Category大和と武蔵 1/9

三つの約束――『大和』沈没の日に寄せて。

平成二十七年(2015)、四月七日。 軍艦大和沈没からちょうど七〇年目になります。七〇年前のあの日、いったいどんな思いで『大和』以下の第二艦隊は出撃していったのか…いつも思うことですが胸のつぶれる思いがいたします。     ちょうど今年、フィリッピン・シブヤン海で「戦艦武蔵」が発見され大きな話題となりました。戦後七〇年という節目の年にあえて出ていたような「武蔵」に私は彼らのメッセージを感じ...

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「女だらけの戦艦大和」・大志を抱け6<解決編>

 キリノは内火艇の中で日野原軍医長からオーバーコートを渡された――   不意に日野原軍医長は「あ、いけない忘れていた」と声を上げて「風が冷たいでしょう、風邪をひくといけない。これを着なさい」と言って日野原軍医長はトランクの蓋をあけると中から一着のネービーブルーのオーバーコートをキリノに差し出した。軍医長は 「ちょっと古くて申し訳ないが、以前私が来ていたものを工作科の兵曹に直してもらったんだよ...

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「女だらけの戦艦大和」・大志を抱け5

 キリノは、村上軍医長とともに『大和』の日野原重子軍医長の元へ――   日野原軍医長は大和の右舷に立ってその訪れを待っていた。やがて一艇の内火艇が接舷し、村上軍医長に続いてキリノがおそるおそるラッタルを登ってくるのが見えた。やがて登りきって甲板に立ったキリノは『大和』の大きさに度肝を抜かれたようで、しばしぽかんとしていた。が、「ようこそ『大和』へ。キリノちゃん、久しぶりですね」という日野原軍...

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「女だらけの戦艦大和」・大志を抱け4

 キリノは巡洋艦の中でも勉強を欠かさなかった――   巡洋艦に乗り込んだその晩も、キリノは日野原軍医長が作ってくれたワークブックを広げていた。村上軍医長が「そんなに根を詰めたら具合が悪くなってしまうよ、今朝はずいぶん朝早かったらしいじゃないの。今日はもう寝なさい」と心配して声をかけた。 キリノは顔を上げて村上軍医長を見つめた、軍医長の瞳はキリノを気遣う色にあふれている。キリノは微笑むとそっと...

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「女だらけの戦艦大和」・大志を抱け!3

 キリノが日本へ行く日が明後日に近づいた――   キリノは、準備のため海軍診療所の寮をその日の昼過ぎに出て、一度実家に戻ることにした。同室の看護婦や、同僚や先輩の看護婦たちが名残を惜しんだ。中でも一番涙流して別れを惜しみ、「内地に着いたら絶対手紙頂戴ね、元気でね、そして絶対また帰ってきてね」とキリノに抱きついたのは、以前一番キリノをいじめた同僚であった。 キリノはその同僚の両手をそっと取って...

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女だらけの「帝国海軍」、大和や武蔵、飛龍や赤城そのほかの艦艇や飛行隊・潜水艦で生きる女の子たちの日常生活を描いています。どんな毎日があるのか、ちょっと覗いてみませんか?
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ごあいさつ・「女だらけの帝国海軍」へようこそ!ここでは戦艦・空母・巡洋艦駆逐艦などから航空隊・陸戦隊などの将兵はすべて女の子です。といっても萌え要素はほとんどありません。女の子ばかりの海軍ではありますがすることは男性並み。勇ましい女の子ばかりです。女の子ばかりの『軍艦大和』をお読みになって、かつての帝国海軍にも興味をもっていただければと思います。時折戦史関係の話も書きます。
尚、文章の無断転載は固くお断りいたします。
(平成二十七年四月「見張りんの大和の国は桜花爛漫」を改題しました。)