女だらけの戦艦大和・総員配置良し!

女だらけの「帝国海軍」、大和や武蔵、飛龍や赤城そのほかの艦艇や飛行隊・潜水艦で生きる女の子たちの日常生活を描いています。どんな毎日があるのか、ちょっと覗いてみませんか?

「女だらけの戦艦大和」・海軍軍歌

帝国海軍、と一口に言うが「艦」に乗って勤務するものもあれば、「航空機」の勤務者もいるし、「潜水艦」勤務者もいるのだ――

 

そんな「帝国海軍」の女将兵たちは今日も意気軒高である。課業の合間に士気を高めるための軍歌演習が行われている。

帝国海軍と言えばやはりこの歌が筆頭だろうか。

軍艦』(軍艦行進曲・鳥山啓作詞 瀬戸口藤吉作曲)軍艦

1行進曲(歌詞

守るも攻めるも黒鉄(くろがね)の
浮かべる城こそ頼みなる
浮かべるその城日の本の
皇国(みくに)の四方(よも)を守るべし
真鉄(まがね)のその艦(ふね)日の本に
仇なす国を攻めよかし

石炭(いわき)の煙は大洋(わだつみ)の
竜(たつ)かとばかり靡(なび)くなり
弾撃つ響きは雷(いかづち)の
声かとばかりどよむなり
万里の波濤(はとう)を乗り越えて
皇国(みくに)の光輝かせ

 

それからやはりというか海軍軍人と言えばまず、「艦隊勤務」と言うのが頭にあるのでこの歌を・・・

艦船勤務


これを歌いながら、「女だらけの大和」の石場兵曹は

「ええねえこの歌、うちはすきじゃわ。特に、四番の歌詞の<水漬く屍と潔く、いのちを君に捧げんの 心誰かは劣るべき つとめは重し身は(かろ)し>いうんがええねえ~。こりゃあまさにうちらの思いそのものじゃね」

と言っている。

 

さて。潜水艦部隊はまた違った歌がお好きなようである。

第六潜水艇の遭難(佐久間勉大尉(海兵29)以下十四名とともに山口県新湊沖で沈没し全員が殉職した事件。次第に酸素が無くなってゆく艇内でしかし、艇長が沈着に書き残した遺書は全国民の感動を呼びました。修身の教科書にも載りました)。

黒木少佐や、仁科大尉はもちろんのこと、新・特殊潜航艇の乗艇員である下士官――たとえば海枝一飛曹のような――でさえ、「佐久間艇長~~!私もあの方のように何事があっても沈着冷静でありたい!」と涙を流して感動するいわば「潜水艦乗りのカリスマ」の様な方である。

そのかたを歌った歌であるから、もう盛り上がる盛り上がる・・・そして最後には皆で「佐久間艇長に続けえー!」と泣きながら片手を天に突き上げて終わるのが常。

 

さて。

海軍航空隊はこれまた意気軒高である。なんといっても今や「帝国海軍の花形」としてもてはやされている存在である。

真っ白な絹のマフラーを巻いた飛行服姿は、全国小国民からのあこがれの的である。時に、故郷訪問で彼女たちが母校の小学校などに行けばもう、大変な騒ぎになるほど。斎藤祐樹子上飛曹が航空兵になりたての時これをしたら、母校では校庭に一文字を書いて斎藤兵曹の凱旋を喜んでくれ、斎藤兵曹は感激の涙で前が見えなくなるほどだった。

若鷲の歌」。

斎藤さんに続け、とその後この学校から予科練を志願する女の子が多く出たという話である。

 

「女だらけの戦艦大和」では今日もみなが課業にいそしんでいる。

主砲の配置員は主砲の砲身にまたがって磨く。機銃の増添兵曹や長妻兵曹たちは砲身にブラシを突っ込んだり、射撃用の旋回ハンドル、俯仰ハンドルを点検している。

機関科の松本兵曹長は新入りの椿於二矢子兵曹を指導しながら大汗をかいて走り回る。

内務科は岩井少尉やそのほかの皆がそれぞれの部署で張り切って仕事をする。秋山兵曹長は艦長からの無理な衣装の注文に頭を抱えてそれでもなんだか嬉しそうであるし。

そして、航海科では樽美酒少尉が花山掌航海長とともに海図とにらめっこしている。そのそばを松岡分隊長が「熱くなってますかあ、花山大尉と樽美酒少尉!いいですか今日からあなたも富士山だ!」とわめきながら走り抜ける。

通信科では敵の何らかの暗号電がないか常にレシーバーに神経を集中している。

そして・・・防空指揮所では見張兵曹たちが哨戒を怠らない。トメキチもマツコももういっぱしの乗組員の顔で立っている。

「女だらけの戦艦大和」は無敵を誇る。「女だらけの帝国海軍」はむかうところ敵なし、である!

誰かが、今日の軍歌演習で歌った歌を少し調子外れだが歌っている。

(太平洋行進曲)

その歌声が耳に入った梨賀艦長、ふっと顔をあげて「・・・だれだ、随分音程が外れているじゃない?副長、ちょっと声の主探してきて?指導しないといけない」と言い、副長はやれやれという表情で、でも笑いながら声の主を探しに出てゆく・・・

巡検ラッパ

 

こうして今日一日は終わるのであった――おやすみなさい――


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コメント

matsuyama さんこんばんは!
本当に一口に軍歌と言っても陸軍の歌、海軍の歌などあってその数は大変なものになります。
「若鷲の歌」予科練の歌としてつとに有名ですね、勇ましい中にもちょっと哀愁があって私も好きです。

銃弾を受けて死んでもラッパを口から離さず、修身の教科書にも載ったのは陸軍のラッパ手の<木口小兵>さんです、日清戦争・成歓のたたかいで戦死なさっています。

すさまじくも素晴らしい軍人精神を、後世の私たちはそこに見出すことができますね!
2012-07-16 Mon 22:49 | URL | 見張り員 [ 編集 ]
軍歌ってこんなにあったんですね。軍艦行進曲はよく聞いてました。あらためて歌詞を見るのは初めてです。こんな意味の歌詞だったんですね。っていうか歌詞は覚えてませんでした。
若鷹の歌。この軍歌好きでした。確か予科練の映画かなんかで歌われてましたよね。勇ましい曲で思い出すといつも口ずさんでいましたよ。
起床ラッパや突撃ラッパなどがありましたが、ラッパを吹いてる途中で銃弾を受け、死んでもラッパを放さなかった、という軍人さんがおりましたよね。
どなたでしたかね。すばらしい根性です。軍人魂ですね。
2012-07-16 Mon 22:36 | URL | matsuyama [ 編集 ]
まろゆーろさんこんばんは!
いつの間にかパチンコのテーマ?みたいになった軍艦行進曲ですがおっしゃる通り歌詞は大変奥深く格調高いですね。あの当時の歌謡曲であれ軍歌であれ、日本語が綺麗で素晴らしいと思うのです。
そこへ行くと今はまろにいさまご指摘のように一体どこの言葉?と思うものが多く閉口です。

「軍隊」がない今の日本では何かと批判の対象の軍隊生活ですが、規律と連帯を身につけるのにはいい場所だったと思います。そして何より国の防人としての気概・誇りが彼らをきびきびした行動に導いていたのでしょうね。

戦争中は命が軽んじられていた…とはよく言われることですが私はそうは思わないのです。それを言うなら今の社会はどうなんだと。
毎日殺人や自殺が新聞紙上やTVをにぎわす今の世のほうがよっぽど命を軽んじていますね。
2012-07-16 Mon 20:41 | URL | 見張り員 [ 編集 ]
軍艦マーチ、パチンコのBGM。勢いのある曲ですが文字を拾うとしみじみとした魂を感じますね。あの当時の歌はほとんどが心に響き訴えられるものばかりです。日本語なのか、歌なのか、まったく分からない今のとは大違いですね。
きびきびと課業に勤しむ姿。これもまた今の世にはない真剣さでしょうか。きっと国や命を護る唯一のよすがとして慈しみながら行動していたのでしょう。
今の世の中よりも人生が短く、命も儚かった昭和の戦争時の中にあってもすべてを大切にしていた。なのに今はありとあらゆるもの、自他の命すらもぞんざいにしてしまって残念です。
2012-07-16 Mon 13:45 | URL | まろゆーろ [ 編集 ]
いなばさんこんばんは!
この替え歌いいですねえ~、作詞者には申し訳ないですがww。

そうそう、はだしのゲンでもゲンとシンジが歌ってましたね、ジャンジャンじゃがいもさつまいも…でしたっけ。
どんな歌でもどんな時代でも替え歌は楽しいですね、そういえば愛国行進曲でしたっけ、「見よ東条のはげ頭・・・」というやつ、ヒデキ衝撃~ぃ!!

「二台のピアノのための~」、ぜひ聴きたいのでCD探してみよう思います。
2012-07-15 Sun 23:53 | URL | 見張り員 [ 編集 ]
オスカーさんこんばんは!

誇りに満ちた仕事…今の私たちにこれほど充実感を与えてくれる仕事は、本当の意味においてあるのだろうか?そう思うくらい当時の軍歌には「軍人という職業への誇り」がうたわれていますね。
時に、軍歌の歌詞を読んでみると意外な発見があります!
2012-07-15 Sun 23:42 | URL | 見張り員 [ 編集 ]
「軍艦マーチ」の二番を、゛いわしの煙は七輪の たつかとばかり靡くなり たま打つ響きはお茶碗の~♪(略)゛ まるで、「はだしのゲン」見たいに替え歌して歌っていました。 (鳥山啓さんごめんなさい。)
「2台のピアノのための軍艦マーチによるパラフレーズ」(中田喜直作曲)も好きです。
「雪の進軍」「戦友」を織り混ぜた曲で追悼の意を表した曲です。
2012-07-15 Sun 22:14 | URL | いなば [ 編集 ]
おはようございます。
それぞれが自分の仕事に誇りと責任を持っていて、こちらの背筋もピン!!となる気がしました。軍歌とひとくくりにしてしまいがちですが、一つ一つの歌に込められた想いは大事にしなくてはいけませんね。
2012-07-15 Sun 07:48 | URL | オスカー [ 編集 ]

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