Archive2011年11月 1/4

「女だらけの戦艦大和」・変わらぬ私と変わった私

・・・そのことが終わり、麻生分隊士とオトメチャンは椰子の木の元に戻った―― ちょっとだけ、ちょっとだけ気まずいような気恥かしいような感情が二人を支配している。何か言いたいが何も言えないと言った風情が二人の間にあるが、だからと言って背を向けたいとか話したくないと言うのではない。ともかく、不思議な感情。そこへ、石場兵曹と石川水兵長が戻ってきた。おーい、と石場兵曹が片手をあげて叫んだ。石川水兵長が両手...

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「女だらけの戦艦大和」・天国の接吻(キッス)2<解決編>

背後の椰子の葉が鳴り、二人は急に黙りこむと見つめあった―― 麻生分隊士と見張兵曹は、サンゴ礁の島の浜で立ったまま時間を忘れて見つめあったままである。海の上を吹いてくる涼やかな風が二人を包んで流れて行く。麻生分隊士はオトメチャンの、オトメチャンは麻生分隊士の、それぞれの瞳を見つめている。視線が切なく絡み合っている。引き潮の海の水が、二人のくるぶしの下をひたひたと打つ。オトメチャンの唇が、少し動いた...

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「女だらけの戦艦大和」・天国の接吻(キッス)1

「女だらけの戦艦大和」はトレーラー環礁内外でここ五日ほど連日猛訓練に励んでいる―― 『大和』他、軽巡『陣痛』や駆逐艦『無花果』他艦艇数隻と、潜水艦基地からは『甲標的』搭載の伊号潜水艦も数隻参加。大変に力の入った訓練が行われている。今回は対艦・対潜訓練である。標的を海上に設置しそれに対する砲撃訓練や、『甲標的』が仮想敵になっての爆雷投下訓練や潜水艦退避訓練が主。もっとも、帝国海軍の全艦艇には敵の魚...

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「女だらけの戦艦大和」・恐怖の甲板整列2<解決編>

巡検終了後の「女だらけの大和」の艦内では、甲板整列と称して上の兵が下の兵員に罰を与えることが当たり前である―― 十三分隊ではあろうことか松岡分隊長が整列させた艦橋要員に「春歌」まがいの歌を無理やり歌わすと言う「セクハラ」のような罰則?が行われ、主計科では宮島(しゃもじ)を使ったバッター制裁が行われている。まあ、軍隊に限らず大人数が生活する場においては、規律を守るために大なり小なり「制裁」やそれに...

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「女だらけの戦艦大和」・恐怖の甲板整列1

「女だらけの戦艦大和」は今日も一日の課業を終えて巡検を待っていた―― 巡検は副長主導で甲板士官や各掌長等を引き連れ、先任衛兵伍長を先頭に艦内をめぐり居住区や厠・烹炊所等の保安や衛生を点検して回るもの。その時には皆、ハンモックやベッドにもぐりこんで副長御一行の通過を静かに待たねばならない。各分隊の居住区の部屋の前で班長は副長一行に「何何分隊第何班総員何名、異状なしッ!」と申告、一行が次に行った頃「...

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女だらけの「帝国海軍」、大和や武蔵、飛龍や赤城そのほかの艦艇や飛行隊・潜水艦で生きる女の子たちの日常生活を描いています。どんな毎日があるのか、ちょっと覗いてみませんか?
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ごあいさつ・「女だらけの帝国海軍」へようこそ!ここでは戦艦・空母・巡洋艦駆逐艦などから航空隊・陸戦隊などの将兵はすべて女の子です。といっても萌え要素はほとんどありません。女の子ばかりの海軍ではありますがすることは男性並み。勇ましい女の子ばかりです。女の子ばかりの『軍艦大和』をお読みになって、かつての帝国海軍にも興味をもっていただければと思います。時折戦史関係の話も書きます。
尚、文章の無断転載は固くお断りいたします。
(平成二十七年四月「見張りんの大和の国は桜花爛漫」を改題しました。)