女だらけの戦艦大和・総員配置良し!

女だらけの「帝国海軍」、大和や武蔵、飛龍や赤城そのほかの艦艇や飛行隊・潜水艦で生きる女の子たちの日常生活を描いています。どんな毎日があるのか、ちょっと覗いてみませんか?

お話の途中ですがお知らせです。

こんにちは
いつもありがとうございます。

さていきなり本題ですが実は私、明日(7月1日)から少しの間千葉で過ごします。2日に父の椎間板の手術があるので母と病院に行ってきます、更に2日は母の肝臓やなんかのエコー検査があるのでそれにもできたらついて行きたいと思います。
父の手術は実はそれなりに大変だそうで、時間も二時間はかかるかもしれないというし父に不整脈があるのがわかり全身麻酔での手術ですがそれなりに危険も伴うとのことです。
まあどんな手術でも100%なにもなしという保証はないのですからそれは覚悟の上です。

どのくらいの間向こうに行っているかはわかりませんがその間も記事の更新やみなさんのブログへの訪問はさせていただきますね。
一体どうなるのか皆目わかりませんが…何とかなるように祈るばかりです。

それから「招かれざる大佐」の続きは明日の午後6時に「予約投稿」としてアップいたしますのでどうぞよろしくお願いいたします!


暑さが増してきましたね、みなさんどうぞご自愛くださいませ。


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さていきなり本題ですが実は私、明日(7月1日)から少しの間千葉で過ごします。2日に父の椎間板の手術があるので母と病院に行ってきます、更に2日は母の肝臓やなんかのエコー検査があるのでそれにもできたらついて行きたいと思います。
父の手術は実はそれなりに大変だそうで、時間も二時間はかかるかもしれないというし父に不整脈があるのがわかり全身麻酔での手術ですがそれなりに危険も伴うとのことです。
まあどんな手術でも100%なにもなしという保証はないのですからそれは覚悟の上です。

どのくらいの間向こうに行っているかはわかりませんがその間も記事の更新やみなさんのブログへの訪問はさせていただきますね。
一体どうなるのか皆目わかりませんが…何とかなるように祈るばかりです。

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「女だらけの戦艦大和」・招かれざる大佐2

高飛車大佐の乗る「新型航空戦艦」他の練習艦隊がいよいよトレーラー諸島にやってきた――

 

沖の浮標に係留された新型航空戦艦を見つめ浮かない顔の梨賀艦長、その横に顔色のなんだかよくない野村副長が立っている。その副長の横顔を見つめた森上参謀長は笑いを必死にこらえる。

笑いの気配を察した副長は自分の左に立つ参謀長を見つめた、そして

森上(・・)大佐(・・)。何がそんなに可笑しいんです?」

と問い詰めるような口調で参謀長に言った。森上参謀長は「ほう、野村が私を『大佐』と呼ぶなんか珍しいねえ。初めて会った時以来だね」と言って副長に向き直る。副長は、エヘンと咳払いをしてから

「何がそんなに可笑しいのですか?笑いをこらえてらっしゃるでしょう?例の高飛車大佐が来て何か起きるのをもしかして・・・実は期待されてるのではないですか、森上大佐は!」

と最後は怒鳴るように言った。艦内帽の廂が作る影が、副長の目元に陰気な印象を与える。あわてた梨賀艦長が小声で「ツッチー、どうした?」と言って副長の防暑服の袖を引いた。しかし森上参謀長は機嫌を損ねることなく、いや却って上機嫌で

「ああ、可笑しいよ。何かとてつもなく面白いことが起きそうな気がしてね。でも笑ったら副長がどうにかなりそうな顔をしてるから笑うのを堪えてるの。野村中佐、そんなに気を張らないで迎えようじゃないか・・・きっと君が思うより事態はいい方へ行くと思うがね」

と何か意味ありげなことを言った。副長は少し口を開けて森上参謀長の顔を見つめる。そうしてから

「参謀長は・・・何か、起きるという確信があっておっしゃってるのでしょうか」

と尋ねた。しかし参謀長は笑ってタバコをくわえると、

「さあね。確信なんかこれぽっちもないよ。ただ、何か面白そうな予感はするけどね」

というとタバコに火をつけうまそうに吸った。

 

練習艦隊のトレーラー入りを防空指揮所で見張兵曹も発見していた。

「前方に練習艦隊入港・・・『新型航空戦艦』と思しき艦影あり」

と報告すると麻生分隊士と松岡中尉が下から駆けあがってきた。トメキチとマツコもそのあとを追っかけて来た。松岡中尉はラケットを振り回し「アレがそうか新型艦か!熱くなれよーッ」と叫び、そのラケットの直撃をからくもかわした麻生分隊士は

「全く危ないねえ、このラケット!何回言うたらわかるんじゃね!?」

と怒った後で「どれどれ、どれがそれじゃね」と双眼鏡をのぞいた。双眼鏡の中に『新型航空戦艦』がその姿を見せている。見張兵曹が

「『伊勢』によう似とりますね。『伊勢』の同型艦か・・」

とつぶやく。小泉兵曹も来て艦内帽の廂の下の目を細め、「おう、そうじゃの。新型~いうても『伊勢』そのまんまじゃな・・・どがいな艦名なんじゃろうね」という。

麻生分隊士が「しかし問題は、あの艦から来んさる艦長いうお人じゃな。どがいな艦長なんだかもう一つわからん・・・うちは何かいやーな予感がしてならん」と口をひん曲げて唸る。

すると松岡中尉がまたラケットをひと振りして「麻生さーん!」と怒鳴る。麻生分隊士がびっくりして「はいっ」と返事をすると松岡中尉は、

「あなたそんな気の弱いことでどうします?うちはいやーな予感がしてならん、ですと?そんなものは単なる思い込みですよ思い込み。人間そんなものに取り込まれてどうします。身動きとれませんよ?さ、麻生さん。あなたも尻の穴をきっちり締めて熱くなってそんなくだらない『予感』なんか吹き飛ばして下さいよ。あなたは分隊士、みんながあなたを頼りにしてるんですからね、肝心のあなたがそんなこっちゃどーしようもないよねえ?さあ、わかったら大きな声で言ったんさい?『俺も今日から富士山だ―』って」

と話しだし、麻生分隊士はしばらく考え込んでいたが次の瞬間顔をあげると

「わかりました分隊長。うちがまちごうてました。そうですとも、くだらん根拠のない予感なんかに支配されかけた私があほです。よーし」

というとでっかい声で

「俺も今日から富士山だ――っ!」

と叫んだ。見張兵曹、小泉兵曹が「分隊士かっこええ」と拍手。それをじっと見ていたマツコは「ふーん。マツオカってときにはいいこというじゃない?ラケット振ってるだけの変人じゃないってことね。マツオカのことアタシ、もっと好きになっちゃったじゃないの~」と言ってその大きな両方の羽をバサバサとさせる。

トメキチは「そうね、マツコサン。でも僕あの『尻の穴を締めろ』って言うのが恥ずかしくってちょっといやだな」と言って自分の後ろ脚をなめた。マツコが「この、ぶりっこ犬が!」と舌打ちする。

 

そんなことがあった二日後。

トレーラー艦隊司令部にあいさつを終えて、新型航空戦艦艦長の高飛車大佐がいよいよ「女だらけの大和」にやってきた。艦長以下各分隊長までが二種軍装に身を固めて、舷門近くに居並んで待ちかまえる。梨賀艦長が「あの性格治ってるといいなあ」とつぶやくのが聞こえ、次いで副長の深いため息、さらに森上参謀長の「フッ」と笑いを漏らす声が聞こえ・・・いやがうえにも皆の緊張感は増してゆくのだった。

そして高飛車艦長を乗せたランチが『大和』に接舷し、問題の艦長が上がってきた。高飛車艦長は舷門当直の兵の敬礼に大変ぞんざいな返礼――まるで招き猫のような――をし、居並ぶ佐官・士官たちの度肝を抜いた。

(か、感じ悪う・・・この女)

皆の間に共通な感情が流れる。そして高飛車大佐は梨賀艦長の前に立った。手を後ろ手に組んで皆を、そして『大和』を睥睨している。梨賀艦長は(お前から何か言え、言わんか)とイジイジしている。しかし高飛車大佐は何も言わないで皆を眺めまわすだけ。梨賀艦長は心を決め、

「ようこそ『大和』へ」

と言った。すると高飛車大佐はにこりともしないで

「ああ」

とだけ言った。副長がむっとした気配を、参謀長は感じていた。(野村はこういう女は絶対受け入れないな)と思う。いや今や野村だけでなくここに並ぶすべての士官たちがこの大佐に反感を持っている。じりじりと甲板をくトレーラーの日差しが痛い。凝然として立ちつくす『大和』艦長以下に高飛車大佐は

「いつまでここに立たせてるんだ?お客様だぞ、早く艦内に案内しろよ。梨賀」

と言い放ちさすがの梨賀艦長も高飛車大佐を軽くにらんだ。すると高飛車大佐は

「なんだ貴様、俺がせっかく来てやってんのに。いいか俺は今回新型航空戦艦『虎乃威(とらのい)』の艦長を拝命したんだからな。それなりに扱え」

と言って梨賀艦長を下からねめあげる様にして見た。副長が腹を立てているのがよくわかる・・・握りしめた両手のこぶしが細かく震えているからだ。いや、体さえ震え始めている。

列の終わりの方に立っている松岡分隊長は(はあ、これは一筋縄ではいかないお人ですねえ。熱くなっているというより何か履き違えてますよこの人!)とあきれている。松岡分隊長がそっと居並ぶ分隊長クラスから上の階級を見ると、浜口機関長が鼻息荒く顔を真っ赤にして怒りに震えているのが眼に入った。

(ありゃあ~。これは困りましたねえ、浜口大尉の導火線に火がつき始めちゃったじゃないですか。あの人の導火線は普通より短いんですから。そうですねえ、浜口さんの導火線はまあ三㎝もあれば長い方じゃないですかねえ。私は長いですよ~、日本列島くらいありますから。余裕ですね)

松岡分隊長は意外に冷静に、この場と他人と自分の分析をしている。

と、列の前の方でドタン!と大きな音がして皆が一斉にそちらを見ると憤激に耐えきれなくなった副長がぶっ倒れていたのだった。

高飛車大佐は「なんだこいつ。熱さに耐えらんねえのか。情けねえ女」と吐き捨てるように言うと、「さあ、梨賀に森上。案内しろよ」というとさっさと歩きはじめる。

あわててそのあとを追う参謀長と、「副長をよろしく!」と必死な形相で言いながら二人のあとを追う梨賀艦長。日野原軍医長が副長を抱き起こし、肩に担ぐと医務室に小走りに行く。そのあとを皆がぞろぞろついてゆく。

その様子をはるか上から見ていたオトメチャン、

「なんかおかしなことになっとるよ。あそこで倒れとりんさるんは副長じゃろう?」

と言って下をそっと指差した。石場兵曹、石川水兵長、小泉兵曹などが寄ってきて「ありゃ!」「えらいことじゃのう」「どうなっとるん?」とそれぞれ声を上げた。

麻生分隊士も乗り出しその状況を見て、

「ありゃ・・・いけんねえ。どうしたんじゃろう、何かいやな予感がしてならん」

と唸る。その嫌な予感は少しずつ当たり始めている。

 

野村副長は、日野原軍医長に担がれて医務室に運ばれ診察台に寝かされ、まず血圧測定を衛生下士官がした。その間軍医長は副長に呼びかけながら脈を取る。その周りを不安げに各科長や分隊長たちが取り捲いている。衛生下士官が、

「軍医長、血圧は上が百九十、下が百十であります」

と報告、日野原軍医長は「なんだちょっと高すぎるなあ。副長よほど頭に来たんだろう。あの高飛車とか言う大佐がここにいると、他にもこういう患者が出やせんかね?・・・ともあれだ、副長はしばらく安静にしとかないと」と言って衛生大尉や中尉などに手によって、担架で私室に運ばれていった。

そのたんかを見送っていた片山航海長が、

「軍医長・・・私もあの人がいる間、正気でおられるかどうか自信がありません」

と正直な心情を吐露し、そのあと「私もです」「私だって自信がない」と皆がつぶやき始める。高飛車大佐が『大和』に乗ってまだ一時間経つか経たないうちに、士官たちの間には不穏な空気が漂ってきはじめる。

その空気はすでに、下士官兵たちの間にも立ち込め始めている。

 

「なんじゃーあの大佐は!うちらの敬礼、しかとしよってじゃ。しかも見たか、うちらを汚いもんでも見るような眼ぇでじろっと見よったんじゃ。いやな奴じゃのうー!」

「ほうほう、艦長にもぞんざいな口きいとってじゃもんね。何様のつもりかいね?」

「聞いた話じゃがの、あの大佐下のもんにはぞんざいじゃが上の人にはヘエコラするんじゃと。ええ加減な奴じゃ、うちは好かんなあ」

「うえっ、そんなんが艦長ならあの艦の兵隊は気の毒じゃなあ」――等々。

下甲板の将兵の動揺、いらだち、憤激はやがてオトメチャン達のいる防空指揮所まで伝わってきた。オトメチャンは不安そうな顔で、

「松岡分隊長。あの高飛車大佐という方はいったいいつまで『大和』に居られるつもりなんでしょうか?」

と松岡中尉に尋ねていた。オトメチャンの後ろには同じ思いらしい小泉や石場、谷垣兵曹たちが立って分隊長を見つめている。

分隊長はラケットを担ぎなおし、皆の顔をひと通り見つめてからふうっとため息をついた。皆はこの威勢の良い分隊長がこういうため息をついたのを初めて目撃し驚いた。

分隊長は深いため息をついてから、

「正直わかりませんね。しかしあの人も艦長という立場ならそう長いこと艦をお留守には出来ないでしょう。まあ遅くとも明日の朝には帰艦されるでしょう。みんなそれを祈ろうじゃないか。熱くなってくれよ」

といい、その場の皆はうなずいて心の中で(はよう帰れ、はよう自分の艦に帰らんか)と必死で祈り始める。

 

そしてその翌日から本当の「試練」が『大和』の皆に襲いかかるのだった――

    (次回に続きます)

 

          ・・・・・・・・・・・・・・・

牙をむき始めた高飛車大佐です。

さすがの梨賀艦長もたじたじですが、そんなこっちゃ困るではないですか?そして何でしょう、副長メンタル弱いのかしら??そんなことでこの先やっていけるのでしょうか・・・。

そして皆に襲いかかり始めた試練とは?

「憤激の」じゃない進撃の巨人だ!壁を護るもの、壊すもの・・・

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「女だらけの戦艦大和」・招かれざる大佐1

「女だらけの帝国海軍」には、実は嫌われものの佐官がいる――

 

今日も常夏のトレーラー環礁は日差しが強く照っている。そんな中、『大和』の梨賀艦長はある知らせを受け取っていた。それをみた梨賀艦長はうかない顔をしている。

「どうしました、艦長?お顔の色が優れませんね」

そう話しかけたのは野村副長。彼女は主計兵が持ってきた紅茶のカップをそっと受け取ると艦長に差し出した。艦長は「ああ、ありがとう」と言ってカップを持った。

そして、

「いや・・来るんだよ」

という。副長は小首を傾げ「来る?来るとは・・・まさか敵ですか?」と言った。しかし敵が来るとしたらもっと戦意むき出しになるはず、艦長なら。

すると梨賀艦長は紅茶を一口すすってからはあ、と大きなため息をついて海図台にカップを置いた。そして副長を見つめると

「私と森上の同期の女でね。高飛車カクという大佐なんだが・・・それが三日ほど後ここに来るというんだよ」

と言ってさらに深いため息をつく。副長は紅茶を一口すすってから「ほう、江田島の同期ですか。なら久しぶりでいいじゃないですか?」と言って微笑んだが艦長の顔色はさえない。

それをいぶかしんでいる副長に艦長は

「高飛車にはね、よくない癖というか性癖があってね。自分より下のものに対して非常に馬鹿にしたり大きな態度ででるんだよ。江田島時代もそれで下級生との間に悶着起こしたし、艦隊勤務になってからも下士官兵とそりが合わない。いや、あわないというんじゃないな。敵対しているというのかな、もちろん下士官兵たちが悪いんじゃない。高飛車のやつが相手を平気で馬鹿にする。下士官兵ばかりじゃない、中佐でも少佐でもバカにしたり理不尽なことを言っていじめるんだからね。私ら海兵○○期の汚点になってるよ」

といい、窓の外を見つめた。副長は少し胸のあたりがじわじわと気持ちが悪くなるのを感じながら、

「で、その高飛車大佐が三日後に『大和』にいらっしゃるんですか?なにをなさりに?」

と尋ねた。艦長は副長に視線を戻すと、

「あいつ今度新型の『航空戦艦』の艦長を拝命したらしい。でその『航空戦艦』が訓練航海で練習艦隊を率いてトレーラーまで来るらしいんだ。で、『大和』に滞在して視察したいんだとさ」

と言った。副長は「新型の航空戦艦ですか・・・「伊勢」の同型艦かな?」とつぶやいてから、

「でも艦長、そんな人がここに来てそんな御振舞いをされたらちょっと困りますね」

と言って紅茶のカップを海図台に置いた。艦長は腕を組んで「そうなんだよ、だから総員にこういう人間が来るってことをそれとなく知らしといた方がよくはないかと思うんだが・・・ツッチーどう思うね?」というなり副長を抱きしめた。

副長はあわてて「艦長、昼間からいけません・・・」と言って身をよじる。艦長は「いいじゃない、今誰もいないんだし」と言ってその唇を奪おうとした。

その時、森上参謀長が「おーぅ、梨賀あ」と言って入ってきてしまい、副長は真っ赤になって艦橋を走り出てしまう。参謀長は副長が逃げてゆく姿を眼で追いつつ、

「悪かったなあ、お楽しみのところだったんだな」

と言って笑った。梨賀艦長はそのお楽しみを邪魔されてちょっとばかりふくれたが「そんなことない。何もしてない。森上は何か勘違いしてる!」と言った。副長との仲を悟られてはならない・・・と思ったのだが実はもう、とうに参謀長は梨賀艦長と野村副長の仲がどういうものか知ってしまっている。

「それより森上、高飛車が三日後に来るぞ」

艦長は表情を引き締めて言うと参謀長は「ええ!?あいつが?いやだなあ、あいつがいるとロクなことがない。ひとの艦に来て中をひっかきまわしていくつもりかね?」と言って困ったような表情を見せた。森上参謀長も「困った同期(コレス)」の来訪に戸惑っている。

 

「高飛車大佐」来訪の知らせはその晩までに総員に知らされた。

「聞いたか?怖い大佐が来るんじゃと」とあちこちでささやく声がする。

「高飛車カク大佐じゃと。へぼ将棋みとうじゃね」

と石川水兵長が居住区にいた仲間に話しかけると亀井一水も「聞きました聞きました!いやですのう、どがいに怖いんだか分りませんが、うちはえらいさんは正直鬱陶しゅうていやですな」とけたたましく叫ぶ。石川水兵長は耳を押さえて「やかましいわ貴様は。貴様のような奴が怖い大佐に因縁つけられるんじゃ、気いつけえ」と叱った。周囲から笑いが起きた。

そこに見張兵曹が当直から戻り、「どうしたんじゃね、えらいにぎやかじゃねえ」と言って床に座った。すると石川水兵長がそっと、「兵曹はきいとられませんでしたか?なんでも艦長のお友達でえろうおっかない大佐が来んさるんじゃというんです」と教えた。

見張兵曹は「ああ、そうね」と言ってからポケットから小さい裁縫道具を出すと、防暑服を脱ぎその襟のあたりを調べると縫い始める。「松岡裁縫塾」のおかげで随分上手になったオトメチャンである。その手つきに見とれつつ石川水兵長は「おっかない、言うても普通と違うんだそうです。何でも自分より階級の下のものには態度がでかいんじゃそうです」と言った。

見張兵曹は針を進めつつ、

「ほいでも、少佐だの中佐だの大佐だのゆうたら皆それなりに態度がでかいんじゃないかねえ。まあ『大和(ここ)』のえらいさんはそげえにえばらんけえ、うちらそういう免疫がないにはないのう。まあ気いつけてあたろうや」

と言った。石川水兵長は「はい、皆で気いつけてみたい思います」と言ってなお見張兵曹の手つきに見入る。それを見ながら谷垣兵曹が、

「ほうじゃねえ、うちらの艦長も副長も参謀長もみんな佐官じゃが変にえばったり意地悪せんもんな。うちらはそれともえらいさんに恵まれとるんかのう」

と、ひとりごちる。周囲の兵がうなずいている。

 

麻生分隊士はその話を松岡中尉から聞いて「なんですね、そりゃ」と曲がった口をさらにひん曲げた。松岡中尉はラケットを担ぎなおすと、

「そういうわけですから麻生さーん、あなた決して失礼のないよう願いますよ。あなたが一番心配ですからね」

といい、麻生分隊士は

「なんですと!私の何処がそげえに心配なんですか!私はあなたに心配されるような人間じゃあないですけえね!」

と腹を立てて叫んだ。すると松岡中尉はラケットで分隊士の肩をトントンと叩くと

「ほらほら、そういうふうにすぐかっと熱くなる。いいですか麻生さん、熱くなるのはいいですがあなたの熱くなり方はベクトルが違いますよ?まっすぐに熱くなるならよし、しかしあなたのは左15度ほど曲がっていますからね。それが私は心配だというんですよ。ともかく、そのなんたらいう大佐が来てもやたら熱くならんでちょうだいよ。これ修子のお願い!」

というと「尻の穴を締めろー!」と言ってどこかに行ってしまった。取り残された麻生少尉はやれやれ、という表情で両肩を大きく回し、両手を天に突き上げた。そして大きく伸びをした後

「そういう分隊長の方がうちは心配じゃ。『尻の穴を締めろ』なんかやかましい大佐に聞かれたら何言われるか・・・うちはそっちの方が怖いわ」

と言って私室に歩きだした。

 

医務科では、日野原軍医長がその話を聞いて「ほう~。そんな人がいるんだねえ、逢ってみたいもんだ。どんなに偉そうな態度を取るんだかねえ~」と笑っている。しかし畑軍医大尉や黒川軍医大尉、それに下士官兵たちは「いやだなあ。因縁つけられたら何処までも追っかけてきそうじゃない?なんで『大和(ここ)』に来るんだよ!」とげっそりしている。それに対して日野原軍医長は笑ったままで、

「まあそりゃ『大和』が見たいからに他ならんだろう?と言ってホテル代わりにされちゃあかなわんがねえ」

と言うと椅子から立ち上がり、本棚の医学事典を手に取る。

 

機関科では汗みずくになって働く松本兵曹長たちにもその話が及ぶ、が、兵曹長は汗を腕で拭きとって「なんだあ、偉い佐官だと?佐官言うたら中佐だの大佐だの・・・偉いにきまっとろう?そげえなことでいちいち大騒ぎしとるんかね?あほくさ」と全く意に介していない。

頼もしいというのか無神経というのかわからないが。

 

そして三日ののち、トレーラー環礁に見慣れない艦隊がやってきた。これこそ高飛車大佐の率いる練習艦隊、そして新型『航空戦艦』の初披露である。

「来たぞ」

梨賀艦長が緊張の面持ちで練習艦隊が沖の浮標に係留されるのを見つめて呟いた。その隣で野村副長が心なしか顔色も青ざめて立っている。さらにその横で森上参謀長がその副長を眺めて笑いをかみしめつつ立っている。

三者三様の心模様が展開中である――

  (次回に続きます)

   

     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

変な名前の人が来ます!

いったいどんな人なんでしょうか。またまた『大和』に嵐の予感がします。次回をお楽しみに。

 

ここ数日めまいがひどく昨日(二六日)は一日寝込んでいました。また始まった・・・と思われたかもしれませんがもう仕方がない、背に腹は代えられんと寝ていました。つらいめまいでした。でもずいぶん回復して来ました。

頑張ります~~!

 

さて今回はボーナス記事付!

ブロともさんのまろゆーろさんもお試しのこれ!「スパイラルグレープ」を娘が買ってきました!

コップに分け飲んでみましたが・・・まろにいさま、やはり「サ●ンパス」の味がしましたっ!!衝撃の味でした・・・刺激的~~ぃ!

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日々雑感・沖縄、大和、私。

六月二十三日であります。

今日は「沖縄慰霊の日」ですね。牛島司令官と長勇参謀長の自決を以て事実上沖縄の日本軍の戦いが終了した、とされる日です。

私の今は亡き大叔父もかつて戦争中、沖縄に赴任していたことがあったそうです。大叔父は軍医少尉として招集され沖縄にアメリカが上陸する前までいたと聞きます。ですからいわゆる「十十空襲(昭和十九年十月十日の那覇への空襲)」は経験したかもしれません。なんでもそのために子供の中には恐怖のあまり排尿が出来なくなり、尿をカテーテルで排出したという話を聞いたことがありました。

大叔父は敵の上陸前に転戦しましたが、あのまま沖縄にいたら「俺のあの中にいたんだな」と<平和の礎>が出来た時言ったそうです。その一言にどんな思いが込められていたのでしょうか・・・

 

<平和の礎>には、『大和』で戦死なさった伊藤整一中将のお名前と、中将の御子息で沖縄海域で特攻戦死なさった叡氏のお名前が刻まれているそうです。

他の第二艦隊の将兵の名前はないのでしょうか、そして沖縄周辺の海底に今なお眠る「回天」の英霊のお名前はあるのでしょうか。彼らも含めて「沖縄戦」の戦没者です。

 

今朝のNHKTVに「白梅学徒隊」の中山さんが出てらっしゃいました。「白梅学徒隊」のことを知ってほしいという思いから絵本を出されたそうです。沖縄県の小・中学校に配布して知って貰おうという試みだそうです。

ぜひ、その思いを沖縄だけでなく日本全体に広めていただきたいと思います。

 

さて、私は「戦艦大和」という映画を見ながらこれを書いています。

「戦艦大和」?ああ、「男たちの大和」かそれとも「聯合艦隊」?と思われるでしょう。私が見ているのは昭和二十八年六月封切りの「戦艦大和」です。当然のようにモノクロで、大掛かりな特撮、CGのようなものはありませんが終戦からたったの八年でこれだけの映画を製作した人々の熱意には驚きます。この原作は吉田満氏の「戦艦大和ノ最期」で、指導に元・『大和』副長の能村次郎氏があたっています。
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能村副長の役に藤田進氏。吉村少尉(吉田少尉がモデル)は舟橋元氏、機銃群指揮官少尉に高島忠夫さんなど当時の実力派俳優や若手俳優が出演なさっています。

全体の雰囲気はさすが、戦後八年の作という感じで「ああ、当時の海軍はこういう雰囲気だったんじゃないかな?」という感じがします。そして『大和』出撃の決まった時からその前夜までを丁寧に描いています。

少尉候補生たちが艦長から退艦を命じられるシーンでは、それに抗する候補生に副長が懇ろに諭して退艦を飲ませるのですが「行きたい、行かせてほしい」という候補生の気持ちも何かわかる気がしますし、副長の「おまえたちは他で働き場所がある」という気持ちももっとわかります。

いろいろな気持ちが交錯したのがあの『大和』ではあっただろうし、ほかの参加艦艇でもあったでしょう。行くものはあとに残るものに国の行く末を託し、残るものは断腸の思いで見送った・・・。戦争の残酷さはたんに戦闘だけにあるのではないというのをいまさらですが思い知らされます。

前夜の壮行会の様子も良いですね、吉村少尉が酒の飲めない少年兵にキャラメルを与えるシーンなど、ジンと来ます。それから候補生と病人、高齢の補充兵が退艦の場面。その前に甲板士官が老兵をいじめる(『敬礼がなってない!!』と怒る)のですがその老兵が退艦になって、いじめた甲板士官に別れを言うシーンには涙が出ました。甲板士官は老兵がいても戦力にはならないし戦死の場合家族を悲しませるだけだからと進言して彼らを艦から降ろしたのでした。

 

少年兵は居住区で字引を用いて故郷の弟に手紙を書いています。吉村少尉が「字を忘れたのか?」というと少年兵は「はい、戦争が終わったらうんと勉強します」と答えて書き続けます。

 

戦争が終わったら――。

 

さていよいよ沖縄めざす「大和」以下一〇隻の輪形陣に、勇ましく軍艦行進曲が鳴ります。

がここから先は当然のように地獄絵図の始まりです。敵潜水艦に触接を受け始めるあたりからまるで本物のような緊迫感が支配します。途中に一八歳の若妻と結婚したばかりの軍医の話が挟まります。彼は最後の上陸の時緊急手術で妻と会えずに今生の別れとなります(モデルは石塚一貫軍医中佐だと思います)。吉村少尉は暗然とした面持ちでそれを聞いています。他にも許婚を残してきた同期にも遭いますが、彼は何も言えません。

そして配置で部下の兵曹と握り飯を食いつつ雑談する吉村少尉ですが、兵曹の妻は妊娠中であり、出撃前に呼び寄せたものの一日違いで会えずじまい・・・。吉村少尉はそれを優しく慰めます。どっと涙が出る場面です。

 

そしていよいよ戦闘なのですがこれが怖い!「男たちの大和・YAMATO」も相当怖かったのですがこの「戦艦大和」ではなんと言ったらいいのか、そう、<モノクロの怖さ>があるのです。カラーで見る即物的な怖さとは違って、モノクロでの映画は「想像力」をいやがおうにも盛り上げさせます。

負傷した兵から流れる血とか、何か妙な重みのようなものがあってぞっとします。ある意味、カラー映画よりも変なリアリティーがあります。さすがも私も一番最初にこれを観たときはとても恐ろしい思いをしまして、しばらく二回目を見るのに躊躇しました。

ともあれ戦闘が始まってからの艦橋の様子はさすがに細かい描写で「ほう、こんなふうに号令かけたり確認するんだ」とか、ラッパ(配置につけ、などの号令ラッパ)が鳴ったりして本物の迫力満点です。

と喜んではいけません。艦内外は大ごとになっています。死屍累々です。

たまに敵の飛行機が撃墜されると喝さいしたくなります。ですがその間にも『大和』は傾斜を増してゆきます。すさまじい爆撃と魚雷攻撃。

伝令の少年兵は、あまりの攻撃のすさまじさにすくんで動けない。それでも分隊士の吉村少尉は「俺を殴れ」と殴らして「その勢いで行け!」と行かせる。

 

随伴の駆逐艦が吹っ飛び『大和』は舵をやられもう全く救いがない状態になり、見ている方も苦しくなります。副長の傾斜復元不能の報告を受け有賀艦長は総員を退艦させる決定をし、伊藤長官は幹部と別れをします。

艦長は副長に後を託し艦に残り最期を遂げ、他の将兵たちも海に投げ出されます。その将兵を狙う敵機の機銃掃射。

軍艦旗を抱くようにして疲労からか、眠るように死んでゆく少年兵。「海ゆかば」が流れます。

吉村少尉もその生死ははっきりしないところがこの時代の映画の衝撃的なところです。最近の映画のように抒情的な描写などなく、そこに「死」があってこちらを見つめているという感じです。

もっともこの映画が昭和二八年という終戦時から至近の製作だということを思えば至極当然な帰結かもしれませんね。なんだかとても深く考えさせられる映画だと思います。

この「戦艦大和」当時一四歳の私の父親も観たと言っていました。その映画をDVDという形で娘が見ている不思議・・・。

 

父親が手術を終えて退院してきたら「戦艦大和」を見せてやりたいとふっと思いました。

しかし今度は母の様子があまり思わしいようではないという所見が出て悩みは尽きません。母はC型肝炎による肝硬変が進んでいるようで・・・私が自由に動けないので何かあったらと思うとまんじりともできません。

嗚呼・・・私が二人いたらなあ。でも仕方がない、腹をくくって行こうじゃないか、と「大和」を見て思うのでした・・・。

 

「沖縄戦」から『大和』、そして自分の話へと飛んでしまいましたが―― DSCN0853_20130623150203.jpg DSCN0854.jpg

昨日こういうものを通販で買いました。「セーラーカラーのシャツ」、写真を取ったんですがちいと見にくいですね、小さなカラーがついています。今朝はこれを着て都議選の投票に行ってきました。

七月の参院選挙の前哨戦とされる都議選ですが、投票率が低いようですね。みんな選挙へGO!義務をはたさないと権利も行使できませんぞ。


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