「女だらけの戦艦大和」・新人登場2

樽美酒ゆう少尉は、穏やかに微笑んでいたがやがて航海長に伴われて艦内を見学に降りて行った――

 

皆が解散した後ほっとしたような表情で麻生少尉は松岡分隊長の元に行くと、「えかったですね、使えそうな人で。これでまた『大和』は強うなることができます。敵撃滅も早いんとちがいますか」と嬉しそうに言った。松岡中尉は少し怖い顔を作って

「麻生さーん、あなたは特年兵くんというものがありながら新しい少尉に浮気ですか?」

と片手の人差し指で麻生少尉の胸を突いた。麻生少尉は思いかけない言葉を突き付けられてびっくりした。しかし、オトメチャンへの愛に燃える麻生少尉は口をひん曲げて、

「分隊長。お言葉ですが私に限って浮気などというまさにうわっついた行いなどするわけがありません。私はオトメチャン一筋であります。・・・先ほどの言葉は単にあの・・・ダルじゃないたりびしゅ・・・じゃない樽美酒少尉がなかなか使えそうなええ人材じゃいうことで言うたんであります。妙な発言は誤解を招くもとであります、どうかご注意を!」

とでかい分隊長をしたからねめあげるような感じで苦情を言った。すると、松岡分隊長は怖い顔のままガシッと麻生分隊士の肩をつかんだ。

麻生分隊士は思わず腰が引けた、やばい言いすぎたかな、今回こそぶんなぐられる・・・と思った時。

松岡中尉の顔が思いっきりほころんだ、そして「いや麻生さん。よくいったね。そんなことは私はわかっているがだ、ちょっと麻生さんを試したくなったんだよ。麻生さんのあの子に対する愛情がいかほどか、タコほどか。いいよいいよ麻生さんこの調子で熱くなってくれよ!そしてあのダルくんを一緒に清く正しい『大和』の色に導いてやろうじゃないか」と言いなんでか知らんが片手の人差し指をグイッと空に向けて指した。思わずその方向を見てしまう麻生分隊士。そちらに何があるのかと見ながら

「あの分隊長、彼女はダルさんではのうて樽美酒、でありますが」

というと松岡分隊長は「そうか樽さんだったか、人の名前を間違える奴は機銃弾に打たれて死んじまえと言うからね。ともかくだ、私はいずれ彼女と対決しようと思ってるんだよ」と言い、麻生少尉は不安な顔になった。

「対決いうて一体どがいな事をなさるんで?まさかあの少尉をボコボコにするんで?」

そういう麻生少尉に松岡分隊長は大笑いをしてから、

「いやですねえ麻生さーん。わたしがなんであのひとと喧嘩なんかしなきゃいけないんですか?仮に売られたとしても、私は勝ちますけどね。そうじゃなくって彼女が野球のグローブを持っていたのを見たかな?だからいずれ、そっちで対決しようと思ってるんですよ」

と言った。麻生分隊士はちょっとほっとしたが、「でも分隊長はテニスでしょう?樽美酒少尉は野球ならちいと違いますが勝負になるんですかねえ」と疑問を投げる、が分隊長はその疑問を「麻生さん。私はスポーツではだれにも負けない余裕があるんですからね。秘策もあるんですから大丈夫です。まあその日を楽しみにしててくださいよ、バンブー!」と打ち返し、「じゃあ、私もあの新人君に会ってきますからね。あとで皆に紹介しますから」というと踵を返して去って行った。

「なんだ・・・ようわからん」

麻生分隊士はそうつぶやくと艦橋へ向かって歩く。

それをトップから見下ろすハッシー・デ・ラ・マツコとトメキチ。マツコは「あらあんた、ちょっと見たあ?いい女が来たわよ!あたしちょっと興味あるわあ~」と嬉しそうに羽を大きく広げて飛び跳ねている。トメキチはそれを見て「おばさん嬉しそうだねえ。僕は別に誰が来たっていいの。僕はトメさんがいればいいの」とあまり興味はなさそうである。大きなあくびをひとつした。

 

その翌日、もう一人・・・来た。

今度は士官ではなく、下士官で機関科の所属だという。浜口機関長と松本兵曹長が大変喜んでその迎えに出ている。やがて、新任の下士官を乗せたランチが接舷しその人が上がってくるのが見えた。

ちょうど最上甲板にいた小泉兵曹と見張兵曹、石場兵曹は「どんなんが来たんか、見ようや」と言って露天機銃のプルワークの陰に隠れて見ている。

新任の下士官は、舷門当直の兵に礼をしてから最上甲板に入ってきた。甲板のきれいさとか、『大和』そのものの大きさに度肝を抜かれたようだ。しかし、軍帽の廂の陰になって顔はよく見えない。新任は、副長、機関長、松本兵曹長の居並ぶもとに行って大声で申告を始める。軍帽を少し上げた時見えたその顔、そしてそれを見た副長以下、そして隠れ見をしていた小泉・見張・石場たちは驚くことになる。

その下士官は化粧をしているかのような顔の陰影の深いこと・・・鼻筋のあたりなどその左右に鋭い黒い線が走っているようだ。

椿 於弐矢子(つばき おにやこ)一等機関兵曹ただ今着任いたしましたっ!」

椿 於弐矢子・・・すごい名前だ、顔となんだか妙に合致しすぎてる。皆、息をのんでその顔に見入っている。

しかし椿兵曹は全く動じないでその顔で少々不気味に微笑んでいる。

「ど・・・どがいな人なんでしょうねえ?」

見張兵曹の少し震える声が、皆の心の中を代表しているようだ――

       ・・・・・・・・・・・・・・

すごい人が来ました。

そして樽美酒少尉と対決しようともくろむ松岡中尉は何をしようというのでしょうか??なんだか危険なにおいのする「女だらけの大和」であります・・・。

椿鬼奴さん(画像お借りしました)。モデルにさせていただきました、姐さん!
鬼奴さん



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オスカーさんへ

オスカーさんこんばんは!
なんだか目つきの悪いのがそろってしまいました・・・マツコと鬼奴、仲良くできるか!?そして何より既存の乗組員と仲良くできるんでしょうかこの人は???
トキの目。TVの映像と新聞に載った画像で見ましたが・・・怖い、怖すぎますね。本物のハシビロコウを見たときその怖さを実感しました。しかもやつは一切動かねえ、と来た!
マツコとにらめっこしたら…トキノ鋭いくちばしでマツコはつつかれそうな気がしますね。
「痛いわよアンタ何すんのよう!」
とか言いそうです・・・

ウダモさんへ

ウダモさんこんばんは!
いやあお越しいただきありがとうございます^^うれしいです~~❤
雨の日はできたら何にもしないでボーっとPCいじっていたいです。でも一人で店に立つのが私の仕事なので・・・とっても嫌です。人通りがないとやっぱ、物騒です。後ろから刺されたりしないよう気をつけながらの仕事ははあ、しんどい!
仕事の合間に、話のネタを考えます。ラジオ聴きながら。昔の歌をきいたら「あ。これ使える」と思い、番組のゲストに芸人が出てれば「この人使えないかな」。
国会中継はネタの宝庫ですしww。
さあ、鬼奴にダルビッシュ。どう使っていこうかな~~ウキウキ。
こんな調子で書き続けてゆきますのでこれからもどうぞよろしくです^^。
おほめの言葉、うれしく思います\(^o^)/ありがとう!!

こんばんは。トキの話題にマツコも誰かとペアになれないかしら…なんて思いました。椿さまと仲良くはならない…ですよねぇ! しかし鳥って全般的に目が怖いですよね…トキの目も怖い…マツコとにらめっこしたらどうなるのかしら(爆)

NoTitle

お久しぶりです!
忙しいのを理由に立ち読みスル―ばかりしているウダモですw
すみませんっww
外は雨。
こんな日はだらだらと過ごしたいなあと思い、ネットサーフィンに興じ、気がついたらいつもの場所に…w
そう、ここですw
いやぁ~毎回言うようだけど、ホント読みやすい!
そして読んでいて疲れないw
鬼奴さん出た時は『マジで??w』と思いましたが、次を読んでみないと何ともwww
↑ココ重要w
そう、次を読む気にさせるのも『上手い』条件の一つだと思いますよ。
コメントはあまり残せないかもですけど、立ち寄ったら必ず読んでいるので、是非、書き続けて下さいね★
単なるおばちゃnファンよりw

まろゆーろさんへ

まろゆーろさんおはようございます!
正直、椿鬼奴さんを見たとき驚きました、すごいメイクだって。でも彼女素顔はとても素敵なんですよね~。でもこちらの椿さんもそうかというと・・・どうかな!?
機関兵ですからきっと浜口とか松本と一緒になって<熱く>なると思いますが・・・どうなりますか、ご期待ください!!^^。

NoTitle

椿於弐矢子。
この隈取のような顔で乗船(?)したら、そりゃみなさん驚いたことでしょうね。睨みのききそうな、そして個性の強そうな人がまたひとり増えましたね。
樽さんに興味津々のマツコさんの行動もまた不穏だし。面白くなりそうですね。
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見張り員

Author:見張り員
ごあいさつ・「女だらけの帝国海軍」へようこそ!ここでは戦艦・空母・巡洋艦駆逐艦などから航空隊・陸戦隊などの将兵はすべて女の子です。といっても萌え要素はほとんどありません。女の子ばかりの海軍ではありますがすることは男性並み。勇ましい女の子ばかりです。女の子ばかりの『軍艦大和』をお読みになって、かつての帝国海軍にも興味をもっていただければと思います。時折戦史関係の話も書きます。
尚、文章の無断転載は固くお断りいたします。
(平成二十七年四月「見張りんの大和の国は桜花爛漫」を改題しました。)

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