2017-10

「女だらけの戦艦大和」 ・ 軍服処女の痛み。 - 2009.10.24 Sat

「女だらけの戦艦大和」も夜の帳の中に静かに眠りに就こうとしている――――

 

が、ここ、麻生分隊士の個室前には2人の予備士官と3人の中尉が張り付いている。5人はコップを耳に当て、集音器代わりにしているようだ。

「・・・・聞こえるか?」と中尉の藤井が言う。「はい、、何やら聞こえます。・・・あ、始まったようであります!」と予備少尉の宇野が言った。

一体彼女らは何をしてるのか、といえば、そもそもは藤井中尉(通信科)が、見張兵曹が麻生分隊士に部屋に引っ張り込まれるところを目撃したことに始まる。

藤井中尉は思わず通りかかった航海科の宇野予備少尉と、工作科の吉田予備少尉に「おい!!面白いことがありそうだぞ!!」と声をかけた。

面白いこと大好きな予備士官は、さっそく悪乗りして「中の音を聞きましょうよ」とコップを持ってきた。それにさらに便乗して二人の航海科の中尉も来たのだ。

5人はコップの中の音に耳を澄ましているーーーすると。

「麻生分隊士、、、」 「オトメチャン」と呼び合うような声がしている。 衣擦れの音、「あ、、」という兵曹の小さな声。 さらに衣擦れの音が大きくなる。「そんな、、、いけませんそこまでしては」 「いいじゃないか、、、こうしなきゃ、出来ないよ」二人がささやきあう。

外では5人がごくり、と喉を鳴らす―――

ドサリ!とベッドに体を投げ出すような音。「分隊士、、、」と、兵曹が喘ぐように言っている。麻生分隊士が息を荒げてるようだ、「大丈夫、、、俺に任せろ」。

 5人はさらに喉を鳴らす―――

するといきなり、「ああ、、っ!!痛い、、、分隊士、、、いたいです、、優しくしてください、、、」と泣きそうな見張兵曹の小さな叫び。 麻生分隊士の声が「我慢しろ。―――ここが最初の難関なんだ。ここを我慢すればあとは楽になる」と、兵曹の声を遮る。

 藤井中尉は「・・・おい。いよいよオトメチャン、<破瓜>の時が来たな、、、」とほかの4人の顔を見回した。吉田予備少尉は興味津津だがちょっと心配そうに「でも、、、いきなり大丈夫なんでしょうか?しかも相手は麻生分隊士でしょう?」と言った。

藤井中尉は、はっとした。――そうだ、忘れてた。麻生分隊士は<女>だよなあ。

あとの二人の中尉、細川・土井も「そうだよ、、、これはちょっときついんじゃないかなあ、、、

」という。でもでも。

「もう始まっちゃったんだから仕方ないよ。オトメチャンも承知の上なんだろう」と、暗黙の了解のようなものが5人を支配し、黙ってことの推移を見守ることにした。

さらにコップの中に全神経を集中させる。

――― 「どうだ、、?もっと力を抜け、オトメチャン」 「ああ、、、もう駄目です。痛い、、、やめてください、お願い、、、」 「もうちょっとなんだから、がんばれ。力を抜いてくれ」 「ああ!!ダメですう!・・・痛い!!」―――

見張兵曹が暴れているような音がする。

土井中尉は「なんだかかわいそうだなあ、、、痛そうだなあ」と同情している。藤井中尉は「まあなあ、、、でもこればっかりは仕方ないよな。貴様にも経験あるんだろうが?」と言った。土井中尉はちょっと顔を赤らめて「ええ。まあ」と答えた。

ふと5人が気付けば、麻生分隊士の部屋の前にはたくさんの士官や兵たちが集まっている。航海科ばかりでなく、機関科の兵や飛行科の整備員、医務科の士官、なぜか軍医までまじってる。全科の兵や士官が来ちゃったようなもんである。

「なっ、、なんで?」と驚く藤井中尉に前田軍医大尉が「貴様らだけでこんな興味深い物を占有しようったってそうはいかん。いい機会だから、衛生科の少尉や下士官を連れて来たんだ。実地教育だな」と言ったが、まあこれは方便。要は自分がスキモノだからだ。

「しっ、、、お静かに、、、」と宇野予備少尉が鋭く言った。みな、しんとした。コップがいくつか、そーっと壁に当てられた。

―――「ぶ、、分隊士、、、」いよいよ佳境に来つつあるのか見張兵曹が切羽詰まった声になってきた。「どうだ、、気持ちいいか?」と麻生分隊士の変態じみた声。

「少し、、、。でも痛くってたまりません、、、」と兵曹が喘ぐ。泣きそうな感じ。

「オトメチャンはこれが初めてだからなあ、、、やってるうちに気持ち良くなるぜ」と分隊士の声。

 

「す、、すごいこと言ってる」といつ来たのか、小泉兵曹がひきつった声を出した。

「こんなすごいのは、初めて聞きました」と機銃分隊の若年兵が驚いたように言う。小泉兵曹は「え、、そうなの?」とその兵の顔を見た。若いくせに<発展家>っぽい顔だな、と小泉兵曹は思った。「でもこのお二人は、、、女、ですよね。この状況も初めてであります」という若年兵に小泉兵曹は「あったりめえだ、このバッカ!!」と吐き捨てるように言い、さらに部屋の中に耳を澄ます。

―――「も、、、もう、、ダメであります、分隊士。私、、、もう、、、許してください、、」と見張兵曹が喘ぎまくる。麻生分隊士は声に力が入る「もうちょっとだ、、、我慢だ、これでうんと楽になるぞ!!」。次の瞬間、「ああーー!!」と兵曹が絶叫した。

「いいか?いいだろう、気持ちいいだろ?」と麻生分隊士は幾分力を抜いた声になる。

「・・・はい。いい気持ちになってきました」と見張兵曹が言うのを聞いて――――

 

「いやあ!!よかったねえ、オトメチャン」

と、どっかで聞いた声がした。皆が振り向くとそこには梨賀艦長が森上参謀と一緒に立っている。医務科の大尉が「・・艦長、森上参謀も、、、いったいどうなさったのでありますか」と聞いた。すると艦長は「いやだな~、こういうことはすぐ、いの一番に艦長!でしょ!教えてくんなきゃ艦長悲しい~」と笑った。

参謀は「全くもの好きな奴、、、」とひとりごちてはいるものの、やっぱり興味はあるらしい。

「でも副長がいないねえ」という誰かの囁きに森上参謀は「あれ見ろよ」と右手の親指を立てて、人込みのはずれを指した。

そこには、一心不乱にコップを耳に当てて中の物音に聞き入ってる野村副長がいた。

野村副長は「静かにせんか。いいところだ」と、みんなをにらんだ。

 

―――やがて、再び衣擦れの音がした。麻生分隊士の今度は優しい声が「オトメチャン、大丈夫か、、、ちょっと強引にやりすぎたかな?」と謝っている。兵曹の小さな声が「いいえ。大丈夫であります。御蔭さまで―――」といい、そこから先が聞こえない。

御蔭さまで<女になれました>と言ったのだろうか?

「オトメチャン、無理しちゃあいかんぞ」と分隊士の声がし、ちょっとの間静かになった。

「ありがとうございました」と見張兵曹がいい、麻生分隊士が「じゃ、また明日な」という声がして。

 

ドアが開いた。

 

この上ないくらい驚いた顔をした見張兵曹と麻生分隊士。部屋の前の廊下にあふれんばかりの士官や兵や、、そして艦長・副長・参謀。

一瞬置いて艦長が「見張兵曹、おめでとう!!」と拍手した。つられてみんなも拍手。

「?????」と全然わかんな~い状態の見張兵曹と麻生分隊士に艦長は「兵曹、<女>にしてもらったんでしょ?いやあ、よかったねえ。これで<大和>も、名実ともにオトナの艦になったねえ、よかったよかった!!」と言った。

が。

「<女>?オトナの艦?―――何のことでありますか??」と見張兵曹と麻生分隊士はぽかーんとしている。

あれ!?、藤井中尉は思った。なんか間違っちゃったような気がしないでもないぞ、おれ。

すると麻生分隊士が「いや、今日オトメチャンが肩が凝って頭が痛い、というものだから肩を揉んでやったんだよ。でもオトメチャン、本格的な指圧ははじめてだってゆうからさあ、怖くないようにしてたんだけどさ、、、いったい何考えてんの、みなさん?またいやらしいこと考えてんでしょう?」と口をひん曲げた。

藤井中尉はこの時やっと初めて自分がデカイ勘違いしたことに気付いた。

(しまった。麻生分隊士と見張兵曹の組み合わせだから、てっきり、、、と思ったのに。しかもこいつら、紛らわしい会話してやがるし!!)

あまりな展開にギリギリと歯噛みした。

みんな「なーんだぁ!!」と気の抜けた表情で三々五々、散って行った。

副長は人一倍リキ入れていただけにばつが悪かったと見え、兵員のあいだに混ざってそそくさと去って行ったし森上参謀は「へっ!ばかばかしい」とこれも恥ずかしげに帰って行った。艦長だけが「ええ~、そうだったの!?艦長残念。でもホントにイイコトするときは艦長に言ってねえ!」と脳天気な発言し、麻生分隊士と見張兵曹を唖然とさせた。

麻生分隊士は「そんなこと、、艦長にいちいち言ってやる奴いるかい!」とさらに口をひん曲げた。

見張兵曹はなんだか結局行くとこまで行かなきゃみんなが納得しないのではないか、と、とっても怖い思いにとらわれていた。

そして、皆が去っていた後には、、、トメキチがしゃがんで、笑っていた――――

 

           ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

いかがでしたか、ついに!!―――と思った方は多かったでしょうね。

でもこの二人はまだまだ、、、、です。いかんせん、オトメチャンの守りが固いのでありまして。まあ、女は守りが堅くってなんぼ、というかんじがありますから、ね。鉄壁の守りの<大和>にオトメチャン。今度は攻めるほうも頑張ってみたら?

いずれにせよ、最強のコンビであります。


関連記事

● COMMENT ●

荒野鷹虎 さんへ

ありがとうございます!
こんな変な話ばかりですが、よろしかったらまたお越しくださいね!!

松ちゃんさんへ

こんばんは!
いやあ~、まさにそれこそ青春(性春?)の証ですね。私もかつて、うちの前にできたアパートに住んでた新婚が、週末になると変な声を上げるのを不思議に思っていましたが、、、。
そういうわけだったのですね(爆)。

NoTitle

面白く読みました!

ありますねぇ~

見はりんさん、こんにちは。 学生時代に経験ありますよ、友人のアパートで隣に新婚ホヤホヤの夫婦が住んでいて夜の声が激しいって言うもんですから徹夜マージャンにかこつけて行ったんすよ、そら始まったぞ~て言うもんですから途中でマージャンをピタリと辞め4人して壁に耳をつけて真剣になったことを思い出します・・・
今考えるとおかしいですね!

雪風邪 さんへ

そうなんですよね~、みんな夢中になっちゃって指揮所も、操舵室も、医務室も、、、からっぽ!!たるんどる!
…やっぱり期待しちゃいましたね(笑)。それでいいんですよ~~~~(笑)。

NoTitle

何時も抱腹絶倒ですが・・・
誰も指揮所にいないじゃん!
ええ、期待しましたともさ・・・汚れっちまたよ
期待しましたともさ~


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://haitiyoshi.blog73.fc2.com/tb.php/1189-51dd6516
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

「女だらけの戦艦大和」 ・ カボチャ畑でつかまえて «  | BLOG TOP |  » 「女だらけの戦艦大和」 ・ 犬の水兵さん<弐>

プロフィール

見張り員

Author:見張り員
ごあいさつ・「女だらけの帝国海軍」へようこそ!ここでは戦艦・空母・巡洋艦駆逐艦などから航空隊・陸戦隊などの将兵はすべて女の子です。といっても萌え要素はほとんどありません。女の子ばかりの海軍ではありますがすることは男性並み。勇ましい女の子ばかりです。女の子ばかりの『軍艦大和』をお読みになって、かつての帝国海軍にも興味をもっていただければと思います。時折戦史関係の話も書きます。
尚、文章の無断転載は固くお断りいたします。
(平成二十七年四月「見張りんの大和の国は桜花爛漫」を改題しました。)

最新記事

最新コメント

フリーエリア

無料アクセス解析
無料アクセス解析
現在の閲覧者数:
Web小説 ブログランキングへ
小説家志望 ブログランキングへ ブログランキングならblogram
夢占い 夢ココロ占い (キーワードをスペース区切りで入力してください。)

カテゴリ

未分類 (21)
大和 (486)
武蔵 (66)
大和と武蔵 (41)
海軍航空隊 (28)
麻生分隊士 (3)
オトメチャン (39)
連合艦隊・帝国海軍 (155)
ふたり (69)
駆逐艦 (10)
ハワイ (8)
帝国陸海軍 (23)
私の日常 (112)
家族 (22)
潜水艦 (3)
海軍きゃんきゃん (24)
トメキチとマツコ (2)
ものがたり (8)
妄想 (5)
北辺艦隊 (1)
想い (14)
ショートストーリー (4)
アラカルト (0)
エトセトラ (5)
海軍工廠の人々 (5)
戦友 (10)

月別アーカイブ

リンク

このブログをリンクに追加する

FC2ブログランキング

FC2 Blog Ranking

FC2Blog Ranking

最新トラックバック

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム

RSSリンクの表示

Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード