Category海軍工廠の人々 1/1

辞令拝受

益川敏也海軍技術中佐は心の傷を隠しながら、呉海軍工廠の職場に向かっていた――   前日の辛い、いや、人を馬鹿にしきった見合いの席をけって上司の山中新矢大佐の家に向かいそこで思い切り泣いた益川中佐は自宅に帰った後も一晩泣いた。大の男が泣くというのは女々しいことではないかと思ったが憧れの山中次子中佐も大変心を痛め、夫の新矢大佐に言伝として 「さぞお辛いことでしょう。そんなときはどうぞ存分に泣いてくだ...

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益川中佐見合いする 2

益川中佐は相手の女性を見て思わず目を瞠ってしまったーー   室内に入ってきた女性は、何かそこら辺の女性とは違う雰囲気を醸していた。(化粧が濃いなあ)。益川中佐の周囲にいる工廠の海軍の女性軍人は普段は全く化粧をしないかしても薄い化粧であるがこの女性はばっちり化粧をしていて、(素顔がわからんなあ)。 そして(これも天女のうちなのだろうか?)、例えば山中次子や繁木史子のような楚々とした感じがない。(...

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益川中佐見合いする 1

まもなく新しい年が来る内地、広島・呉の街をハアハアと息を切らし、しかし嬉しそうに笑い顔で走る男が一人――   彼こそだれあろう、『女だらけの帝国海軍』にあって呉海軍工廠に勤務する数少ない男性士官の益川敏也海軍技術中佐である。彼は自宅から工廠までずっと走り続けてきた。工廠の入り口で守衛に身分証を見せるときもその笑い顔が消えることはなく、守衛は 「益川中佐、何かええことでもあったのでありますかのう?...

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男の価値 2 解決編

益川中佐は床にうち伏して大泣きしてしまったーー   翌日益川中佐は何もなかったかのような顔で出勤したが、山中大佐に「どうした益川君」と声をかけられた。益川中佐ははっとしたが 「いやなんでもありません、なにもありませんよ山中大佐。私に何かあるように見えましたか?」 と言ってその場は平然とやり過ごした。山中大佐はその後姿をしばらく見つめていたがやがて江崎少将の呼ぶ声に席を立った。   その日も...

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男の価値 1

呉海軍工廠に勤務の益川敏也技術中佐は今日も元気に勤務に励んでいるーー   江崎少将を中心とする<松岡式防御装置>開発チーム「呉」は先だって極秘のうちに行われた機動部隊による対イギリス軍残敵掃討戦で『飛龍』があの防御装置を使用し、被弾を回避し大成功であった旨を知らされて喜びに浸っていた。そして 「さらにこれを多くの海軍艦艇に装備しなければなりません。各艦艇の特徴に合わせた防御装置を開発しない...

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女だらけの「帝国海軍」、大和や武蔵、飛龍や赤城そのほかの艦艇や飛行隊・潜水艦で生きる女の子たちの日常生活を描いています。どんな毎日があるのか、ちょっと覗いてみませんか?
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ごあいさつ・「女だらけの帝国海軍」へようこそ!ここでは戦艦・空母・巡洋艦駆逐艦などから航空隊・陸戦隊などの将兵はすべて女の子です。といっても萌え要素はほとんどありません。女の子ばかりの海軍ではありますがすることは男性並み。勇ましい女の子ばかりです。女の子ばかりの『軍艦大和』をお読みになって、かつての帝国海軍にも興味をもっていただければと思います。時折戦史関係の話も書きます。
尚、文章の無断転載は固くお断りいたします。
(平成二十七年四月「見張りんの大和の国は桜花爛漫」を改題しました。)