2017-10

「女だらけの戦艦大和」 ・ 参謀長、<横取り>する。 - 2009.11.28 Sat

「女だらけの戦艦大和」は、一路「呉」に向かってひた走っていた―――

 

見張兵曹の怪我も随分落ち着いて、もう配置に復帰している。ちょっと早い、という皆の意見や心配もあったが、何より本人が「戻る」と言ったのでその意向を大事にしたというわけ。

麻生分隊士は人一倍見張兵曹に関しては心配性で「大丈夫か」「そろそろ交代しようか」「立ってられるか」などと、ちょっと過保護。

でも兵曹は笑って「大丈夫ですよ、分隊士。私の事よりご自分を大事になさってください」と分隊士を気遣い、「オトメチャンたら、、、なんてかわいいんだあ!!」と抱きしめられた。

皆、(また始まったよ)と内心笑いつつも、やはりこれじゃなくっちゃ、しっくりこないよな~、と思うのであった。

 

さて、内地に向けて航行中のある晩。

森上参謀長は防空指揮所に上がって、星空を見ていた。少し、寒くなってき始めたのは日本が近いということなのだろう。

数人の当直見張り員の中に、オトメチャンがいる。何とはなしに、その姿を見つめる参謀長。その参謀長を見て、小泉兵曹は(なんだあ、、、参謀長もオトメチャンに気があるのかい?)と思ってもしかしたらこの先、また騒動があるんじゃないかと思ってわくわくした。

麻生分隊士は見張兵曹を<自分のもの>としっかり掌握しているし、だれにも渡さないと明言している。

もしも、もしもだ。

参謀長が横から割り込んでくるようなことがあったら一体どうなるんだろう?きっと、麻生分隊士はオトメチャンを監禁してでも自分のものとしてあらためて宣言するんじゃないかなあ?

まあ、、、確率的には限りなく零、だがちょっと想像すると面白いじゃない?と、小泉兵曹は一人で妄想していた。

で、肝心の参謀長。

見張兵曹の姿を見るうちに、自分の中で最近モヤ付いていたものの正体がなんだかわかってきたようだ。

(俺は、、、オトメチャンに恋をしてるんだな、、、、)

確信した。 でも、彼女は<麻生分隊士のもの>であり自分が横取りなんかできない。参謀長、という立場からも、それはしてはならないことである。

だけど。

(オトメチャンが、、、好きだ)と思った。これ以上彼女の姿を見ているとろくなことを考えそうもない、と思った参謀長はそっと指揮所を出た。

第一艦橋を除くと、艦長席で梨賀艦長が居眠りをしている。見張り員が双眼鏡で見張っている、いつもの風景。

気づかれないようそっとそこを離れる。そして、ゆっくりと自室に向かった。途中でなんと麻生分隊士に行きあった。

分隊士は敬礼して「もうお休みかと思いましたが、、上にいらしたんですか」と聞いた。参謀長は「ああ、、いい星空だよ。あと少しで内地だな。早く上陸したいだろう?」と笑った。

分隊士はなぜか顔を赤らめて「はい、、早く」と答えた。その様子を見て(麻生少尉は、オトメチャンと一緒に過ごしたいんだろうな)と感じた。

「少尉、オトメチャンと泊まるのか」と言ってみた。すると予想にたがわず麻生少尉は「・・・はい。また下宿に連れてゆきたいと思います」と白状した。

参謀長は苦笑した。「・・・そうか。うんとかわいがってやりなさい」

麻生少尉は真っ赤になって「はい」と言って敬礼して、去って行った。また見張兵曹の勤務の交代時にあのラッタルの下で待ち構えているつもりなんだろう。

オトメチャンもかわいそうに、と笑ってしまった。しかし当の本人、オトメチャンはどう考えているんだろうか。

知りたくなった。

参謀長はしばらくその辺をうろうろしていた。例の<待ち構えラッタル>の下に来ていた。麻生少尉は姿がない。というのも士官次室の少尉連中から<将棋>に誘われていたからだ。

「麻生少尉はオトメチャンにかまってばっかりで付き合い悪いぞ~」とからかわれ、今夜はちょっとだけ皆に付き合おう、と思ったのだ。

そこに。

軽やかに、しかしひそやかに足音を立てて見張兵曹がラッタルを降りてきた。下にいた参謀長にちょっと驚いた表情をして、かわいい。さっと敬礼して去ろうとしたが。

その時思い切り参謀長は見張兵曹の腕をつかんでいた。「あの、、、参謀長?」と怪訝な表情の兵曹を参謀長は自分の私室に引っ張った。

参謀長の部屋のドアが閉まった。鍵が閉まる。兵曹は「あの、参謀長。私は、、あの、、」ととても困って口ごもっている。

参謀長はいきなり兵曹を抱きしめ、唇を奪った。抵抗が起きた。参謀長は兵曹の抵抗を抑えようと固く抱きしめて、ベッドの上に倒れ込んだ。

「参謀長。いけません、、、離してください。参謀長」必死に訴える見張兵曹を無視して、参謀長は兵曹の服を脱がしにかかった。

「お願いです、、、参謀長、困ります」と泣きそうな兵曹に参謀長は「麻生少尉に叱られるか?嫌われるか?――そんなに麻生少尉がいいのか?」と囁いて、一気に脱がせてしまった。

肩に大きくガーゼを張ったままで痛々しい姿が参謀長をそそった。傷に響かないようにしかし、しっかり押さえこんで参謀長はオトメチャンの肌着を取り去った。

「参謀長、、!」と、見張兵曹の声が上ずった。参謀長はもう、止まらなかった。兵曹の胸の盛り上がりの先に唇を押し付け、吸った。いけません、やめて、と泣きそうな声を聞きながら、参謀長はなぜか麻生少尉に(どうだ、貴様のオトメチャンがこんな声だしてるぞ)と言ってやりたいような残酷な気持ちになっている。そのあとも参謀長はオトメチャンに欲望の限りを尽くした。

 

「本当に、オトメチャンは<きれい>なんだな、、、」

参謀長は、ベッドのはじに腰かけて言った。兵曹は、その後ろでぐったりと横になったままである。肩の傷から少し、出血してシーツを汚している。

何も言えない兵曹をちょっと振り返って、森上参謀長はついさっきまでの行為を思い返した。

いくらなんでももう、こいつは<ヴァ―>じゃないはずだ、麻生が一人で勝手に言ってるだけだろう、と思って参謀長は「確認」しようとしたのだ。

そうしたら、、、。(まさに、<ヴァ―>だ)さすがにそれ以上の事は出来なかった。

しかし、兵曹にはそこまでされたのがショックだった。麻生分隊士も、そこまではしなかったのに。(こんなこと、誰にも言えない)と苦しかった。

しばらくして、参謀長の部屋を逃げるようにでた見張兵曹は、麻生分隊士と出くわしてしまった。「おお、オトメチャン、、、」と分隊士は言いかけて、その様子が変なのに気がついた。髪が少しほつれ、妙に服がしわになっている。第一、自分を正視しない。

「何があった?オトメチャン」と聞いた麻生分隊士の顔を見られない兵曹。「答えろ。何があっても怒ったりしないから。隠し事は無しにしてほしい」と分隊士は優しく言った。

ようやっと、見張兵曹は顔をあげた。涙ぐんでいる。麻生分隊士にすがると、「、、、、に部屋に連れていかれて、、、」と聞き取れないくらいの声で言った。

「え?誰にだって?」と聞き返す分隊士に兵曹は「参謀長、、、」とだけ言って、泣いた。

「参謀長だって!!」とたんに、闘志が燃え上がる分隊士。そういえば最近、参謀長はオトメチャンになんかみょうな目線を送っていたっけ。――-うかつだった。ここはきっちりとしておかないといけない。万一、オトメチャンが参謀長になびいたりしたら、どうしたらいいんよ、俺。

意を決した分隊士は、オトメチャンの手を引いて参謀長の個室に向かった。

参謀長はまだ起きているようだ。ドアをそっとノックした。「麻生少尉であります」というと、一瞬向こうで息をのむような雰囲気が伝わってきたが「入れ」と答えがあった。

「入ります」とドアを開けた。麻生少尉は、憤怒の表情で部屋に入った。そのあとをうつむいたまま見張兵曹が従った。

「参謀長、、、何でですか、、私のオトメチャンをこんな風にするなんて。私は参謀長を信じて今まで来たのに、、、ひどいじゃないですか」と訴えた。

参謀長はさすがにばつの悪い顔つきになった。「すまん、、、、。実は、俺も彼女を、、、」と参謀長が言いかけた時。

ベッドのシーツの血の跡を見た麻生分隊士は「あああ!!! さ、参謀長!やってくれましたね!動かぬ証拠ですよっ」と叫んだ。参謀長はそれこそびっくりして「いや違う!してない、しようとしたんだけど、、、」ととんでもないことをいった。分隊士は「嘘をおっしゃってもダメです!あれは何なんですか、あれこそ、、、、オトメチャンの、、、、でしょうっ!」とそこをビシッと指さして言った。

分隊士の目から涙があふれた。

「私は、、、情けないでありますう、、、」しゃがみこんで泣きだした。参謀長はあわてて駆け寄ると少尉の肩に手を添えた、そして「違うったら。あれは傷が少し開いたんだろう。・・・確かにいろいろしたが、、、あれは違う!断言する」と言った。

「いろいろって、何をなさいました?」と聞く分隊士に、「まあ、、、貴様がしてるようなこと、、、か」と恥ずかしげに言いにくそうに参謀長は言って横を向いた。

「なんと!あんなことこんなことを!!うわああーーー」分隊士は激しく泣きだした。参謀長は度肝を抜かれた。

「一体少尉はオトメチャンに何してるんだよ?そんなに泣きたくなるようなことか?」

「そうであります。参謀長がしたようなことであります」・・・・。そこで分隊士はキッと顔を上げた。そして「本当に、・・・は、してないんですね」と確認した。

「しとらん。これは肩の傷の血だ。嘘だと思ったら今ここで貴様が確認したらいい。俺は外してやるから」参謀長は言った。

「では確認させていただきます。何もなければ、このことは水にします。もし、、、あったら、いくら参謀長といえど」分隊士は挑むような目つきで言った。 参謀長はちょっとひるんだが「ああ、気の済むようにしろ。じゃ、俺は出るから」とそそくさと部屋を出た。

ドアが閉まり、分隊士は鍵を掛けた。見張兵曹はうつむいたまま震えている。

「オトメチャン、、、こっちに来い」

分隊士は、血の跡の付いたままのシーツの敷かれたベッドに、兵曹をいざなった――――

 

           ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

さあ大変!!三角関係勃発か。

参謀長いくらなんでもオトメチャンに手を出しちゃあまずいだろう、と思いますがまあ、こればっかりはねえ。

さて続きは?


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● COMMENT ●

松ちゃんさんへ

こんばんは。返事遅くなってごめんなさい、ちょっと体調崩していました(汗)。

はい、又こんなしょうもないことを始めてしまいました。やはりこういうことから、離れられないという人間の性、、です。
今後もどうなりますか、ご期待くださいませ!!

人類皆!変態・・・

見はりんさん、こんにちは。 新たなるドロドロとした肉欲の世界にまた戻りましたね・・・”♪ドングリころころ・・・”の歌のようになってしまいましたぞ~ 参謀長まで加わりいつか見た”エマニュエル婦人”の様相であります・・・

チハタンさんへ

参謀長、ちょっとつまみ食い。
と思ったら本気モードです。
上官にマジで「いやだ。やめろ」って言えないもんねえ、、、。
その気になったら煙草の火を押し付けてでも。

NoTitle

参謀長には艦長がいるじゃないですかぁ
同期の桜で上下関係で・・・
階級に物を言わせるなんて
参謀長。。。すてき


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Author:見張り員
ごあいさつ・「女だらけの帝国海軍」へようこそ!ここでは戦艦・空母・巡洋艦駆逐艦などから航空隊・陸戦隊などの将兵はすべて女の子です。といっても萌え要素はほとんどありません。女の子ばかりの海軍ではありますがすることは男性並み。勇ましい女の子ばかりです。女の子ばかりの『軍艦大和』をお読みになって、かつての帝国海軍にも興味をもっていただければと思います。時折戦史関係の話も書きます。
尚、文章の無断転載は固くお断りいたします。
(平成二十七年四月「見張りんの大和の国は桜花爛漫」を改題しました。)

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