Archive2015年11月 1/3

再会の時 3

継代は『武蔵』が横須賀に停泊したその翌日から、自宅の官舎の庭に出ては「かいぐんのおきゃくさま、まだかなあ」と独り言ちていたーー   そんな日が数日続いたある日、郵便配達の男性が三浦家に一通のはがきを届けに来た。ちょうど庭にいた継代に 「お嬢ちゃん、お葉書ですよ。お母さんかお父さんに渡してくださいな」 と言ってはがきを差し出した。はーい、ありがとうおじさんと言ってそれを受け取った継代ははがきを見...

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再会の時 2

横須賀の三浦桃恵のもとに、『武蔵』の秋川兵曹からのはがきが届いたのは『武蔵』が到着の前日であったーー   様々な事情からやや遅れて着いたかつての仲間からのはがきは、身重の桃恵を喜ばせた。はがきには 〉春山、ではなかつたね。三浦さん、お久しぶりです。このたび内地へ帰還となりました。もうご存知かな?春山のご主人は横須賀海軍工廠の士官さんだから話はもう聞いて居るかもしれなひね。到着して落ち着ひたら連...

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再会の時 1

女だらけの「武蔵」は、トレーラーを出港し、内地へ向けて走り出していたーー   抜錨の十日ほど前医務科の秋川兵曹長は(そうだ、横須賀の春山兵曹…じゃなかった三浦さんに手紙を書こう)と思い立ってその晩、はがきに万年筆を走らせた。 旧姓・春山。現在三浦桃恵はかつて「武蔵」の医務科に所属していた兵曹であった。ひょんなことから横須賀海軍工廠の技術士官・三浦智一中尉と付き合いが始まりそして結婚、挙式のすぐ...

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再会の時 1

女だらけの「武蔵」は、トレーラーを出港し、内地へ向けて走り出していたーー   抜錨の十日ほど前医務科の秋川兵曹長は(そうだ、横須賀の春山兵曹…じゃなかった三浦さんに手紙を書こう)と思い立ってその晩、はがきに万年筆を走らせた。 旧姓・春山。現在三浦桃恵はかつて「武蔵」の医務科に所属していた兵曹であった。ひょんなことから横須賀海軍工廠の技術士官・三浦智一中尉と付き合いが始まりそして結婚、挙式のすぐ...

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築地にて

あの大きな地震からひと月以上が立ち、梨賀艦長の母親は艦長を看病してくれた聖蘆花病院の日野原桐乃という女性に礼を言いに行こうと思い立ったーー   艦長の母親、梨賀イトは大きな羊羹を三本ほど買い求め、それを風呂敷に包んで出かける用意をした。孫たちが学校に行っている間にと思い、三人の孫たちが「行ってまいります」と家を出たすぐ後に出かけた。隣の家の主婦に 「築地まで出かけてまいります。孫たちが帰るまで...

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女だらけの「帝国海軍」、大和や武蔵、飛龍や赤城そのほかの艦艇や飛行隊・潜水艦で生きる女の子たちの日常生活を描いています。どんな毎日があるのか、ちょっと覗いてみませんか?
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ごあいさつ・「女だらけの帝国海軍」へようこそ!ここでは戦艦・空母・巡洋艦駆逐艦などから航空隊・陸戦隊などの将兵はすべて女の子です。といっても萌え要素はほとんどありません。女の子ばかりの海軍ではありますがすることは男性並み。勇ましい女の子ばかりです。女の子ばかりの『軍艦大和』をお読みになって、かつての帝国海軍にも興味をもっていただければと思います。時折戦史関係の話も書きます。
尚、文章の無断転載は固くお断りいたします。
(平成二十七年四月「見張りんの大和の国は桜花爛漫」を改題しました。)