女だらけの戦艦大和・総員配置良し!

女だらけの「帝国海軍」、大和や武蔵、飛龍や赤城そのほかの艦艇や飛行隊・潜水艦で生きる女の子たちの日常生活を描いています。どんな毎日があるのか、ちょっと覗いてみませんか?

辞令拝受

益川敏也海軍技術中佐は心の傷を隠しながら、呉海軍工廠の職場に向かっていた――

 

前日の辛い、いや、人を馬鹿にしきった見合いの席をけって上司の山中新矢大佐の家に向かいそこで思い切り泣いた益川中佐は自宅に帰った後も一晩泣いた。大の男が泣くというのは女々しいことではないかと思ったが憧れの山中次子中佐も大変心を痛め、夫の新矢大佐に言伝として

「さぞお辛いことでしょう。そんなときはどうぞ存分に泣いてください。思い切り泣いたらすべて忘れましょう、新しい一歩を踏み出しましょう」

という言葉ももらっていた。

益川中佐は(奥様はやはり天女だ…ああ、でもあんな柴らしい女性はきっとこの世にはほかにもう居るまい。いいんだわたしはもう生涯独りでいよう。これ以上傷つけられて馬鹿にされ嗤われるのは金輪際ごめんだから。そっと、心の中だけで奥様を想わせていただこう、それだけで私は幸せだから)とすっかりあきらめてしまっていた。

 

「松岡式防御兵器」研究室の室長、江崎少将は山中大佐から益川中佐のひどい見合いの話を聞いて卒倒せんばかりに驚愕した。

「まさか、そんなひどい話があっていいのだろうか」

江崎少将は山中大佐がそっと語った話にそういって絶句した。益川中佐が気の毒で可哀想でならなかった。益川中佐は気のいい中年男性で、嫌みのないところが皆に好かれる。そして何より、結婚願望が人一倍強いのを少将は知りすぎるほど知っている。そして山中大佐の妻の次子にあこがれを持っているのも。

「どうして彼はいつもそんなひどい目に合うんだろうか、本当にひどい話だ」

江崎少将はそういって、窓外の風景を見つめた。もう間もなく新年を迎えるこの呉の街、次の年こそ彼に素晴らしい話が来るようにと祈らずにはいられなかった少将である。

 

そしてこの年も残すところあと一週間というとき、益川中佐は江崎少将に呼び出された。

いったいなんだろうか、何か不手際をして仕舞ったのだろうかと緊張の面持ちで江崎少将の部屋を訪ねた益川中佐に江崎少将は微笑みながら椅子を勧め、彼は腰半分だけ椅子に掛け、緊張を隠さぬまま少将と向き合った。

その中佐に江崎少将は

「はっきり言おう、実は」

と切り出し、益川中佐は顔面蒼白になって「…まさか、クビですか」と小さなかすれた声で言い、江崎少将は「は!」と大きな素っ頓狂な声を出してしまった。が次の瞬間大きな声で笑いだし今度は益川中佐のほうが度肝を抜かれた。

江崎少将は大笑いを何とか収めると

「いやいや、そんな物騒な話じゃないんだ。実はね、君に南方に行ってほしいんだよ。そう、出張だ。ちょっと長い出張になるとは思うのだが」

と言って急にしかつめらしい顔になると椅子から立ち上がり

「辞令。益川敏也海軍技術中佐、昭和○○年一月十日をもってトレーラー海軍基地への出張を命ず」とお言い机の上の辞令の書類を手渡し益川中佐、少しだけほっとした。

しかし、

「トレーラー、とおっしゃいますがあの環礁のどのあたりでしょうか?」

と不安げに尋ねる。江崎少将は

「水島だよ。トレーラー水島停泊中の<大和>にしばらく行って『松岡式兵器』の装備実験をしてほしいんだ。むろんほかにも数名を一緒に行かせるから大丈夫だ、…どうだろう、行ってくれるだろうか」

と優しく言い、益川中佐は

「はい!参ります。<大和>に参ります」

としっかり返事をした。

少将の部屋を出た益川中佐は、その足で山中大佐を訪ねた。大佐はいくつかの艦艇の大きな図面を広げて考え込んでいるところだったが彼の訪いに

「どうしたね益川君、ずいぶん息が弾んでるじゃないか」

と問うと中佐は

「いま江崎少将から南方への出張の辞令をいただいてきました。トレーラー停泊中の<大和>へまいります」

と嬉しそうに報告した。ほう、<大和>へ?とこれも嬉しそうに言う山中大佐にうなずいて益川中佐は

「はい。<大和>へです。大佐の奥様のいらした<大和>へ行くのかと思うとうれしいようなそれでいて緊張するような不思議な気分ですがしっかりやってまいります。出発は年明け十日ごろだと聞いています。でも、…」

とそこまで言うと言葉を不意に切った。どうした、と尋ねる山中新矢大佐に益川中佐は

「お子様方のお誕生をじかにお祝いできないのが残念です」

といい山中大佐は「生まれたらすぐ知らせよう、写真も撮れたら送るから」と言ってなんだか照れくさげに二人は笑みあった。

 

その話を海軍病院産科病棟で聞いた山中次子は

「そうでしたか、でもきっといい気分転換にもなることでしょう。トレーラーのあの太陽の下にいれば嫌な思い出なんか消えてしまいましょう。よかったと思います。そして、いい出会いがあればなおさら、いいですね」

とほほ笑み新矢はベッドの端っこにそっと腰掛けると妻の肩を抱き寄せ

「益川君が、子供たちの誕生にここにいられないのは残念だといって悔しがっていたよ。いったい父親はどっちだろうね」

と言って愉快そうに笑った。次子もほほ笑んだ。そして

「いつも益川さんには心配していただいて、うれしいですね」

といい新矢も「ああ、うれしいことだよね」と言い彼は妻をそっと抱きしめた。

 

そんなころ、益川中佐は自宅で長期出張の支度をはじめていた。大きなトランクに衣類やらなにやら詰め込んで

(さあいざ来い出張!トレーラーがどんなところだか今ひとつわからないが私はそこで必死に勤め上げるぞ。今までの私におさらばするつもりで、がんばるぞ)

と意気込んでいた。

 

この年も、間もなく大みそかになろうとする寒い晩のことであったーー

 

             ・・・・・・・・・・・・・・

益川中佐、辞令がおりました。

なんと南方、トレーラーは<大和>への出張。しかも長期…となると何やらいい予感もしてきますね。この先の彼の多幸を祈りましょう!


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益川中佐見合いする 2

益川中佐は相手の女性を見て思わず目を瞠ってしまったーー

 

室内に入ってきた女性は、何かそこら辺の女性とは違う雰囲気を醸していた。(化粧が濃いなあ)。益川中佐の周囲にいる工廠の海軍の女性軍人は普段は全く化粧をしないかしても薄い化粧であるがこの女性はばっちり化粧をしていて、(素顔がわからんなあ)。

そして(これも天女のうちなのだろうか?)、例えば山中次子や繁木史子のような楚々とした感じがない。(形の違う天女と思えばいいのだろうか?)。

益川中佐の心はだんだん塞いできた。(この女性と交際してそして結婚してうまくできるのだろうか。いや私には自信がない)とそこまで考え始めてきた。

やがて仲居によって料理が運ばれ会食が始まった。その間もそれとなく益川中佐は彼女―蘭子ーを観察している。ふと目が合った瞬間、蘭子は嫣然と益川中佐に微笑んだ。その微笑みに中佐は

(この人が…私の天女なのだろうか)

と疑問がわいてくるのをどうしようもなかった。兄と兄の知り合いという男性はお互いをほめあって

「いやあ、蘭子さんは素敵な女性ですよ。なかなかこんなにきれいな人はいないですからね、敏也は幸せ者ですよ」

と益川の兄はもう話が決まったような口ぶりで言うし、兄の知り合いの男性は

「いやいや、姪っ子は何もできませんからかえってご迷惑をおかけするんじゃないかと心配ですよ。益川中佐は立派な海軍技術中佐ですから恥ずかしくないようしないといけないぞ」

とこれも兄と同じような口ぶりである。

益川中佐は(なんだかもう話が決まったようなことを言うが私はまだ決めたとも何とも言ってはいないぞ)とやや不快になった。

 

益川中佐が激高する時が、そのすぐ後に来た。

兄の知り合いで蘭子の伯父という男性―金太―が隣に座る蘭子に、まだ手を付けていないご飯茶碗を差し出して

「もっと食べるか?食べなきゃだめだぜ二人分なんだから」

といったのだ。

「…二人分?二人分てどういうことです?」

益川中佐はけげんな表情で金太と蘭子を交互に見た。益川の兄が困ったように面を伏せた。益川中佐はまず兄を見て

「どういう意味なんでしょうねえ二人分って」

といいそのあと金太と蘭子を厳しい目で見つめた。すると金太が

「すまない益川さん、何も聞かなかったことにして蘭子と一緒になってほしいのです!」

というとその場に平伏した。

驚く益川中佐に金太が告白したこととはーー

 

――蘭子は金太の姪っ子であるが男性にだらしがない。女学校時代から男性のうわさが絶えず、困り切った両親が金太のもとに預けてその素行を直してほしいと頼み込むほどであった。金太も困り果ててはいたが蘭子の親で自分の兄の申し出にいやとは言えず数年間彼女を預かり指導してきた。

が、勤めに出るとまた悪い虫が騒ぎ出しあちこち男性を乗り換えて歩く始末。そしてーー

 

「実は蘭子のお腹にはその中の一人の男性の子供がいるんです。どうか益川さん、すべてに目をつぶって蘭子と結婚してお腹の子供の父親になってはくれませんか?」

泣きながら言う金太の言葉、そしてそれを他人事のように聞きながら食事を続ける蘭子を見て益川中佐はついに激怒した。

「バカな。ばかなことを良く恥ずかしげもなく言えたもんだ、そんなハスッパで、行っちゃ悪いがあばずれ女を私にだって?いくら私がこの年まで一人だからってバカにするのもいい加減にしろ!…兄さんもこのこと知っていたんだな!」

怒りは自分の兄にも向いた。兄はつらそうにしていたが小さくうなずいた。

益川中佐は

「兄さんまでぐるになって私にそんな話を押し付けようとしていたんだな、もう絶交だにいさん。こんなひどい話あっていいもんじゃないだろう、よく考えろよ!俺はいったい何なんだよ、本当にいい加減にしてくれよ!」

と悲痛な叫びをあげると部屋を飛び出していた。

男二人は黙って下を向き、蘭子は箸を口に運びながら「あ~あ。だめになっちゃった」と嗤っている――

 

益川中佐は怖い顔でずんずんと歩いてゆく、その目指す先は山中新矢大佐の家である。

緩やかな丘を上がり門をくぐって玄関の戸を叩くと数瞬ののち「はい?」と返事があって新矢が玄関の扉を開けた。

「益川君!どうしたんだね今日は見合いでは」なかったのか、と言いかけた新矢の前に益川中佐は頽れて大泣きし始めた。

「どうした何があった?まあいいから入りなさい」

新矢はびっくりして益川中佐を家に入れた。そして居間に座らせると茶を淹れて「さあ飲んで落ち着いて」と言って、益川中佐が落ち着くのを待った。

しばらく時間がかかったものの益川中佐はやがて落ち着き、見合いの場での話をした。

「なんてことだ、なんて失礼な話なんだ!」

山中新矢大佐も、わがことのように怒ってくれた。新矢は大事な自分の部下であり友人である益川中佐への、その仕打ちに心底腹を立て

「いいか益川君。前にも言ったが絶対にいい縁が来るからあきらめてはいけない!そしていつか<天女>のような女房を娶って見返してやりなさい。いいね、絶対その日が来るから自棄を起こしたりするなよ、いいな!」

と励ました。益川中佐は新矢の心に感じ入ってますます泣いた。

 

後日、その話を伝え聞いた次子は顔を曇らせて

「どうしてあんなに良い方にそんなひどいことをなさるんでしょうね?考えられない話ですわ。益川中佐、お気持ちを落としてらっしゃらないか心配です」

といった。そして

「きっと、いえ絶対に益川さんにはよいお相手が見つかりますよ、絶対にね」

と言って新矢を見つめてうなずいた。新矢もうなずき返す。

 

そして、傷心の益川中佐には突然の辞令が下りようとしていたのだった――

  (次回続編へ)

 

           ・・・・・・・・・・・・・・・・

ありえない見合いでした。益川中佐どうしてこんな目に合わなきゃいけないのか。山中夫妻の怒り尤もです。

そしてその益川さんへの辞令とは?次回をお楽しみに!


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益川中佐見合いする 1

まもなく新しい年が来る内地、広島・呉の街をハアハアと息を切らし、しかし嬉しそうに笑い顔で走る男が一人――

 

彼こそだれあろう、『女だらけの帝国海軍』にあって呉海軍工廠に勤務する数少ない男性士官の益川敏也海軍技術中佐である。彼は自宅から工廠までずっと走り続けてきた。工廠の入り口で守衛に身分証を見せるときもその笑い顔が消えることはなく、守衛は

「益川中佐、何かええことでもあったのでありますかのう?」

と尋ねると益川中佐は守衛の肩を思いっきりひっぱたいて

「ええことコトコト金平糖、ですよ!ああ、私に春が一足早く来そうなんですよウフフ~。ま、その日が来たらいの一番に教えてあげますから、待ってて頂戴なっと!」

というと足取りも軽く、研究棟へと走り去っていった。

守衛は叩かれた肩の痛みにもだえつつも「…なんじゃありゃ。中佐いったいどうしんさったんじゃろ」と不審げである。

益川中佐は跳ねるような足取りで工廠のいくつもの建物間を走りぬけ、やっと研究棟にたどり着いた。彼は二階へ駆け上がると朗らかに「おはようございますー」と声を上げて部屋のドアを開けた。

まだ早かったせいか室内には江崎少将と山中大佐しかいなかった。が、益川中佐は満面の笑みでもう一度

「おはようございます!」

と敬礼し、少将と大佐の返礼を受けた。江崎少将が

「どうしたね益川君、ずいぶん嬉しそうじゃないか?何かいいことあったのかね」

と尋ね山中大佐も「本当に。我が世の春、って感じだよ?何があったのかね」

とこもごも尋ねた。益川中佐は二―ッと口を思い切り横に広げて笑うと

「来たんです」

と言った。江崎少将と山中大佐は「来た??」とぽかんとしている。その二人にうなずいて益川中佐は

「縁談ですよ縁談。私にいよいよ縁談が来たんです」

と言い放ち、少将と大佐は「おお!ついに来たか!」と大声を出してしまっていた。益川中佐は嬉しそうにうなずいて

「そうなんですよ。急な話なんですが、私の兄の知り合いの娘さんなんだそうです。まあ、年齢は決して若くはないんですが私もいい歳なんでぜいたくは言えません、いや、言いません。年齢よりもその人がいい人ならそんなの関係ないですよ。で、あさって日曜日見合いなんです。いやあ久しぶりの見合いですねえウハハハハ」

と最後は大きな声を出して笑った。江崎少将は

「そりゃあよかったねえ、上手くいくように祈りますよ」

と言い山中大佐も「その人が益川君の天女であるよう祈ってるよ」と言って、益川中佐は二人に「ありがとうございます!この益川、今度は絶対結婚できるよう全力で見合いに臨みますっ」と宣言したのだった。

それから益川中佐は張り切って仕事をこなし、周囲の男性士官たちも唖然とするほどである。

「益川中佐、どうしたんですかねえ。いつもよりずっと気分が高揚してるみたいですが」

そういってひそひそささやきあうが、江崎少将と山中大佐は(黙っていてあげたほうがいいかもしれないから)と見合いの話を漏らさなかったので誰も真実を知らない。ただ、妙に高揚して気分のよさそうな益川中佐に気味悪がっている。

その日も仕事がひけると益川中佐は、跳ねるような足取りで帰って行った。山中大佐は一時間ほど残業した後、いつものように妻の次子の入院中の海軍病院に見舞いに行き

「実はここだけの話、益川君がー」

と彼の見合いがあさって日曜日に行われることをそっと話した。次子は「まあ、それは良かったこと。きっとその方が中佐の<天女>なんでしょうね、上手くいくといいですねえ」とほほ笑んだ。山中新矢大佐は、次子のベッドの端っこにそっと腰掛けると次子の肩をそっと抱き

「そうだねこんどこそ上手く行ってほしいよ。そして見合いの相手が次子のような天女ならいいね」

というと次子の顔をそっと上向かせてくちづけた。そして彼の手は次子の大きなおなかをそっと撫でまわし

「もうすぐ新年、そしたらいよいよ我が子に会える時が来ますね」

と言った。次子も嬉しそうにほほ笑むと夫の手に自分の手を重ね「はい、私待ちきれませんわ。どっちが生まれるのか…男の子か女の子か?それにどっちによく似ているのか?早く赤ちゃんの顔を見たいですわ」と言った。新矢も「ほんとだね。私も早く赤ちゃんたちに逢いたいよ。でもかといってまだあとひと月はお腹にいないとだめなんでしょう?慌てて出てこないように言っておかないとね」と言って二人は額をくっつけあうと笑った。

 

翌日の土曜日、益川中佐の気分は最高に盛り上がっていた。繁木少佐はその盛り上がりのすさまじさに

「山中大佐、いったい益川中佐はどうなさったんです?何か、変なものでも召し上がったとか?」

とびっくり仰天してすっ飛んできたほどである。

山中大佐は苦笑しながら「実は彼は明日、」見合いなんだよと教えてやると繁木少佐はほっとした表情になり

「そうでしたか、それならよかったほっとしました。そうですかあ、それならあんなにはしゃいでも仕方がないってものですね」

と言ったので山中大佐は思わず大笑いしてしまった。そして「このことはほかの皆には内緒だよ。きちんと決まってから皆には話したほうがいいと思ってね」と言い繁木少佐は深くうなずいた。

 

そして翌日の呉は日本晴れーー。

年末も近い町は、正月準備でにぎわっている。その町の大きな通りを益川中佐はとても緊張しながら見合いの場所に歩いている。見合いの場所は駅の近くの料亭で、益川中佐も何度か工廠の仲間たちと行ったことのある場所である。

慣れ親しんだ店ではあるが今回は目的が全く違うので緊張の度合いも高まるというものである。益川中佐は何度も深呼吸をしながら歩き、写真も見ていない相手を想像し胸躍らせていた。

どんな女性だろうか…山中大佐の奥様のような天女ならいいな。どんな女性でも私についてきてくれる人ならどんな女性でも私は受け入れよう。ああ、早く会いたいな。

益川中佐は、とうとう駆け足になると見合いの場所を目指した。

 

料亭に着くと女将が出てきて顔なじみの益川中佐に挨拶し「こちらですよ、まだお見えではないですからごゆっくりなさいませ」と一室に案内してくれた。

相手の女性は、兄と兄の友人とともに来ると聞かされていたから益川中佐はまず、出された茶を喫し歌詞を一つつまんで食べながら待った。

(兄さん、私のことを良く言っておいてほしいもんだな。写真も無しだから向こうさんも不安かもしれないから、話をして置いてくれると安心だろう)

お互いに写真のやり取りも間に合わぬほど見合いを急いでいたのだ。互いにそれなりの年齢だから仕方がないといえば仕方がないのだが。

 

それからに十分もしたころ、部屋の襖があいて中佐の兄が入ってきた。おお、敏!と声をかけて入ってくると中佐の隣に座り

「もう来るぞ。準備はいいか」

といい中佐がうなずいたとき、閉まった襖の向こうから仲居が「失礼いたします」と声をかけ襖を開けた。思わず姿勢をピンと伸ばした中佐、そこに兄の知り合いの男性がまず「遅くなりました」と小腰をかがめて入ってきた。

そしてそのあと、見合い相手の女性が入ってきた。

その様子を見た益川中佐は、思わず目を瞠っていた――

  (次回に続きます)

 

          ・・・・・・・・・・・・・・・・

益川中佐、いよいよ<天女>との出会いでしょうか。いきなりな話ではありましたが出会いを求める益川さんにはそんなの関係ない!って感じでしょうか。

そして…益川さん思わず目を瞠るほど素敵な女性だったのでしょうか、次回をお楽しみに!


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男の価値 2 解決編

益川中佐は床にうち伏して大泣きしてしまったーー

 

翌日益川中佐は何もなかったかのような顔で出勤したが、山中大佐に「どうした益川君」と声をかけられた。益川中佐ははっとしたが

「いやなんでもありません、なにもありませんよ山中大佐。私に何かあるように見えましたか?」

と言ってその場は平然とやり過ごした。山中大佐はその後姿をしばらく見つめていたがやがて江崎少将の呼ぶ声に席を立った。

 

その日も暮れたが益川中佐と山中大佐は残業しなければならない状態にあった。二人は帰宅する同僚、それに江崎少将を見送ったあと「では急いで片付けよう」と二人は集中して仕事に当たった。

それから二時間半ほどして山中大佐は大きく伸びをして席を立った、そして益川中佐を見て

「どうだね今日はもう終わろうじゃないか。どうだねどこかで飯でも食ってゆこうか」

と言った、彼はどうも今朝の益川中佐の様子が気になって仕方がなかったのだ。出来たら聞き出したいという気持ちがあった。

益川中佐は

「しかし、奥様がおひとりではご心配ではないですか?私は一人で食いますから大佐はご自宅へ…」

と言った。本当は切ない胸の内を聞いてほしいという思いもあったが<天女のような>次子中佐が心配であった。(あの人に何かあったら、私は困る)

すると山中大佐は「そうか」というと

「ならうちに来ればいい。…益川君なにか悩みがあるんだろう?話を聞かせてほしい」

と唐突に言い、益川中佐は慌てた。

「そんな、突然おうかがいなんかしたら奥様にご迷惑でしょう。奥様今は大事なおからだですから私なんぞがお邪魔したら…」

そういって断った中佐に山中大佐は

「大丈夫だよ、次子に負担はかけない。だからぜひ来てほしい」

と言って引きずるようにして益川中佐を丘の上の家に連れて行ったのだった。玄関の戸を叩くとすぐになかから「はい!」と返事があり戸が開いた。

「おかえりなさい」

と次子の微笑みが迎えてくれた。そして次子は夫の後ろにいる益川を見ると

「まあ、いらっしゃいませ!さあさあ、どうぞ」

と言って中に招じ入れてくれた。山中大佐は益川中佐の背中を軽く押すと「さ、入って」と言って皆は家の奥へ。

 

益川中佐は「突然お邪魔して申し訳ありません、本当に申し訳ありません…。すぐに帰りますので」と小さくなって謝る、その益川に次子は大きなおなかを撫でながらほほ笑んで

「いいんですのよ。ごゆっくりなさってくださいませね。今日は残業だったのでしょう、お腹がすいたでしょう、今すぐ食事をお持ちしますからね」

と言って台所に立った。

益川中佐は「どうか奥様、お構いなく!」と叫ぶように言って、山中大佐は「次子がいいというんだからいいんです。あの調子では体調は平気のようだよ」というと益川中佐はほっとしたような表情になった。

 

山中大佐が次子の代わりに茶を淹れ、二人はしばらく黙って茶を喫した。やがて次子が料理を運んでくると大佐は「私がしよう、次ちゃんは座りなさい」と代わりに皿や料理を持った皿を運ぶ。それをみて

(いいなあ。私も嫁さんを貰ったらこうして手伝ってやりたい。ああうらやましい)

と益川中佐はいよいよ羨望の度を強める。次子は

「ごめんなさいあなた、…さあ益川さんどうぞ召し上がってください、何もなくて申し訳ないんですが」

とほほ笑みながら箸に飯茶碗と汁椀を彼の前に並べる。

「そんなとんでもないことです。奥様には申し訳ないです」

益川中佐はもう一度言ったが次子は微笑みながら「さ、どうぞ」と勧める。山中大佐も箸をとり「さあ、冷めないうちに」というので益川中佐は「ではいただきます」と箸をとる。益川中佐の好きな焼き魚もあり彼はうれしかった。

 

食後に、大佐が「軽くどうだね」というので益川中佐は酒をいただいた。

次子もほほ笑みながら二人を見守るように漬物を出して「こんなものしかありませんが」と言った。その次子に「ありがとうございます」と言って益川中佐は酒をいただいた。

そのうち彼は、酔ったわけではないが次子に話を聞いてもらいたいという気持ちが湧いてきて

「実は、」

と話し始めた。

 

……つい先ごろのことなんです。

私は風呂からあがって洗面台の鏡を見ました、いつものように。すると、なんとあろうことか、私の頭の毛、そう髪の毛が薄くなっているではないですか!こう、なんというのか生え際が前より後退してしかも、しかもですよ、頭のてっぺんまで薄いんですよこれが!そんなこんなひどいことがあっていいんでしょうか、まだ嫁さんももらっていないうちに禿げてしまったら、もう絶対嫁さんの来手なんかないですよ。もう絶対…絶対ダメだ。私なんて何の価値もない男なんだ…

 

そういうと彼は顔を覆って泣き始めた。

山中大佐はなんだか気の毒そうな顔で益川中佐を見つめていたがはっとした。それは(生え際の後退だと?それなら私はもうずっと前からだ。そしたら私の男としての価値はもうないってことか?そんな…だとしたらそんな男と結婚した次ちゃんはこの上ない不幸な女ということになるじゃないか…ああなんてこった!)というわが身に十分覚えのある事である。

次ちゃん…、と我が妻の顔をそっと見やると次ちゃんはたいへん難しい顔で益川中佐を見つめている。次ちゃんはしばらくのあいだ泣いている益川を見つめていたが、なかなか泣き止まない彼についに

「益川中佐」

と声をかけた。益川中佐は憧れの天女に慰めてもらえるものだと思って顔を上げた。すると、

「なにを泣いておられますか、大の男の海軍士官が!」

と大喝が飛んだ。益川中佐はもちろんのこと、夫である山中大佐もその場から三〇センチほど飛び上がった(ような気がした)。びっくりした二人が次子の顔を見ると、彼女はまっすぐに益川中佐を見つめ

「益川中佐…なんてことをあなたはおっしゃるんです?本気であなたはご自分には男としての価値がない、とお思いなんですか?しかもその原因が髪の毛だとは。確かに髪の毛がそうなってしまうこと、悲しくもあり寂しくもあると私は私の父親から聞いたことがあります。でも私の父親はそんなことは人生のうちにおいては大したことではない。人がどう思おうと自分に自信があればそんなものはどうでもよくなる、と言っていました。そして私もそう思います。私は男性のーー言葉がよくないですがご勘弁ーーいわゆる<禿げるということ>は貫禄だと思いますよ。だから益川中佐もどうか自信を持ってほしいのです。中佐のお嫁さんにはそういうことを気にしない、ありのままのあなたを好きになってくれる人を選べばいいのですよ。きっといますそういう人は。そして人が思うほどあなたの御髪を気にしている人はいないと私は思いますよ。ご自分でそう思い込むなんて、悲しいですよ。私は益川中佐の仕事をきっちりなさる所やお優しいところが好きです。

ーーこの先絶対、私が思うように中佐のまじめなところ優しいところを好きになる人ができますとも。だからどうか、自信をもって毅然となさってくださいませ。

私もう一度だけ申し上げます…男の価値は、髪の毛ではないと」

と一気に語った。その瞳はかすかに濡れているようにも見える。

益川中佐は

「奥様…」

と言って感激に身を浸した。そのそばで山中大佐もうなずいている。益川中佐は涙を手の甲でグイッとぬぐうと

「奥様よくわかりました。私は間違っていました…そんなことでくよくよ悩んでしまってお恥ずかしい。そして私をそれほどまでに評価してくださった事、益川大感激です!これからはもうそんなことに悩まないで職務に邁進いたします!」

と大きな声で宣言し、次子は嬉しそうにほほ笑んでうなずいた。山中大佐もほほ笑んでいたが、益川中佐の

「そうですよ!大佐だってそんなに生え際が後退していてもこんなに素晴らしい奥様を娶れたんですから私にだって絶対!」

というとんでもない発言にがっくりこうべを垂れてしまった。ありゃ~、と次ちゃんは思わず額に手を当ててしまったが突然大佐が笑いだしたので顔を上げると山中大佐は愉快そうに笑いながら

「そうそう、そうだね!ほんとにそうだ。実は私も君の話を聞きながらひょとして自分には男の価値がないんじゃないかと心配だったんだよ。そしたら次子はなんて不幸な女性なんだろうと思ってしまったが、次子の気持ちを聞いてほっとしたよ。ありがとう次子。やはり君は物事や人の本質を見る才能にたけているね。これからもどうか、よろしく…」

というと突然のように彼女を抱きしめて益川中佐は頬を赤らめてしまった。

 

その晩、またも山中家に泊まった益川中佐であった。気持ちの良い布団の中で

(山中大佐の家はなんて心地よいんだろう。これはきっとお二人のご人徳のなせるわざなんだろうな、素晴らしいことだ。私もいつか妻を娶ったら大佐のような家庭を作るんだ!)

と一人決意を固めるのであった。

 

夫婦の部屋では山中大佐が「今日はありがとう次ちゃん。これで益川君はもう大丈夫、いつもの彼に戻れるよ」と言って次ちゃんをそっと抱きしめていた。

次ちゃんはうれしげにそして恥ずかし気に抱かれていたが、突然「あ…っ」と小さく叫ぶと大きなおなかに手を当てて眉間に軽くしわを寄せ新矢のほうに体を寄せるようにした。

「次ちゃんどうした!」

新矢は叫び、次ちゃんの体をしっかり支えたーー

 

               ・・・・・・・・・・・・・・・

どうしたのかと思えば益川さん、髪の毛が心配だったのですね。男の人にとっては重大なことかもしれませんね。でも人は見かけではありません。大事なのはその中身。それは女性でもおんなじです。

次ちゃんの激しくも優しい言葉に心癒されて、益川さん明日からまた張り切って仕事ができそうですね。

しかし…次ちゃんどうしたんでしょうか。


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男の価値 1

呉海軍工廠に勤務の益川敏也技術中佐は今日も元気に勤務に励んでいるーー

 

江崎少将を中心とする<松岡式防御装置>開発チーム「呉」は先だって極秘のうちに行われた機動部隊による対イギリス軍残敵掃討戦で『飛龍』があの防御装置を使用し、被弾を回避し大成功であった旨を知らされて喜びに浸っていた。そして

「さらにこれを多くの海軍艦艇に装備しなければなりません。各艦艇の特徴に合わせた防御装置を開発しないといけません。そして飛行機に対しても。がんばりどころです」

と山中大佐は言って皆も大きくうなずいたのだった。

そんな中、益川中佐も仕事に励んでいたが仕事がひけて一人、呉の本通りの食堂で夕飯を取るとき思うのは

「ああ。私も早く嫁さんがほしい。一人で食堂で飯食うのも今年で終わりにしたいもんだなあ」

ということでもう何回思っていることか。

食事を済ませ通りを歩けば海軍軍人を妻にした工廠の関係者や、一般民間人の夫婦が仲良く歩き益川中佐の嘆息は深くなる一方である。

私もああして大好きな人と歩きたい。山中大佐の奥様のような天女を妻にしてこの道を歩きたい。

益川中佐は、軍帽を目深に下してそれらの風景が目に入らないようにして自宅へ向かう。自宅の玄関を入るころにはすっかりしなだれている益川中佐である。

が、

(山中大佐の奥様もおっしゃっておられた、必ずいい縁があると。天女のおっしゃることだ絶対だ。その日を待って今は耐えるしかない)

と思い返し、部屋の机の上に鞄を投げ出すと風呂を焚きつけに湯殿へ向かうのが日課である。

 

そんな、ある晩のこと。

いつものように益川中佐は自宅へ戻り、持ち帰った書類に目を通していた。そろそろ風呂も沸くころだろうと湯加減を見るとちょうど良いようだ。早速疲れた体を湯に浸す。

そして風呂から上がった彼は手ぬぐいでごしごしと頭を拭き、洗面台の鏡の自分を見た。

「?」

益川中佐は妙な違和感を感じて鏡の中の自分を凝視した。なにか、どこかが変だ。益川中佐はさらに自分を凝視した。

と!

「まっ、まさかああ!」

益川中佐の口から時ならぬ叫び声が噴出した。この家に他に誰かいたならきっと「どうしました!なにがあったんです?」とおっとり刀ですっ飛んでくるレベルである。

益川中佐は、鏡の中の自分をふるえる指で指しながら

「まさか、まさか。そんなことあるはずがない…絶対だ絶対」

と熱に浮かされたようにつぶやいているーー

 

翌日は益川中佐の非番の日であった。このところ休みなく働いていたので今日明日の非番がうれしかった。

が、昨晩のことが気になってどこかすっきりしない彼ではある。

(思い違いということもある、うす暗い中で見たから見間違いだろう。気にしない気にしない。それより早いうちに残りの仕事を片付けて今日はのんびりしたい)

考えを一転させて、彼は朝飯の支度を始めた。(こんな時嫁さんがいたらなあ)と彼は支度をしながら妄想を始める。

……山中大佐の奥様みたいな人が嫁さんだったらいいなあ、きれいで聡明でかわいくって。その人が私に言うんだ、『あなた、ご飯ができました』って。温かいみそ汁にご飯、そして漬物。朝はこれくらいでいい、私は箸をとってそれらを食べて、嫁さんに『うん、君の作るめしはいつも美味いなあ』って言って嫁さん恥ずかしそうにうつむいて。うひゃー、たまらんなあ…。それで私は工廠に出かける、その私を嫁さんは玄関先まで見送ってくれるんだ、『あなた行ってらっしゃい』って言って。う~~ん、本当にたまらん。それでやっと仕事が引けて帰ってくると家には電灯がともって、夕餉のにおいがしてる。今日は何だろう、魚の焼いた匂いだ、焼いた魚は私の好物だ。嫁さんはきれいにほほ笑みながら『あなたお帰りなさい、お疲れさまでした』って言って差し出したかばんを受け取ってくれる。

『御風呂湧いていますわ、どうなさいます?』という嫁さんに私は『飯が先がいいな、腹が減ったよ』って笑いかけて私はめしを食う。そしてそのあと風呂に入る。嫁さんも風呂を使ったあとやっと布団に入るんだ…恥ずかしげな嫁さんを私は抱きしめてその寝間着をーー…

そんなことを一人考えながらふうっと笑いを浮かべる益川中佐は傍目には気味が悪い。が、本人はいたって真面目である。

が、そこまで思った彼はふーっと長いため息を吐くと

「そんな日が来るのかねえ。私に」

と言って悲しそうな顔になってしまった。そして昨晩からの気がかりがまた、頭をもたげてくるのを感じ、慌てて味噌汁に入れる菜っ葉を刻んだ。

 

非番の二日間が終わり益川中佐は工廠の研究室に戻った。山中大佐がほほ笑みながら

「おはよう益川中佐、少しは休めたかな?」

と言ったのへ中佐は

「おはようございます、はいありがとうございます。おかげさまでのんびりできました、持ち帰った仕事も初日のうちに片づけましたから」

と言って笑って見せた。そして

「奥様はお元気ですか?もう何か月目になりますか?」

と尋ねた。山中大佐の妻で元『大和』副長の山中次子中佐は今、妊娠八カ月半ばである。双子を懐妊中で、

「八カ月に入ってるよ。最近ちょっと早産の傾向が出て心配してるんだ」

と大佐は心配そうな声音になった。益川中佐は

「なんと。ではご入院をしないといけないのではないですか?」

とこれも心配げに言った。彼にとってあこがれの女性であるからすべてにおいて気になる存在である。山中大佐もそれを解っているから

「ありがとう。そうなんだ、海軍病院の産科からは次の検診でまだその傾向があるなら入院しないといけないと言われていてね…でも次子は『あなたを置いて入院できない』っていうんだよ。私のことより自分と子供たちを心配しないといけないんだが、あれが彼女の性分なんだろうね」

と言って窓の外を見た。

その表情が益川中佐にはうらやましかった。

益川中佐は

「奥様はまず、大佐のことを一番にお考えです。それは私にもよくわかります。それだけ奥様は大佐に惚れていらっしゃるという何よりの証拠です」

と至極真面目に言ったが大佐は「なに言ってるんだか」と笑い飛ばした。その表情の裏に「照れ」が隠れているのを益川中佐は見逃さない。

 

その日も仕事が引け、山中大佐はそそくさと愛妻の待つ自宅へ帰り益川中佐はいつもの通り街中で飯を食い、自宅へ帰った。今日も昨日のようにまるで判を押した如くに風呂を沸かし服を脱ぎ、持ち帰った書類に目を通す。風呂に入って洗面所の鏡をふっと見た彼は

「やっぱり――ッ!」

と大声を放ち、そして今夜はその場にうち伏して大泣きし始めたのだった。

「まさかまさか、まさかー!なんでこんなことに、そんなひどいよう」

益川中佐はまるで幼子のようにその場で大泣きしているーー

  (次回に続きます)

 

          ・・・・・・・・・・・・・・・・・

久々、益川中佐や山中大佐のお話です。次ちゃんも妊娠八カ月に入って大変なようです。が何だか益川さん異変が起きたようです。いったい何が!!!

次回をお楽しみに。


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