Archive2015年05月 1/2

震災後日譚

あの地震から数週間が過ぎ、梨賀艦長もギプスを外した――   呉海軍病院医師の診察により当初十日ほどで外せる、と思ったギプスであったが日野原軍医長の診察で「いや艦長、プラス三日は外せません」と言われ、艦長は一瞬(あまり治りがよくないのだろうか)と思ったが実はそうではなく、山中副長が軍医長に 「艦長のギプスを外すのを、予定よりあと数日延ばしてください」 と言ってきたのだ。それは構わないがどうしてです...

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熱血VS冷静 7<解決編>

松岡トシ少佐は、防空指揮所のあまりの高さに卒倒してしまった――   高田兵曹はマツコとトメキチに 「すまんが誰か呼んできてくれんかのう。松岡少佐は高所恐怖症らしいで。そんとな人がようここに上ってきんさったもんじゃ」 と言いマツコがそこを出ようとしたとき騒ぎを聞きつけたのか麻生分隊士と松岡修子中尉がやってきた。そしてその場に昏倒している姉少佐を見るなり麻生分隊士は少佐に駆け寄ってその場に膝をついて...

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熱血VS冷静 6

高田兵曹は亀井上水に伴われて防空指揮所へ上がった――   風が吹き付け、初めてここに来る高田兵曹はその風の強さと何よりその高さに一瞬ひるんで踏み込んだ足を引いてしまった。が、亀井上水に「こちらです」と手を引かれた。 高田兵曹は指揮所の前部に連れていかれそこにしゃがみ込んでうなだれ、泣いている松岡少佐のそばにしゃがんだ。 高田兵曹は (なんね、立派な海軍士官、それも少佐がこげえな無様な姿を見せるん...

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熱血VS冷静 5

松岡姉妹はまず、第一艦橋に足を運んだ――   松岡中尉はさも偉そうにラケットを自分の前につがえて姉を「上から目線」で見て 「さあいいですか松岡少佐。ここが大和の心臓部と言ってもいい第一艦橋・別名昼戦艦橋です。知ってるか知らないか知りませんがここは読んで字のごとく昼間の戦闘時に使うんですよ。これが羅針盤、そこら辺にたくさんあるラッパみたいのが伝声管、そして双眼鏡。航海の時この辺に梨賀艦長は立つんで...

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熱血VS冷静 4

松岡修子中尉は仏頂面で姉の松岡トシ少佐と艦内を歩き出していた――   「あなたたちは本当にいい動物さんたちね。でも私、今の今まで知らなかったわ、『大和』にこんなに大勢の動物さんがいるなんてね」 松岡少佐はそう言って腕に抱いたトメキチに囁きかけ、傍らをゆくマツコの頭をそっと撫でた。そしてマツコの背中に下がっている袋の中からこちらを見つめているニャマトに微笑みかけた。 すると松岡中尉は恐ろしい形相で...

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女だらけの「帝国海軍」、大和や武蔵、飛龍や赤城そのほかの艦艇や飛行隊・潜水艦で生きる女の子たちの日常生活を描いています。どんな毎日があるのか、ちょっと覗いてみませんか?
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ごあいさつ・「女だらけの帝国海軍」へようこそ!ここでは戦艦・空母・巡洋艦駆逐艦などから航空隊・陸戦隊などの将兵はすべて女の子です。といっても萌え要素はほとんどありません。女の子ばかりの海軍ではありますがすることは男性並み。勇ましい女の子ばかりです。女の子ばかりの『軍艦大和』をお読みになって、かつての帝国海軍にも興味をもっていただければと思います。時折戦史関係の話も書きます。
尚、文章の無断転載は固くお断りいたします。
(平成二十七年四月「見張りんの大和の国は桜花爛漫」を改題しました。)