Archive2010年05月 1/3

「女だらけの戦艦大和」・非国民2

「女だらけの戦艦大和」ではひそかに恐ろしい事態が進行していた―― 麻生少尉がかつて喧嘩して、航海科から配置換えして高角砲に行った小沢水兵長はその後鳴りを潜めていた。が。その小沢兵長がいる右舷高角砲の指揮官、平沼少尉はどうもこの頃配置員の士気が今一つ盛り上がらないのを感じ取っていた。それとなく観察していた平沼少尉は、ついに看過できない事態に遭遇した。右舷高角砲の一つの班長、波戸山兵曹がおかしなこと...

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「女だらけの戦艦大和」・非国民

「女だらけの戦艦大和」は間もなく、トレーラー島に出航出来そうである―― 一年ほど前、航海科見張り部には小沢水兵長がいた。彼女は水兵長ではあるが海軍生活十二年のベテランである。善行章は四本を持っている。だが、なぜだか昇進が異常に遅れている。理由はよくわからない。彼女は、麻生分隊士とある時から反目しあうようになり一年前に配置換えになった。転科先は高角砲である。最初、通信科に配属しようとしたが通信科か...

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「女だらけの戦艦大和」・食いしん坊バンザイ!

「女だらけの戦艦大和」に、いいにおいが漂っている―― 『大和』は間もなく修理を終えて元のトレーラー基地に戻るだろう。兵装も整えられてハリネズミどころかヤマアラシのようになった。見張兵曹は防空指揮所からそれを見降ろして(すっごいなあ。これでもう「大和」は向かうところ敵なしってもんだなあ)と感心している。そろそろ夕飯時であり、烹炊所から漏れ出したいい香りが艦内に漂い出している。「今夜はすき焼きだ!」...

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「女だらけの戦艦大和」・忍者丸「大和」へ。

「女だらけの戦艦武蔵」に朝が来た―― ようやっと東の空が白み始めた頃、猪田艦長は防空指揮所に上がった。するとそこにはたった一人で双眼鏡にしがみついて泣きそうな加東副長がいた。「おお!副長」と猪田艦長は声をかけると、副長は涙のたまった眼を艦長に向けた。そしてその涙を両の目から落として、「・・・艦長、ひどいや。あれからだ―れもここに来ないんですよ。本当にこの艦はたるんでますよ、艦長、ここは一発・・・...

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「女だらけの戦艦大和」・猪田艦長と忍者丸

「女だらけの戦艦武蔵」の加東副長はそこに信じられないものを見た―― 前鐘楼のトップの射撃指揮所の上、方位測定器アンテナのある露天の屋根部分。そこにそれはいた。異様な風体であった。それが南方の星明かりを背にしている。ちょんまげを結って、薄汚れた着物を着こんだ男は眼光鋭く副長を見降ろしている。その目の光はしかし、賢そうな色をたたえている。副長は震える声で、しかし毅然として「誰だ。ここを帝国海軍軍艦『...

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女だらけの「帝国海軍」、大和や武蔵、飛龍や赤城そのほかの艦艇や飛行隊・潜水艦で生きる女の子たちの日常生活を描いています。どんな毎日があるのか、ちょっと覗いてみませんか?
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ごあいさつ・「女だらけの帝国海軍」へようこそ!ここでは戦艦・空母・巡洋艦駆逐艦などから航空隊・陸戦隊などの将兵はすべて女の子です。といっても萌え要素はほとんどありません。女の子ばかりの海軍ではありますがすることは男性並み。勇ましい女の子ばかりです。女の子ばかりの『軍艦大和』をお読みになって、かつての帝国海軍にも興味をもっていただければと思います。時折戦史関係の話も書きます。
尚、文章の無断転載は固くお断りいたします。
(平成二十七年四月「見張りんの大和の国は桜花爛漫」を改題しました。)