「女だらけの戦艦大和」・怪談、毛布をふるう音3

「ええっ、まさか・・・そんなこと」

トメキチはマツコの話を聞くなりそう言って絶句した――

 

皆さんは覚えておいでだろうか。以前にマツコが野田兵曹のこ汚い古ふんどしを咥えて持って行ったことを。そしてその褌にはなぜかキノコが生えていたのである。マツコはそれよりも前に野田兵曹のキノコノ生えた褌を手中にしたと思ったのだが、麻生分隊士と松岡分隊長によって捨てられてしまい残念がっていた。しかしまた今回新たに入手できたのだ。

マツコは「今度こそ絶対でっかくしてやろうっと」と思い、二度と捨てられないようにするため隠し場所を探していた。そして艦内のあちこちに目をつけて人が来ないか否かを探っていた。

そして探し当てた場所こそが、「長官室」、しかもその寝室のチェストの中であった。普段長官室は誰も使用しないのでマツコも夜陰に乗じてこっそり入ることができ、ふんどしキノコの生育状況を逐次確かめることができた。

ふんどしキノコは順調に生育しやがてチェストいっぱいに広がるほどになりマツコは、「これじゃあもっと大きくなれないじゃないの。いいわ、あたしもっといい場所を探してくるから。それまで待ってんのよ」とキノコに言い聞かせてあちこち探していた。

その矢先、ふんどしキノコは行方不明になったのだった・・・

 

「だからさあ、みんなが騒いでる毛布のお化けってあたしのきのこじゃないかしらと思うのよぉ」

マツコはそういうと深い息をついた。トメキチもこれまた深い息をつき、

「まさかと思うけど・・・おばさんが見失う前のきのこはどのくらいの大きさだったの?」

と尋ねる。するとマツコはかっとその金色の目を見開いて「また!オバサンじゃあないって言うのに。あたしはマ・ツ・コ!」と叱ってから

「そうねえ、長官寝室のチェストにもう一杯だったからねえ。アタシうんとうんと押し込んでたからどのくらいになったかよくわかんないわ」

という。トメキチはふーん、と唸ってから「それじゃあマツコサン、みんなが毛布のお化けって言ってるのはきっとそれよ。しかもあちこちで音がしてるってことはそのキノコがうんと大きくなって歩きまわってるんじゃないかしら?ねえ、マツコサン。早く探し出してどうにかしないと大変なことになるかもよ!」と言って立ち上がった。マツコも長い脚を伸ばして立ちあがり

「そうね、善は急げって言うから早いとこ探しに行きましょうよ。でも、見つけたにしてもアタシタチじゃ太刀打ちできないかもしれないわねえ」

と考え込む。が、トメキチは笑顔で「その時は皆を呼んで力を貸してもらえばいいのよ。大丈夫、『大和』の皆はそんな薄情じゃないわよ」と言ってマツコに微笑みかけた。マツコも金色の目を輝かせて微笑むと、「じゃあ、行くわよ!」

というと二人は駆け出していった・・・

 

二人は『大和』の皆に感づかれないように別々にきのこを探した。二人は時折長官室前に来ては、「どう?見つかった?」「ううん、見つからない」と言葉を交わしてはまた二手に分かれて探し始める。

トメキチはその小さな体を生かして烹炊所の中に潜入し、調理台の下を探したりラッタルの陰に潜り込んだりあるいは、各部屋のデスクの下などを探しまわる。

マツコはそれが出来ないので「いいわねえ、トメキチは。機動力のある奴が勝つ世界かもしれないわね」とひとりごちる。マツコはその飛行能力を生かし、『大和』の上空を飛んで上から監視。そして怪しいところがあれば下に降りて偵察する。

二人の捜索は、深夜に及んだ。

その晩も「じゅんけーーん!」の声とともに副長が衛兵伍長や甲板士官、そして各掌長たちと巡検に回りだした。各居住区や厠、烹炊所などを巡って何らかの問題がないか見て回る。

マツコは「じゅんけーん」の声にあわてて十二分隊の居住区の入り口に立って巡検を待つ班長の横に立って副長一行を待つ。(だってさあ、いくらアタシだって巡検中にうろうろしてたら罰直食らいそうでいやだもの)と思うマツコである。そう、巡検中は当直以外は寝床に入って静かにしていなければならないのだ。それをすっかり判っているマツコ。

やがて副長たちがやってきた。マツコの横にいた兵曹が「十二分隊異状なしっ!」と叫んで副長に敬礼。副長も返礼して先へ行く。その時副長はマツコの顔を見てちょっと微笑んだ。列の最後を行く花山掌航海長がマツコにアカンベエをして、マツコもくちばしを大きく広げて威嚇した。

「変な奴」

マツコはそう言ってからそっと歩きだす。まだ巡検中だから足音を忍ばせて。

しかしきのこは見つからない。

 

「巡検終わり。タバコ盆出せ」

副長の声が令達機から流れ、皆はごそごそと起き上がる。そしてタバコを吸うものや厠に行ってから眠るものなどさまざまである。今日も巡検終了の声を受けて見張兵曹たちも起き出してきた。

小泉兵曹が「おう、オトメチャンは今夜当直あったかね?」と聞いた。オトメチャンは事業服のズボンを持ちあげてから「いいや、うちは今夜は非番じゃ。・・ちいと厠に行って来るけえ」というと居住区を出た。小泉兵曹は「そうか。うちも今夜は非番じゃ。さ―てと、寝るまで何をしようかねえ」と言って他の航海科の連中を見回す。

と。

「キャーーー」

と絹を裂くような声が響いてきた。オトメチャンの声である。小泉兵曹、そしてベッドで就寝中だったはずの石場兵曹が「どうしたオトメチャン!」と叫んで廊下に駆けだす。叫び声を聞いて他の分隊からも大勢がすっ飛んで行った。

厠の外に、オトメチャンはへたり込んでいた。石場兵曹がへたりこんだオトメチャンを抱き起こし「どうしたんじゃ、オトメチャン?」と軽くゆすった。オトメチャンは少し震えていたが石場兵曹の顔を見るとほうっと安堵の息をついて、ごくっと喉を鳴らした。そして

「厠の中に、変な、えらい大きな毛布みとうなもんが居ってです。それがうちに襲いかかってきました」

というと石場兵曹にしがみついて「ああ、怖かった」と言って震えた。石場兵曹はもう、最高にうれしそうな表情でオトメチャンをしっかり抱きしめた。大勢の下士官や兵たちが集まってきていて

「また出たんじゃね。あのお化け。しかしそがいに大きかったんじゃうちらの手えに負えんのう」

とため息をついた。そして皆は、「そがいなもんがうろうろしとってじゃあぶのうていけんな。ほうじゃ、部屋の入口になんぞ音の出るもんをぶら下げておいたらええんじゃないか?そうじゃ誰か鈴をもっとらんか?もっとったらそれを下げて、お化けがそれに触れたらわかるようにしたらええ」と鈴を探し出し部屋の入口の上に下げた。

「これでええわ、安心して眠れるわ」

 

そんな騒ぎを知らない麻生分隊士と松岡分隊長の二人は、分隊士の私室で今後の訓練の予定を立てている。分隊士は「ほうですねえ。やはり対空見張りの訓練をしっかりせんといけんし・・・対潜見張りは分隊長から見てどがいです?」と言って分隊長を見る。

分隊長は「そうだねえ」と言って不意にひたと麻生分隊士を見つめた。分隊士は見つめられて気持ちが悪くなった、そして「分隊長、どうしました?」と尋ねた。すると松岡分隊長は

「麻生さん。麻生さんは綺麗だねえ。今までぼんやりしてたよ私は。すまなかったねえ麻生さん」

とくそまじめな顔で言い、麻生分隊士はたいへんびっくりして座っていた椅子から転げ落ちた。分隊士はしどろもどろになりつつ、

「ま、ま、松岡分隊長。何をゆうてるんです?あなたご自分のゆうてること、わかってますか?ええですかわたしにはもうオトメチャンというものが居ってですから、今になってあなた、自分のものになれ言うても・・・」

と後じさりを始めた。すると松岡分隊長は大笑いして

「そーんなわけないでしょう、麻生さーん。それにいつ私があなたとお付き合いしたいなんて言いました?あなたそういうのを思い上がりっていうんですよ。いやですねえ。わたしはちょっとふざけただけです。はいそんなことより訓練予定をきちんとしないと?」

といい、麻生分隊士はとても嫌な顔をして椅子に座りなおした。「ほいでもあがいな顔で見つめられたら誰じゃってそう思うけえ。いやなお人じゃなあ分隊長は」とブツブツ言いながら。

すると。

部屋のドアに何か、重いものがドン、と当たったような音がした。麻生分隊士が「誰だ?入りなさい」と言ったが誰も入る気配がない。仕方がないのう、といいつつ麻生分隊士は立ちあがってドアを開けた。そして麻生分隊士が見たものは――

開け放った部分いっぱいに・・・毛布状の何かが――押しつけられるようになっていたのだった。

麻生分隊士の絶叫が、部屋いっぱいに響き渡った――

  (次回に続きます)

 

           ・・・・・・・・・・・・・・・

マツコとトメキチにはあのお化けの正体がわかったようです。

が、なかなか尻尾をつかめません。が、麻生分隊士の部屋にとうとう出現。しかも松岡分隊長が一緒となると――。

次回をお楽しみに!!

 

毛布です(私の愛用のひざかけ毛布。昼寝の時に腹に掛けます)
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マツコは大変あわてていた――

 

「何処行っちゃったのかしら。アレ。あれがどこかに行っちゃったらアタシ困るわあ」

そんなふうに呟きながらマツコは深夜の艦内を走り回る。と言っても就寝中の兵隊嬢たちに「やかましいわこのハシビロ!静かにせんかい」と怒鳴られないようそっとつま先立って走る。

通信室の前を通りかかった時、中から妙な音が聞こえて来たのでそっとドアを開けて覗き込むと、中矢少尉と三山兵曹長が一心不乱に受信機の同調を合わせ、どこかの放送らしきものに聞き入っている。ハシビロはその懸命な姿にいたく感激し(頑張ってくださいね、皇国の興廃はあなた方の双肩にかかってるのよ)と心の中で励まし、さらに先を走る。

マツコは医務科の前を走りぬけようとしたがその並びのある部屋から妙な声が聞こえて来たのでぎょっとして立ちすくんだ。(何、あの声?なんか変なものがいるんじゃないかしら)

そう思って見上げる大きな扉は固く閉まって、扉の上には「婦人科診察室」と書かれた小さな板が掛けてある。が、マツコは人間の文字を読めないので(あれにはきっと、立ち入り禁止とか書いてあるのよ。何かよくないもの、見てはいけないものがこの中にいるのよ・・・おお、怖)と身震いして小走りに立ち去る。

が、中では例によって梨賀艦長と野村副長がいけない遊びをしているのだった。

「艦長、本当に誰か来たらわたしは困ります。ですからもう・・・この辺で・・・」

そう言って喘ぐ副長を、艦長は「何言ってるのツッチー。あなたがここに来ようって言ったんじゃない?まだ、だめだよ」と言って攻め続ける。副長は、診察台で声を殺して快感に耐える・・・

 

そんなころ。

小泉兵曹と見張兵曹は防空指揮所で当直に立っている。

「なあ、小泉兵曹。今夜はえらい静かじゃねえ」

と見張兵曹が双眼鏡に眼を当てたまま小泉に話しかける。小泉も双眼鏡から眼を離さないで「おうそうじゃのう。空には綺麗な星が光って、こうなんていうんかロマンチックじゃのう。・・・好きな人が一緒に居ったらどんなにえかったかなあ」という。見張兵曹は、

「ほりゃあすまんかったのう。うちみとうなもんが一緒で」

と言ってクスッと笑った。小泉兵曹もクスリと笑う。と、次の瞬間見張兵曹が双眼鏡から眼を離して

「今なんぞ聞こえんかったかね?妙な音がしよった」

と小泉兵曹を見返って言った。小泉兵曹はゆっくり双眼鏡からその身を離して「なにがね?何の音がした言うんね?」と見張兵曹を見た。見張兵曹は「しっ、しずかにせえ。よう耳をすませ・・・ほら聞こえるじゃろ」と唇の前に右手の人さし指を当てて鋭く言った。

小泉兵曹も聞き耳を立てた・・・すると何処からかボサッ、ボサッと毛布を振るうような音が聞こえてくる。小泉兵曹はそっと見張兵曹の横に移動するとその耳元で

「そういやあ、副砲の連中がなんぞ言うとった。何処でかよう知らんが毛布を振っとる様な音がする言うてな。ほいでもなんかの音の聞き違いじゃないか言うとったがねえ」

と囁いた。見張兵曹は「ほいでも・・・聞きちがい言うてあがいにはっきり聞こえるもんかねえ」と言ってから「それにしても、一体どこから聞こえてくるんかねえ」と指揮所の囲いから少し、乗り出して下を見た。

「はっ!!」

と息をのむ見張兵曹。そしてあわてて囲いの中に身をひそめ小泉兵曹の服を引っ張ってしゃがませた。小泉兵曹は「どうしたんじゃね。そげえにあわてて」と不審がった。その小泉に、見張兵曹は

「この下の方で・・・何やら動いた。・・・人と違うで、妙なもんじゃ。何やら大きな毛布みとうなもんがブワッと」

と真っ青な顔で言った。小泉兵曹は「まさか、そがいなん」と言ったが段々恐怖感に支配されてきた。二人は当直も忘れ、その場にへたりこんでしまった。それからしばらくして交替の石場兵曹と谷垣兵曹が来た時、小泉と見張の二人は左側の囲いの前にぴったり張り付いてしゃがんでいた。

「ありゃ・・・何しとるんじゃ。お前ら当直をなんじゃと思うとるんね?小泉貴様、オトメチャンに手え出そ思うてなんぞ悪いことしとってじゃないね?」見とがめた石場兵曹が、()()小泉兵曹(・・・・)()怒鳴りつけた。谷垣兵曹がそっと石場を見ると、石場は小泉兵曹には厳しい視線を送っているがオトメチャンには優しい視線を送る。谷垣兵曹は、苦笑した。

小泉兵曹は少し震える指先で外を指して

「あの、そうは言われますが・・あの妙な音がして、オトメチャンが下におかしなもんが居る言うんです」

と言った。石場兵曹が「なんじゃと?貴様オトメチャンのせいにしとったらいけんで?」と睨みつける。するとオトメチャンこと見張兵曹が

「石場兵曹、うち妙な音を聞いてほいでフッと下を見よったら下に毛布みとうなもんが見えたんです。ほいでなんか恐ろしゅうなって・・・ごめんなさい。どがいなお咎めでも受けます」

と言って謝った。すると石場兵曹の態度が艦隊進路百八十度くらい変わり、思いっきり優しい頬笑みをその大きな顔いっぱいに浮かべ、

「わかっていましたよ見張兵曹。君が嘘なんぞ言うわけがない。・・・で、その毛布みとうなもんは何処へ行ったかね?」

と尋ねた。オトメチャンは

「すみません、どこへ行ったかまでを詳しゅう見とらんのです。・・・こげえなことじゃあ、見張り員失格ですね」

とさらに謝る。すると小泉兵曹は「ほりゃみい、あん時しゃがまんかったらえかったのに」とオトメチャンを小突いた。

とたんに石場兵曹の形相が一変し、<暗黒の一重まぶた>が重々しく垂れて来た。谷垣兵曹が笑いながら「おお、出たで。暗黒の一重まぶた」と言った。ハッとした小泉兵曹が見れば、石場兵曹は暗黒の一重まぶたも重々しく白目をむきながら小泉兵曹の方をじっと見つめている。

そして、

「小泉さん、あなた何でもそうやって人のせいにするでしょう。いけませんねえ。自分の過ちでもあるんですよ、そんなこと言うならなぜあなたがその妙なもののあとを追わんかったんです?あなた、あとでちょっと私のところに来んさい」

といい、小泉兵曹は小さくなって「はい、すみません」と謝る羽目に。そこでそれぞれは当直を交代したのだった。

 

その翌日から艦内ではオトメチャンが見たという「毛布のような得体のしれないもの」の話で持ちきりだ。

「ほう、オトメチャンが見たんか。やっぱり毛布のお化けかのう・・あの音は絶対毛布を振るう音じゃもん。ほいでもなんで毛布のお化けなんぞ出るんかのう」

「誰か毛布を邪険に扱ったんと違うか?それともうんと古い毛布でもどこぞにあったんか?」

「つくもがみ、言う奴か!ほりゃあちいと厄介じゃね。誰かお祓いの出来る奴は居らんのか」

などと訓練中でも暇さえあればそんな話で盛り上がる兵たちに指揮官クラスは辟易している。機銃の平野少尉は

「もう、長妻兵曹も辻本一水もいいかげんにしてよ!そんなに気になるんならあんたたち不寝番でもしてそのお化けとやらを捕まえたらいいでしょうが、そんなことより訓練訓練!いつになったらアメリカ本土に日章旗あげられるのよ全く・・・」

と、ついに絶叫してしまった。長妻兵曹と辻本一水は肩をすくめて

「ほい、エンガワ少尉にお説教食らったら長いで。ここはハイハイ言うておけばいいわ。・・・はい平野少尉申し訳ございません。心入れ替えて頑張りますけえ堪忍してつかあさい」

と言って謝り、平野少尉は

「はじめっからきちんとしてたらいいんだよ。まったく」

といいつつも許してくれた。

 

その横をトメキチと一緒に歩いてきたハッシ―・デ・ラ・マツコはハッとして歩を止めた。

「毛布みたいな・・・お化け?えたいのしれない?・・・まさか、あれがそんなことになってたとしたら、ちょっとまずいじゃないの!」

立ちつくすマツコを見てトメキチは「どうしたのおばさん?」と不審げな表情でその顔を見上げた。マツコは

「おばさんじゃないわよアンタ、あたしはマ・ツ・コ!あんた誰にも言わないって約束できる?」

と言ってトメキチを見つめた。トメキチは真面目な顔になって

「うん、出来るよマツコサン。で、なーに?」

という。そのトメキチにマツコはそっと顔を寄せて何やら囁いた。

「ええっ!まさかそんなこと・・・」

トメキチは絶句した――

 

    (次回に続きます)

 

            ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

マツコはいったい何を思い当たったのでしょうか。トメキチも知っていることなのかしら?

緊迫の次回をお楽しみに。

 

今日は暑かったですね。ここのところ涼しかったからこの暑さは堪えました。

そんなわけで?涼しかった数日前の青空をお届けしましょう、早く涼しい秋が来ますように!
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――たとえば・・・百人のうちの九十九人までが忘れ去っていることでもたった一人が<そのこと>を覚えているということは・・・往々にしてあることである――

 

ハッシー・デ・ラ・マツコは軍艦大和の防空指揮所で子犬のトメキチと遊んでいる。マツコは

「いやーよ、じゃんけんなんて。アタシいつだってパーしか出せないんだから。あんたはいいわよ、最近腕あげてちょ気も出せるんだからさあ~」

と文句を言いながらそれでも楽しそうだ。やがてそこに麻生分隊士と見張兵曹が上がってきて、トメキチとマツコはその二人にまとわりついて甘える。見張兵曹はトメキチを抱き上げ、マツコの頭をそっと撫でた。そして、見張兵曹は

「ハシビロもトメキチもいつもええ子じゃねえ。こげえにおとなしい犬や鳥はうちはほかに知らんわ。ねえ、分隊士?」

と麻生分隊士に同意を求める。分隊士も二匹を見ながら

「ほうじゃね、うちの家のそばに居った犬なんぞ人の顔を見るたびに吠えつきおってなあ、全くいつもうちは石を投げてやったわい」

と言って笑った。トメキチは「い、石!?」とびっくりして分隊士の顔を見つめるしマツコは羽を下方向に広げて「あんた、あんまり麻生に反抗しない方がいいわよ。石投げられて殺されるから」と震える。

そんな二匹を眺めて麻生分隊士は

「そげえな顔せんでも、うちはお前たちに石なんぞ投げんけえ安心せえ。お前たちみとうなええもんに石投げたら、罰が当たるわい」

と言って笑った。ほっとしたマツコとトメキチは、そういえばさっき副長に『後で私の部屋に来てね。いいものあげるから』と言われていたので下に降りてゆく。

その後ろ姿を見た麻生分隊士、やおらオトメチャンを抱きしめてその唇を奪ったのだった・・・。

 

マツコとトメキチは副長の部屋を訪ねて、おいしいお菓子をもらった。マツコはせんべいを砕いてもらってそれをくちばしいっぱいに頬張って副長に大笑いされトメキチはせんべいを前足で持って食べて副長は

「ほう、トメキチはせんべいを持って食べるんだねえ。大したもんだねえ」

と感心した。そして二人はお茶を飲ましてもらい副長の部屋を辞した。副長の部屋を出た後、マツコは「あたしはちょっと行くところがあるから」と言ってトメキチと別れた。トメキチはそのまま今度は艦長室へ。

 

マツコはそっと、長官室に向かった。そこは普段使われていない。でもかぎが掛かっていないを知っているマツコは、くちばしでそっとドアノブをくわえ、舌を使ってノブを固定するとそっと回した。カチ、とかすかな音がしてドアは開いた。

マツコはちょっと周囲を確かめるとさっと部屋の中にその身を入れた。そしてまたそっとドアを閉める。そしてマツコは部屋の中にあるべつのドアを開き、さらに奥の部屋に。そしてまたそこの部屋の中のドアを開き<長官寝室>に入った。そしてそこのチェストを開いた。

 

と。

マツコの金色の目が大きく見開かれた。そしてそのくちばしも大きく開かれ、狼狽したような声が漏れた。

「な、ない!何処行っちゃったのよ!」

マツコはあわてて長官寝室を飛び出して行った。そしてマツコは艦内中を――それこそ上から下まで――駆け巡って「ない、ないないない・・・いったいどこに行っちゃったのよう~」と叫んで走り回ったのだった。

 

さてそんなことがあって数日あとの巡検のすんだあと。

「なあ、最近夜なかに変な音せんか?」

兵員居住区で一人の一等水兵嬢が仲間にささやいた。ささやかれた水兵嬢は「へ?音てどがいなね?」と尋ね返した。一等水兵の犬山は

「ここ数日じゃが、うちが夜中厠に起きたらなあ、この先の廊下の方でぼさぼさ、言うてなんやら毛布を振るうみとうな音がしたんじゃ。一体だれがこげえな夜なかに?思うて音の方を見たんじゃがなんも見えんのじゃわ」

と言って首をかしげた。

「ほうね、ほりゃあ妙じゃのう」と猫田一水も首をかしげる。それを聞いていた雉川一水は笑いながら、

「それは寝ぼけとったんやな。犬山、貴様寝ぼけよったんや。そやけん別の音がみょ―なもんに聞こえたんと違うか」

と言って寝床に入りなおして向こうを向いて眠りに入る。犬山一水は「寝ぼけ・・寝ぼけとったんかのう、うちは。しかし」と考え込むが猫田一水に

「犬山よ、貴様最近睡眠不足と違うか?ほいじゃけえ、妙な音を聞いたなんかいうんじゃ。明日の当直までよう眠っとかんと、体に障るで」

と諭され素直に寝床に入る。

 

さて兵員居住区でそんな話をしている最中のこと。

艦長は自室をそっと出て副長の部屋のドアをそっとノックし「梨賀だ」と言った。なかから「はい」と野村副長の声がしてドアが内側から開かれた。副長は、艦長の顔を見ると何かほっとしたような微笑みを浮かべてドアを大きく開いて

「艦長、どうぞ」

と梨賀艦長を招じ入れた。艦長は「すまんね、貴重な休憩時間を邪魔してしまって」といいながら部屋に入る、背後で副長がドアを閉めた。艦長はドアに向き直ると鍵を締めた。副長はそれを見て少し緊張の表情をしたが、艦長をデスクの前に導いて椅子に座らせた。副長は書類を差し出して、

「艦長、巡検異状なしでした。明日は午前中はいつもの通り。午後は対空戦闘訓練を行います・・・」

と巡検の報告と明日の予定を伝えた。梨賀艦長はおもむろにうなずいてから

「副長・・・いや。ツッチー。ツッチーはもう風呂に入ったかい」

と聞いた。副長は「いえ、私はまだ」というと艦長は椅子から立ち上がり、いきなり副長を抱きしめると「じゃあ、いっしょに入ろうじゃないか。もう、風呂は湯が張ってあるんでしょう」

と言った。副長は艦長の胸の中で少しあわてたように

「え、艦長と?は、はい。湯は従兵は張ってくれてありますから・・・あの、艦長本当に?」

と答える。その彼女を愛おしげに見つめて艦長は抱きしめた腕を緩め、副長の防暑服のボタンをはずす。そして「本当だよツッチー。こんなこと冗談でなんか言いやしませんって」というとすっかり裸にした副長を抱き上げて艦長は浴室へ。

浴室のドアが閉まり・・・中から何やらなまめかしい声が漏れだしてくる。

 

二人は風呂を使い、そのあと副長のベッドで戯れた後艦長は名残惜しげに副長の部屋を出る。もう寝まきの二人はドアの前で「では・・・また明日」とあいさつを交わした。

その時、二人の耳に何やらボサッ、ボサッとまるで毛布でも振るうような音が聞こえて来た。副長があたりを見回して

「なんでしょう艦長あの音は?誰がこんな夜中に毛布を振ってるんでしょうか」

と言った。艦長もあたりを見たがそれらしき人影も、否、人の気配すらない。艦長は笑って、

「もしかしたら森上が何やらしてるのかもしれないよ。あいつのことだ、また煙草の灰を毛布に落として振りおとしてるんじゃないかねえ」

といい、

「いや笑い事じゃない。火事にでもなったら大ごとだ・・・ちょっと注意してこよう」

というと副長を促して参謀長の部屋のドアをどんどんと叩いた。しばらくして眠たげな、怒ったような参謀長がドアを開いて「なんだ一体!」と唸った。梨賀艦長は「森上、また煙草の灰を毛布に落としたんじゃないのか?火事になるとこまる、寝たばこはやめんかね?」と注意した。

すると参謀長は今度はしっかり目を開けて

「何言ってんだよ。俺は寝たばこはしないよ、そんな危ないこと誰がするかね。灰なんか落とさないし、第一灰は何時も従兵がきれいにして帰るんだからな。落ちるわけないじゃん」

と反論した。艦長は「・・・あ、そう」と少し拍子抜けしたようだ。その背後の副長も同じような顔つき。その二人を眺めた参謀長、ニタリとすると

「梨賀・・・今夜はツッチーの部屋にお泊りか?」

といい、艦長も副長も真っ赤になって「そんなわけないでしょう!じゃ、お休み!」というとあわててそこを立ち去ったのだった。

そしてその言葉に誘発された艦長、副長の部屋にそのまま入って行ってしまったのだった。そして二人は毛布を振るったような音のことはすっかり念頭から失せて、二人きりでさらに親交を深めたのだった。

 

そんなころ、『大和』の昼戦艦橋ではマツコがトメキチのお尻に頭を乗せて

(困ったわねえ・・・どこ行っちゃったんだろう、アレ。誰かがもってっちゃったとしたら・・・ああ、困ったわあ)

と悩みつつ夢の世界に運ばれようとしていた――

      (次回に続きます)

 

               ・・・・・・・・・・・・・・・

 

久々のマツコ登場です!

そしてまた<毛布をぼさぼさと振るうような音>とは?謎が謎を呼ぶ女だらけの軍艦大和です。次回をお楽しみに!


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江古田主計中尉は、トレーラーから内地に帰って休暇をもらうと一番気になる場所へ向かった――

 

その場所へ行くのは若干気が重かった。悲しい思い出のある場所だから、本当ならもう自分の心の一番深いところに沈めておきたかった。

だが・・・

「確かめておきたい」

江古田中尉はそうひとりごちると歩を進めた。その場所は、軍港から歩いて小一時間ほどである。(あの時は自動車だったから、それにあの状態だったからあっという間についたような気がしていたが・・・)江古田中尉はあれこれ考えつつさらに歩く。

どのくらい歩いたか、道端に綺麗な野の花が咲いているのが眼に入り江古田中尉は腰をかがめてそれをいくつか手折った。(あいつに・・・)江古田中尉はそれを片手に持つとさらに歩きだした。

 

目的の場所がやがて行く手に見えて来た。江古田中尉は手桶に水をたくさん汲むと柄杓を一本その中に突っ込んだ。

八月の日差しの中、その場所は陽炎に揺らぎそして奇妙な静けさに満ちていた。江古田中尉はその静けさの中を歩く。地面に彼女の影が焼きつくような暑さではあったが中尉はひとところを目指してさらに歩く。

その彼女の先方に、一人の僧侶が姿を現して江古田中尉に頭を下げた。中尉も返礼すると僧侶はそっと近寄って来た。僧侶が歩くたびにその草履の下で砂利が鳴った。

僧侶はこの共同墓地を管理する寺の住職である。河合の家は神道であるが神仏混淆のこの地のことだから住職はいつも心に掛けてくれているようだ。住職は中尉に微笑むと、

「遠路ご苦労様でした。暑かったでしょう・・・故人もきっとお喜びでしょう。さ、お参りなさってらっしゃい。終わりましたら庫裡へいらっしゃい。つめたいお茶を差し上げましょう」

といい、江古田中尉は

「はい、ありがとうございます。では行ってまいります」

というと歩きだす。彼女の左右に並んだ墓石、そこから死者たちのひそやかな視線を浴びているような気がして江古田中尉は少し居心地悪い。日差しの強さに比して、彼女の背筋は何かうすら寒い。

やがて彼女は一基の墓所の前で立ち止まった。やはり、彼女はもうこの世にいないのだと思った。その死を見届けたはずなのに、今も心のどこかでは信じてはいなかったのだ。

「久しぶりだね。なかなか来られなくって悪かった」

江古田中尉はそういうと、墓石の前の花立てに入っている花を見つめた。まだ新しい花が生けられて、この墓所に眠る人がどれだけ愛されているかを物語っている。

江古田中尉はその横に摘んできた野の花をそっと差し込んだ。柄杓から水を流し込み、墓石にも掛けた。そしてそっと手を合わせた。

「河合中尉・・・待ってたかね?」

そうこの墓所こそ、今年不幸な死を遂げた河合サキ中尉の墓である。墓石の側面には「河合サキ刀自命 昭和××年●月×日 享年二×歳」と彫られ、河合サキが生きていた名残をとどめている。河合中尉は、嫁ぎ先の墓所をその奥津城と決め永の眠りについている。河合中尉は流産がもとで亡くなった、その哀れさが江古田中尉の胸をえぐる。

「河合中尉、貴様は果報者だね。今でも愛されているんだね」

江古田中尉は二種軍装の軍袴の膝をちょっと上に持ち上げるようにしてその場にしゃがんだ。そして墓に向かってサキが亡くなってから後の艦のことなど話してやった。河合中尉には、目の前に立つものが墓石ではなく河合サキ中尉そのものに思えている。

江古田中尉の脳裏に、かつて経理学校在学中楽しく語り合った河合サキ――当時は豊島だったが――の面影がよみがえった。サキは「卒業したらどの艦に配属になるかしらねえ。わたしは大きな艦がいいなあ」と言って笑ったあの笑顔。

そして卒業して同じ巡洋艦に配属された時のサキの喜んだ顔も。

サキは「良かった、また江古田さんと一緒。でもほかのみんなと別れたのは寂しいね。どこかで会えるといいね」と少しさみしげではあったが。

やがて、江古田中尉は立ちあがると墓に向かって「じゃあな、河合中尉。また来るからその日までまってくれよ」というと力いっぱい敬礼した。一陣の風が吹き抜け、花立ての中の花々を揺らした。

(河合中尉が返礼している)

江古田中尉の瞳に、急に涙があふれ視界がかすんだ。あわてて軍装の袖で涙をぬぐって一呼吸置くと、手桶を持って住職の待つ庫裡に歩き出した。

庫裡では住職が待っていて、江古田中尉の姿を見ると「ここにどうぞ」と涼しい縁側を示し、つめたい茶を出してくれた。中尉は「ありがとうございます」というと冷茶を飲んだ。すがすがしい冷たさが喉を通り過ぎて、江古田中尉はほうっと息をついた。

住職はからになった中尉のコップにまたつめたい茶を注いでくれた。そして

「戦況はいかがですか?聞くところによれば帝国は連戦連勝とか。これもひとえにあなた方のおかげですね」

と言って自分のコップを手に取ると宙を見つめた。中尉は住職を見つめ

「敵を押し返し、いずれはアメリカを手中に入れるべくまい進しております」

とだけ答えた。住職は満足そうにうなずくと「ご武運を祈ります」と言ってその場を立った。中尉は一礼して茶を飲み干すとため息ひとつついてこれも立ち上がった。

(さて・・・)

江古田中尉はもう一つ確かめたいことがあった。中尉は寺を出て再び歩き出す。

 

江古田中尉がたどり着いたのは、河合の店である。サキが愛してやまなかった婚家である。江古田中尉はここで確かめたいことがあった。が、堂々と中に入るのはためらわれた。外からなんとかわからないものか、と思ううち中から一人の男性が出て来て、中尉の顔を見ると「あ・・・」と小さく叫んで江古田中尉の前に走り出て来た。

彼はここの大番頭、(せい)さんである。清さんは「江古田中尉さん・・・お懐かしい」と中尉の前で頭を深々と下げた。中尉も「お久しぶりです。お元気でしたか」とほほ笑んだ。清さんは、

「ここではなんですからぜひ奥へ。旦那さま方もおいでですから」

というと中尉を先にして中へ招じ入れた。

家の奥から赤ん坊の泣き声が聞こえてきて、江古田中尉は不審げに眉を寄せた。(赤ん坊?まさか河合さんは再婚したのか?いやそれにしても早い)不審感を持ったまま中尉は客間に案内され、待つ間もなくサキの夫、舅姑までがやってきた。

サキの夫の道明は生まれて半年ほどの赤子を抱いてきた。その赤子を凝視している江古田中尉に道明は

「あの時は大変お世話になりました・・・」

とサキの逝去の前後のことを謝した。母親と父親も頭を下げて、「本当にあの節はありがとうございました。サキちゃんもきっと喜んでいると思います」と言った。道明は、自分が抱いている子を江古田中尉が凝視しているのに気がついて、

「ああ、ご紹介が遅れました。これは私の親戚の子供で、私の養子にいたしました」

と言って赤子をあやすように軽くゆすった。江古田中尉は「養子、でありますか?」と尋ねた。母親が言葉を引き取って、

「はい。息子もわたしたちもサキさんを忘れられなくて・・・親戚からはたくさん縁談が来たのですが息子も私たちもサキさん以外考えられないんです。サキさんは本当に良いお嫁さんでした、いえ、お嫁さんなどという他人行儀なものではなく娘だったのです、私たちにとっては。そんな私たちを見かねてか、親戚の一人が今度生まれた子供を養子に出そうと言ってくれたのです。この子が生まれたのがちょうどサキさんが亡くなったころでして、もしかしたらサキさんの生まれ変わりかもしれないと思って養子に迎えました。――本当ならもう子供がいて、サキさんと私が望んだ家庭が持てていたのですが――」

といい赤子を愛おしげに見つめた。

父親が、

「男の子ですので、サキさんの名前をもらって<咲雄>と名付けました。こう見ているとなんとなく・・・サキさんに面ざしが似ているような気がして」

といい瞳を潤ませた。江古田中尉は思わず赤子の顔を覗き込んだ。確かにサキに似ている。まったく血のつながりがないというのに、どういうことなんだろうこれは。本当に魂というものはあって、彼女はこの赤子になってこの世に再び生まれ変わったんだろうか。

中尉は思わず「河合中尉・・・」と呼びかけていた。赤子は江古田中尉の顔を見ると無邪気な笑みを浮かべた。道明の腕の中で両手を振り、両足をグンと突っ張って喜びを表した。江古田中尉は赤子の小さな手をそっと握ると

「河合中尉。この家をよろしく願います」

と言って微笑んだ。微笑んだはずなのに涙が一粒落ちたのはどうしてだろう――

 

やがて江古田中尉は河合家を辞した。帰る道すがら、中尉はずっと胸に秘めていたことをまるで海の底から砂をすくうような感じで思い出した。

(私はサキが好きだった。サキと一緒の艦に配属になったあの日、夜の甲板でわたしはサキの――)

唇を奪ったのだった。たった一度、あの時だけの接吻。

サキは自分より背の高い江古田中尉の胸にうずもれるようにして江古田中尉の口づけを受けた。その頃にはサキは婚約していた。江古田中尉は「豊島・・・結婚しても私を忘れないでほしいんだ」というとサキは恥ずかしげに微笑んで「忘れないよ。わたしは江古田より先に死ぬことがあっても絶対忘れない。きっと生まれ変わって逢いに行く・・・」と言ったのだった。

あの時のサキの柔らかな唇と、身体の感触が江古田中尉によみがえった。

江古田中尉は「サキ。貴様律義な奴だなあ・・・本当に生まれ変わってまで逢いに来てくれるなんて。また逢いに来るからな。そしてくれぐれも河合の皆さんをよろしくな」とそっとつぶやく。

甘酸っぱい思い出と悲しみが江古田中尉の胸に去来した。

風が吹きぬけ、見上げる青い空にはそろそろ秋の気配が漂っていた――

 

           ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

河合中尉の後日譚といった話でした。

江古田中尉は河合中尉を好きだったのです。そして嫁ぎ先の皆は今もサキを忘れてはいなかった・・・女冥利に尽きますね。ちょっと悲しいけれど。

この歌を聴いてイメージしました。小坂明子「あなた」



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日々雑感・見張り員IN山梨県2

昨日の続きです。

「山荘」の周囲には田んぼや畑がたくさんあります。そんな中に如何にも山梨県らしいこのようなものが作られていました!
DSCN0921.jpg 
葡萄です。種類は、わかりませんでしたが多分、巨峰ではないかと思いました。今年は雨が少なく、身が焼けるようなことも多いらしいですがここではどうでしょうか・・・?

そして明野町で一番有名?な場所「ハイジの村」へ。
DSCN0963.jpg DSCN0959.jpg DSCN0960.jpg DSCN0961.jpg

ちょっと見にはまるで本当にスイスの街に来たような気さえする「ハイジの村」。敷地は大変広大で季節の花が咲き誇ります。でも今回はあまりに暑かったので食事をして買い物をして終了という情けなさ・・・。
そうそう、ここの「ハイジの白パン」はとてもおいしいです。
あと、ハイジグッズが大変豊富です。ハイジファンは是非一度足を運ばれてはいかがでしょうか。
またこの周辺にはこれまた有名な「ヒマワリ畑」「明野太陽館」などの施設があります。

それにしても私はここの自然が好きです。
DSCN0969.jpg 
『軍艦旗や!』と言いたくなるようなこの夕日・・。
DSCN0970.jpg 
南アルプスに沈んでゆく夕陽。
DSCN0971.jpg 
また来年来るよ~~~!

帰るときは何かさみしいような気がして嫌です。でも、この土地のすべてがまた私が来年の夏に来ることを待っていてくれる。
そう思ってまた一年頑張ろうと思うのでした。

最後に、お土産をご紹介。
まずは山梨県で大変有名なお米。「武川米」です。武川は、母の従兄が住んでおります。
DSCN0973.jpg 

そして「ハイジの村」で買った、山梨県銘菓「信玄桃」、桔梗屋さん謹製。中身は可愛い桃の姿のお菓子。
DSCN0975.jpg 

帰りに韮崎の街に降りて、「井筒屋」味噌店さんにてお味噌4キロとこれを購入。味噌ヨウカンです。これがですね、なかなか味噌の風味が効いていてイケるんですね。
私は大好きです。
DSCN0974.jpg 


以上駆け足ではありましたが私の夏の思い出でした。ご清聴感謝いたします!!


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Author:見張り員
ごあいさつ・「女だらけの帝国海軍」へようこそ!ここでは戦艦・空母・巡洋艦駆逐艦などから航空隊・陸戦隊などの将兵はすべて女の子です。といっても萌え要素はほとんどありません。女の子ばかりの海軍ではありますがすることは男性並み。勇ましい女の子ばかりです。女の子ばかりの『軍艦大和』をお読みになって、かつての帝国海軍にも興味をもっていただければと思います。時折戦史関係の話も書きます。
尚、文章の無断転載は固くお断りいたします。
(平成二十七年四月「見張りんの大和の国は桜花爛漫」を改題しました。)

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