「女だらけの戦艦大和」・バレンタインデー2<始動>|女だらけの戦艦大和・総員配置良し!

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「女だらけの戦艦大和」・バレンタインデー2<始動>

2012.02.09(23:56) 448

「女だらけの帝国海軍」は今、ちょっとした盛り上がりを見せている――

<某航空隊の場合>

常夏のある島の航空基地。連日激しい訓練に励む「美鷲」たちの間に<バレンタインデー>なる話が伝わってきた。

氷川きよこ中尉はその話で若い航空兵嬢たちが盛り上がるのを見て「何をアメリカかぶれしたことを!我々はいやしくも帝国海軍の軍人じゃないの!もっとまじめにやりなさい」と怒っていた。が、川島一飛曹や大川一飛曹たちに「そうおっしゃらないで、あの『大和』や『武蔵』の艦長さんがたもなさるそうですから」と言われ「・・・そう?」とその気になった。

その日から、氷川中尉は愛機・紫電改とともに格納庫の中にこもっている。扉の外側には<氷川中尉・㊙作業中に着き入庫を禁ず>と書いた紙を張っている。

「いったい何をしてるんだ?」と基地司令の北島中佐は思っているが忙しいのでもうどうでもよさそうだ。

が・・・氷川中尉には恐るべきバレンタイン計画があったのだ・・・

 

<「女だらけの大和」その後>

バレンタインというものにそれほど興味になさそうな松岡分隊長はハッシー・デ・ラ・マツコやトメキチを相手に最上甲板でテニスに興じている。と言っても相手は動物、ラケットを持てるわけでもないがトメキチをボール拾いに任命し、マツコには「鳥くん!君はその大きな羽があるからそれでボールを打ち返してくれない?大丈夫熱くなればできるからね!」と言ってさっそく有無を言わさないでマツコに向かってボールを打ちこむ。でもボールは動物への負担を考えて軟式ボールであるからそれほど痛くはない。マツコは「いやんなっちゃうわねえ、あたしってさ<動かない鳥>って言うのが売りだってのに、こんなに動いちゃダメよねえ、看板に偽りありじゃないの」と苦笑しながらボールを打ち返す。

松岡分隊長は「いいぞ、鳥くん!その調子でやってよ。そのうちいいものを君にあげるから楽しみに待っているといいよ」と言い、摩訶不思議なボレーは続く。

トメキチはそれたボールを拾いながら(マツコさんと分隊長、仲良くなってくれたみたいでよかったなあ)なんて思っている。呉の冬は寒いがこうしていると寒さも忘れ体が熱くなってきた。「いい傾向だぞ、鳥くんと犬くん!」顔を紅潮させて分隊長は叫ぶ・・・

 

その頃、オトメチャンは(はてさて、分隊士にはどがいなものを贈ったらええかねえ)と考え込んでいる。皆が「オトメチャンも分隊士に贈り物をせんとねえ」と言うのでこのところ考えている。

(やっぱりここはみんなの言うチョコレート言うんがええんじゃろうね)と思い次の上陸に買おうと思っていたある晩、夜勤の交代時に居住区に向かう途中、主計科の福島大尉に会った。福島大尉は「あ、オトメチャン。オトメチャンも麻生さんに贈るんでしょ?」と聞いてきた。オトメチャンは少しほほを赤らめると、「はい。次の上陸の時買うて来よう思うてます」と言った。福島大尉はそっとオトメチャンに顔を寄せると「こういう時こそオトメチャン、手作りよ!前に<間宮>でもらったチョコレートの塊があるからそれでオトメチャンだけのチョコレート作ったらいいよ!・・・麻生さん喜ぶから!」と囁いた。オトメチャンは「チョコレートを作るんですか!でも・・うちにできるかどうか」と言ったが大尉は、「大丈夫。作るたって塊を溶かして何か型に入れたらいいんだから難しくないよ。じゃあ、明後日の夜巡検が済んだら私の部屋に来てね」と言って笑って「じゃ、お休み」と言った。オトメチャンは嬉しそうに敬礼して福島大尉を見送った。

(分隊士・・・うちが作ったお菓子を喜んでくれるじゃろうか)

オトメチャンの胸が高鳴った・・・

 

<「女だらけの飛龍」の場合>

ここでも海軍嬢たちはバレンタインを心待ちにしている。

それを見た二航戦司令官・山口たも少将は艦長室に艦長を訪ねて「ねえ、とめさん。何をみんなあんなに嬉しそうなのかねえ」と「飛龍」の加来止代艦長に尋ねた。加来艦長は手にしていた海図を引き出しにしまうと、「あれはですねえ司令官。バレンタインとやらを待っているんですよ」と教えた。山口少将は「ば、バレンタインってアメリカ人を待ってるのかね!?」と素っ頓狂な声を出した。

加来艦長は笑って「人じゃあないんですよ。何でもバレンタインと言うのは・・・もともとはキリスト教かなんかの聖人の名前らしいんですが・・・その日は誰でも好きな人に贈り物をする日なんだそうです。しかも、贈るものはチョコレートだって言うんですから、その聖人て人は甘党だったんでしょうね」と言った。山口少将は「ほう!好きな人にねえ~、チョコレートとはまたずいぶんハイカラなことだね」と笑った。

山口少将は謎が解けたところで艦長室を出て司令官用の部屋に向かった。その途中、

(チョコレートを贈る、だって!?これはちょっと聞き捨てならないね、だれか私にチョコレートを贈ってくれないものかなあ)

と早くもそわそわし始める。だが、最近ダイエットに成功し、別人のように痩せた少将にとって<甘いもの>は大敵である。ある意味連合国軍並みの大敵である。

(駄目だ。贈られても食べられない・・・でも!せっかく誰かが贈ってくれたものを食べないっていうのは失礼じゃないか。人道にもとるぞ。・・・ああ、どうしたらいいんだ。このスタイルを維持したいがチョコレートも食べたい。ああもう、どうしよう!)

山口少将は誰かがくれる、と決まったわけでもないのに一人、呻吟している・・・

 

<「特殊潜航艇」ペアの場合>

特殊潜航艇「いるか型」訓練中の都竹兵曹は仲間から「今月の十四日、艇長に贈るといいよ」と囁かれ、(そんな欧米の真似なんかしていいものかなあ?艇長に嫌われたりしないだろうか)と悩んでいた。

でも、(普段の感謝の思いを伝えるということでいいかな)と思い返し準備をしようと思い立つ。と言っても特殊潜航艇の訓練は厳しくなかなか「上陸(この場合は休暇です)」の時間もない。(どうしたものか)と思っていると仲間の一人・情報通の宮根兵曹が「主計長が作ってくれるそうだよ、チョコレート。だから希望者はこの紙に名前書いて」と言ってきた。さっそく都竹兵曹は自分の名前を書いて「じゃ、お願いね」と宮根兵曹に渡す。

宮根兵曹はそれを丁寧に二つに折ると「うん、じゃあ今から主計長にお渡ししてくる」と言ってその場を離れる。その背中を見送りながら都竹兵曹は(松尾艇長には何年もお世話になりっぱなしだもんなあ。この辺で何か心ばかりではあるがお返ししたいものだよね)と思っていた・・・

 

    ・・・・・・・・・・・・・・・・

それぞれのバレンタイン、もうすぐです。

チョコレートってカカオの成分が多いとポリフェノールも多く、体にいいと聞いていますがどうなのでしょうか?

以前カカオ99%と言うのをかじりましたが苦くって撃沈でしたね^^。

 
ヴァレンテイヌスさん。甘党か否かは知らないです(WIKIより)


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コメント
オスカーさん こんばんは!

大丈夫です、松岡修子は自分でも「彼」だと思っていますからね^^。

「女だらけの帝国海軍」こんな軟弱なことで国の守りは大丈夫なのかい!?と思う向きもあるでしょうが大丈夫、帝国は安泰です。
ですのでバレンタインをあれこれ言います、やります!

さあ当日はどうなりますでしょうか、ご期待くださいませ~!
【2012/02/10 23:19】 | 見張り員 #- | [edit]
こんにちは。前のコメントで松岡さまを「彼」と書いてしまい失礼しました~ラケットを投げつけられそう(涙)
いろんな場所でいろんな思いであれこれ策(!?)をめぐらせているのがたまりません!!いつの時代も「おとめ心」はキラキラですね。当日が楽しみです♪
【2012/02/10 08:21】 | オスカー #- | [edit]
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