だらけの帝国海軍」へようこそ!ここでは戦艦・空母・巡洋艦駆逐艦などから航空隊・陸戦隊などの将兵はすべて女の子です。といっても萌え要素はほとんどありません。女の子ばかりの海軍ではありますがすることは男性並み。勇ましい女の子ばかりです。女の子ばかりの『軍艦大和』をお読みになって、かつての帝国海軍にも興味をもっていただければと思います。時折戦史関係の話も書きます。
尚、文章の無断転載は固くお断りいたします。
(平成二十七年四月「見張りんの大和の国は桜花爛漫」を改題しました。)

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