番外編・横須賀ぶらり行軍 2 〈解決編〉

柳本柳子艦長は皆を次の場所へとーー

 

「次はいよいよ三笠公園ですねえ、うちは〈三笠〉を始めてみます」

と桜本兵曹、長妻兵曹それに石川兵曹たちが口をそろえて言う。麻生中尉もうなずくと、松岡中尉が「麻生さんたちはまだ見てなかったんですねえ、熱くなれますよ。我々の大先輩の東郷元帥が日本海海戦で戦ったあの〈三笠〉に足を踏み入れることができるんですからね。さあ、今からしっかり気を張って行くぞ」というと柳本艦長が笑いながら

「松岡中尉は噂にたがわず熱いんだねえ。その調子でみんなを引っ張って行ってちょうだいよ」

と言ったので松岡中尉は張り切ってラケットをぶんぶん振り回して

「さあみんな、熱くなれよー!尻の穴を閉めろ!さあ歌いながら行軍だ、…ゆんべ父ちゃんと寝たときに~へ―ンなところに芋がある~」

と歌い出したので麻生中尉はもう慌てふためいて松岡中尉を後ろから羽交い絞めにして

「いけません松岡中尉、そげえな下品な歌を天下の往来でしかも大声で歌ったら我ら皆変人扱いされますけえ、それだけはやめてつかあさい!!」

と怒鳴ったので松岡中尉は「そんなに麻生さんが言うならやめたげる」とやっと歌をやめたのだった。ほっとする一同…

 

〈三笠公園〉

「さあここが三笠公園、あれが〈記念艦・三笠〉だよ」
三笠公園1

柳本艦長の指さす方に、「わあーっ、あれがあの噂の〈三笠〉でありますな」と皆は大興奮して、しかしその前のほうに東郷元帥の銅像が立っているのに気が付くと柳本艦長以下はその前に居並んで「敬礼!」したのだった。
三笠公園2東郷さん

桜本兵曹は東郷元帥の銅像を見上げながら

「ええですねえ、東郷元帥。こげえに立派な銅像になって…。うちは絶対なれんですもんねえ。ああうらやましい」

と心底うらやましげに言った。亀井上水、酒井水兵長たちもうなずき、石場兵曹長は「ほりゃオトメチャン。銅像になるようなお方は海軍兵学校や海軍大学校を出たエリートじゃけえ、うちらとはそもそもが違うで。ほいでもお国に尽くす誠に変わりはないけえね」と言って皆深くうなずいた。

そして一行は〈三笠〉に入ってゆく。

甲板に出た一行は

「これはすごい」「これが日本海海戦を戦った艦なんじゃねえ」「見い、z旗があがっとってよ」三笠Z旗

と姦しい。松岡中尉が「君たち少し静かに見られないのかねえ。いいかい海軍軍人というものはだ、」と話し出したが誰も聞いてはいなかった…。

電信室、15センチ副砲の装填の様子、左右の補助砲に皆大興奮。柳本艦長さえ皆と一緒に興奮を抑えられないようだ。今の戦艦と違う装備もあって興味深いものがある。
三笠砲門 機械水雷 三笠マスト1 三笠マスト2 三笠マスト3 三笠煙突

中甲板を回っての艦長室や長官室、キッチンや風呂、その他いろいろな内部の様子に一同時間を忘れたのだった。

「ええねえ、この部屋!艦長になるとあがいにええ部屋で生活できるんじゃねえ」

「ええわあ、うちももっと頑張って兵学校に入ったらえかったかなあ。ほしたら艦長さんになれたんじゃろか」

「亀井一水は艦長は無理じゃわ」

「そうですねえ、やたらキーキーうるさいだけの艦長は不閑旗をあげられるでしょうねえ、あはは」

「そんな!」

〈三笠〉の中で皆は子供のように夢中になった。

そしてまた艦上に上がり東郷司令長官が「指揮を執った艦橋」を見て

「おお。ここで元帥は指揮をとられたんじゃねえ。見い、伝声管じゃ」
三笠艦橋1 三笠艦橋伝声管 舵輪

「『大和』とはちいと違いますねえ」

「ほうじゃねえ、やっぱしちいと昔の艦じゃし、それにこれは外国で作られたものじゃからね」

「ほいでもロシア相手に戦うて勝利するなん、大したもんじゃわ。さすが日本海軍!」

皆はやはり、鼻が高い。
三笠左舷

 

〈三笠〉でどのくらい見学していたか、すべて見学し終えるとみんなのお腹の虫が鳴き始めて、柳本艦長は

「それならお待ちかね、食事に行こう!」

と言って皆は「やった、待ってました」と嬉しそうに笑いあう。松岡中尉がやたらハッスルしてラケットを振り回して危ないので表通りは極力避け、裏道を通る…。

そしてやっと商店街に入り、「ここでカレーライスを食べよう」と柳本艦長が指したのは

横須賀海軍カレー本舗

で、「ここはたいへん有名なお店だよ、ここの二階で横須賀海軍カレーなどが食べられるんだ」とのことで一同また興奮。しかし満席なのでしばらくの間待つことに。

石場兵曹長は「一階は土産物を売っとるようですなー、ちいと見てええですか?」と言って売り場の中をうろうろ歩き出す。

それを見て「うちも、うちも」と大勢が売り場に。麻生中尉は「みんなここから出たらいけんで、呼ばれたらすぐ二階へ行くんじゃけえ」と注意し、皆は「はーい、わかりましたー」と返事をし、品物を見ている。

やがて。

「柳本様○○名様―」

と呼ばれて一行は二階へ上がる。〈三笠〉の艦内をイメージした店内に皆は「おお。すばらしいね」とため息を吐く。そしてそれぞれ席に着き、メニューを見る。その皆に柳本艦長がほほ笑みながら

「今日ここは私が料金を持ちたい、だから皆どんどん好きなものを注文してほしい」

と言ったので大食いの長妻兵曹などは歓喜の涙を流して

「本当でありますか柳本大佐!ああ生きててえかったわあ、こげえに嬉しい日が来るなん、思いもよらんかったけえねえ」

と言ったので皆下を向いて笑った。皆、メニューとにらめっこしながらやっと食べたいものを見つけウエイトレスさんに注文する。料理が来るまでのあいだ、皆は楽しく歓談。こんなに楽しい時を今までもったことがあるだろうかというくらい、お互い階級も忘れて話しこむ。

やがてそれぞれの注文した料理が目の前に並び始めた。「さあ冷めないうちに」と柳本大佐の言葉に来た順から「ではいただきます」とスプーンを手にして食べ始める。

「ああ、おいしいわあー。艦の食事もうまいが、娑婆でいただくカレーライスもおいしいねえ」

皆舌鼓を打つ、その時。

ドーン!バリバリ!!

と砲撃音が鳴り響きオトメチャンなどはっとして「敵襲?」と声を上げてしまっていた。がその次の瞬間店内に鳴り響いたのは「軍艦行進曲」いわゆる軍艦マーチである。

「なにが始まるんじゃろう?」と麻生中尉が言った時、ウエイトレス嬢が静々とワゴンを押してやってきた。その上に載ったものを見て石川兵曹、石場兵曹長が「わあっ、なんじゃえらい大もりじゃのう」と目を剥いてしまった。むろん周囲のお客さんたちも驚きのあまりぽかんとして、あるいは笑いながらそれを見ている。

ワゴンの上にはそれは大きな皿にてんこ盛りのご飯、そしてチキンカツがずらっと約30センチの長さに並び、カレーが海のように揺蕩っているではないか。カツとご飯のあいだにはキャベツの千切りがこれもたくさん押し込まれている。その超大盛カレーを載せたワゴンは、長妻兵曹の横で止まり、ウエイトレス嬢が

「お待たせしました!〈横須賀海軍チキンカツビッグカレー砲〉でございます~」

と長妻兵曹の前に差し出した。嬉しそうに「ありがとうございまーす!」と礼を言って両手を合わせると長妻兵曹は「いただきます!」と元気よく言って食べ始めた。

あぜんとしてそれを見ている隣の席の高田佳子兵曹がやっとの思いで

「そんとにたくさんのもの、ナガツマサン食べきれるんか?」

と尋ねたのへ高田の顔を見た長妻兵曹は「ありゃ、高田さんいつの間に居ったんですかいのう?」と言って高田兵曹、「最初っから居ってん。じゃがこれを書いとる作者が面倒じゃけえ言うて名前を出さんかっただけじゃ!」

と怒った。しかしそれに構わず長妻兵曹は「うちはこのくらいなんともないで?それによう歩いたけえ腹が減ってしもうてね。高田兵曹、食わんのですか?ならうちがいただいてもええんですよ」と言って高田兵曹慌てて「食うに決まっとろうが!あほの大食いが」と言って食べ始める。

 

やがて30分ほどたって。

長妻兵曹は超大盛カレーを見事に完食し膨らんだ腹を撫でながら「はあー。うまかったあ、…ほいで済みませんが柳本艦長。デザートいうんを頼んでもええですか?」と言った。

えっ、まだ食べるんかいねと驚く麻生中尉達をしり目に長妻兵曹はチーズケーキを二つも食べたのだった。

「麻生さーん、長妻さんの食欲ってすごいねえ。彼女そういえば許婚がいるらしいけどあの食欲を知ってるのかねえ?相手もそうとう食う人でないと釣り合わないんじゃない?大丈夫なのかねえ」

さすがの松岡中尉も心配顔である、が長妻兵曹は笑って

「松岡中尉、その点まったくご心配いりません。毛塚さんはよう食べるおなごが大好きじゃ言うてましたし、毛塚さんご自身もよう食べるお人ですけえね。見合いの席で二人でえらいたくさん食うて互いの両親を驚かせました。――ほうじゃ、うちが今食った〈大盛カレー〉、だいたい三人前はあるそうですよ」

といい、松岡中尉は「…さすがですね。熱い女は違いますねえ」とうなった。

 

食休みをした後、一行は店を出た。柳本艦長に深く礼を言って。

店の前でオトメチャンが「ありゃ、これはだれじゃろう」というので皆が振り返るとそこには鳥が水兵服を着てカレーライスを持っている大きな人形がある。カレー本舗スカレーちゃん

柳本艦長が「これは、スカレー君と言ってこのお店のマスコットだよ。マスコットと言えば〈大和〉にもいたねえ」と教えてくれ、松岡中尉がラケットを振りながら「居ります居ります!誰あろう私の部下の鳥くんと犬くんに猫くんですね!彼らのうわさ、もう〈蒼龍〉まで響いてるとは!熱くなってらっしゃいますね大佐~」というので麻生中尉と石場兵曹長が「危ない言っとるんがわかりませんか!」と二人がかりでラケットを取り上げる始末。

桜本兵曹と石川兵曹、亀井上水がスカレー君の前にしゃがんで

「スカレー君いうてんですか、可愛いですのう。どうぞよろしゅう」

と言ってその頭を撫でている。

その光景に思わず微笑みを浮かべる柳本艦長、麻生中尉そして石場兵曹長である。

 

一行は京急横須賀中央駅に。

「ありゃ、ここにもスカレーさんがおるで!…ここまで見送りに来てくれたんじゃろか」横須賀中央駅スカレーちゃん

と桜本兵曹が言うのへ亀井上水が「まさか。まったく桜本兵曹は子供みとうなこというんなけえね」とつぶやいたが石川兵曹が自分の横に立ってこちらをにらんでいるのに気が付いて口を閉じた。

「さてと。柳本艦長、帰りはここから来たときみとうに快速いう汽車ですか?」

麻生中尉がそういったのへ柳本艦長は思い切りにっこり笑うと

「なに言ってるんですか麻生中尉?さあみんなでここから東京まで徒歩で帰るんですよ。私はいつも艦が横須賀に入ったときはそうやって自宅に帰っていますからね、私にできてあなたたちにできないことはありません。不可能はないぞ、あきらめるなよ!」

と言い放ち皆は愕然。ただ松岡中尉だけが

「ありゃー!私のお株を奪いましたね柳本艦長―、いいでしょういいでしょう、私たちは艦長には負けませんよ、歩いて歩きとおして東京まで行きましょう!―さあみんな飯も食ったしいうことなしのコンディションなんですから艦長とともに歩きましょうね。さあ行くぞ!」

と張り切って柳本艦長とともに先に歩き出した。

そのあとを「ま、待ってつかあさい」と慌てて追う麻生中尉以下。

東京に着くのは明日の朝だろうか…

 

               ・・・・・・・・・・・・・

ハチャメチャ横須賀行軍となりました。

記念艦〈三笠〉には何年ぶりでしょうか、しばらく行ってない間に少し変わった部分もありましたがいろんな展示もあり楽しく拝見しました。

「横須賀カレー本舗」内での大盛カレーは目の前で見てしまいましたw。本当に突然砲撃音が鳴り響いた後軍艦マーチが演奏され、「?」と思っている間に大きな皿に盛られた「横須賀海軍チキンカツビッグカレー砲」(でよかったのかな?)がワゴンで運ばれ、私の斜め前にいた若い男性の前に!この大盛カレー、ご飯が一キロ・カレーが600グラム・チキンカツが300グラムそして牛乳100CC、そして付け合わせにキャベツ。総重量約2キロ、通常の三人前だそうです。チキンカツの305センチは、戦艦三笠の主砲40センチの口径と同じだそうです。

見ているだけでお腹いっぱいでした。どなたか我こそは!と思う方はぜひ挑戦してほしいですね^^。でも相当苦しいみたいですよ。

それをペロッと食べてしまった長妻兵曹はやはり―ただものではないですね。

番外編・横須賀ぶらり行軍 1

麻生分隊士はある朝言った、「今日は暇じゃけえみんなして横須賀に遊びに行こうや」と。

そんなわけで麻生分隊士以下航海科の面々とその他の暇人もとい有志が集まって横須賀へと出発したのだった――

 

と言っても横須賀とか関東の地理に疎い連中であるからナビゲーターになんと「蒼龍」艦長・柳本柳子大佐をお迎えしての横須賀ぶらり旅である。柳本艦長は「まあいいからみんなそんな緊張しないでよ、きょうは無礼講で行こう。いやあ私も海軍期待の弩級艦『大和』の優秀な皆さんとご一緒できてうれしいわ、さあ行きましょう。それはそうとこれは保健行軍と言うことでいいのかしらね」と大喜びである。

「単に遊びに行くんじゃないんか」と麻生中尉…。

 

品川駅

「さあみんな!ここで省線から京浜急行に乗り換えるぞ…って何だいつの間に省線が省線でなくなっているのだ?JRとは何者だあ?」

となぜか怒りをむき出しにする柳本艦長を松岡中尉がラケットを振って「大佐、熱くなって居られて大変結構です。が省線はある時から国鉄に、そしてまたある時からJRという名称に変わったのだそうです」と教えてやって柳本艦長は「ふーん。なんだか知らないが横文字を使うなんてアメちゃんのまねか?――ハッ、まさか日本はアメリカに…!」

と言いかけたところで麻生中尉や桜本兵曹、石川兵曹や機銃の長妻兵曹たちに「柳本艦長、早うせんと汽車が出てしまいます」と背中を押され京浜急行電鉄の改札を通り…

麻生中尉ホームに出たはいいが「どの汽車に乗ったらええんかうちにはようわからんわい…」と途方に暮れてしまった。ほかの連中もわからないのでぼーっとしてしまうがそこは柳本艦長、胸を張って

「これだ、〈三崎口〉行の快速に乗るんだよ。そして金沢八景で鈍行に乗り換え、今回はまず<汐入>駅で下車して行軍だよ」

といい皆は「ああ、詳しい人がおってえかったねえ。ほっとしたわい」と胸をなでおろす。亀井上水が「あの〈浦賀行き〉いう鈍行で行ってもええんじゃないですか?」と言ったのへ柳本艦長は笑いながら

「それでも当然いけるが途方もない時間がかかるよ、それでいいなら君は一人で来るか?」

と言われ慌てて「いいえ!快速とやらで参ります!」と言って一同大笑い。

 

さあ京急に乗った一同は「すごい、すごいでこの汽車。早いねえ」とか「あの駅の名前面白いねえ」などと大喜びである。〈青物横丁〉〈六郷土手〉など、風情を感じる駅名が多い。

多摩川を越せばそこは神奈川県。横浜の大都会に腰を抜かし、だんだんと汽車(電車ですね)は横須賀に近づく。麻生中尉はオトメチャンに「なんかドキドキせんか?初めての場所に行くんは楽しいのう」と話しかけ、オトメチャンも「はい、うちは関東は初めてですけえもうドキドキです」と言えばそこここの座席から賛同の声が上がる。

松岡中尉はラケットを振り回し

「あなたたたたち少し静かにしなさい、恥ずかしいじゃないですか。もっと堂々としていなさい、特年兵君そんなきょろきょろしない!亀井さんあなたキーキーうるさいですよ、公共の場では静かになさい!」

といさめるが麻生中尉に

「お言葉ですが松岡分隊長、分隊長のラケットあぶのうていけんです。どうか仕舞うてつかあさい」

と言われバツ悪げにラケットをケースに収納…。それを見てうれしそうに笑う柳本艦長である。

 

やがて汽車(電車だ!)を乗り換えた一行の汽車は逸見駅に。この周囲は丘陵地帯で海が迫っている。なかなか素敵な土地である。そこで柳本艦長は

「『女だらけの戦艦大和』豆知識の一つだが、横須賀海軍病院の外科次長で辺見次長という方がいらっしゃろう?奥様は元零戦の搭乗員の。あの方の名前はここ<逸見駅>から取ったものだそうだ」

と知識を披露。一同感心。逸見駅(画像はWIKIより拝借しました)
逸見駅

汐入>到着。

松岡中尉はラケットをカバーから出して肩に担ぎ、柳本大佐に

「で、これからどこに行くのですか?」

と尋ねた。大佐は「ヴェルニー公園だ、横須賀の観光名所の一つでね」というと皆を促して歩き出した。途中幹線道路の交通量の多さに驚きながら。

「海のにおいがする!」とオトメチャンはつぶやいた、長妻兵曹も「ほうじゃな、もう海がそこなんと違うか?」と言って空を見て「見い、トンビがおってじゃ」と指さした先には大きなトンビが一羽、悠然と大きな弧を描いて風に乗っている。

 

〈ヴェルニー公園〉

ここは横須賀製鉄所の建設に貢献したフランス人技師・ヴェルニーを祈念してつくられた公園でフランス式庭園も美しい公園です。園内にはヴェルニーと、幕末の幕臣で横須賀製鉄所の建設を推進した、小栗上野介忠順の胸像があります。ベルニ― 小栗上野
ここは昔海軍横須賀軍港逸見門があり、その衛兵詰所が残っています。ほかに、たくさんの碑があります。順にご紹介しますが、…

「さてこれはなんだ!」

という柳本大佐の声に皆が見たものはーー

戦艦陸奥の主砲です。
ベルニ―公園入口1 陸奥主砲1 陸奥主砲2 陸奥主砲3

陸奥は横須賀が故郷…広島県柱島沖で謎の爆沈を遂げた陸奥の主砲の一つがここ横須賀のちに安置され、この後きちんと周辺を整備されてお披露目となるそうです。(こちらもご参照くださいスカレーブログ

見つめる一同<謎の爆沈>という言葉は聞かなかったことにして。

気を取り直して海に向かう一同、「ああ、やっぱし海はええねえ」という長妻兵曹にオトメチャンがうなずく。その左側には海上自衛隊横須賀総監部の建物、そして護衛艦。正面を見れば潜水艦が!
海上自衛隊横須賀総監部 潜水艦 潜水艦2 潜水艦3

「見てみい、戦艦じゃ」という亀井上水に酒井水兵長が「いや、ちいと違うで。どれが主砲なんだか、ほいで副砲はどれね?機銃群もないで?それに『大和』よりなんやちいそう思えるが」と首をかしげる。
自衛艦1 自衛艦2 自衛艦3 自衛艦4
この辺の事情はこれを読んでくださる皆さんのほうが詳しいですねw。

目の前の海上を、遊覧船が走ってゆきましたーー
横須賀周遊

 

細長い格好の公園を歩きますと、まあなんと美しいフランス式庭園が!ベルニ―公園噴水 ベルニ―公園バラ

「ここはバラが咲くときれいだそうだよ。これから秋バラの季節だからそのころ来るといいかもしれないね」

柳本艦長はそう言い、麻生中尉が「ほいでもあれ!ちいと咲いとりますね。これがたくさん咲いたらほりゃあ綺麗でしょうねえ!まるで」と言ったところへ間髪入れず松岡中尉が横から

「オトメチャンみとうに、でしょう麻生さん―。私はあなたの思うことすべてわかっちゃうんですよねえ~。熱くなってっていいぞ、うん!」

と茶茶をいれ、大笑いの皆。

「海軍の碑」海軍碑

「軍艦山城の碑」山城の碑

「国威顕彰の碑」国威顕彰2

「軍艦長門の碑」軍艦長門の碑

「軍艦沖島の碑」軍艦沖島

に敬礼した一同。正岡子規の文学碑を見て「うーん、うちらももうちいと文学的素養を養いたいもんじゃの」とうなるのであった。

子規碑

そして「さあ次はもう少し歩いて〈三笠公園〉へ行くぞ。そのあと食事だ」と柳本大佐がいい、一同の士気はさらに上がるのであったーー

  (次回に続きます)

 

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昨日娘と横須賀へ行ってきました!普通に書いたのではあまりに普通なので『女だらけの海軍』さんたちに出演してもらいました。いかがでしょうか?

天気は曇りでしたが雨にも会わず良い一日でした。京浜急行線の中でこれを思いついていました。本当は京急に乗る際いきなり鈍行に乗ってしまい、後で慌てて快速に乗りなおしたのですw。えらい時間がかかるところでした(-_-;)。しかし空の大きさ、海の爽快さを胸いっぱいに吸ってきました。普段見ている空がいかに小さく切り取られている不自然なものかを感じもしました。外に出る、ということの大事さを痛感した一日でもあります。

そして停泊していた自衛艦を見て「乗せてくれんかなあ~」と独り言ちていましたw。

次回は記念館三笠をご紹介です。
文中の国威顕彰の碑についての詳細はこちらを→ヴェルニー公園国威顕彰の碑

総員集合!〈人物紹介〉 3

人物紹介続きです。

 

大和をめぐる人々

紅林次郎 広島市内「小泉商店」社員。とある事案をめぐって「小泉商店」本社でオトメチャンこと桜本兵曹と出会いひとめぼれ、交際を社長の孝太郎、その娘の純子を通じて申し込んだ。桜本の悲惨かつ複雑な生まれ育ちにも理解を示し結婚を前提に交際を始める。

 

佐野基樹 高田佳子兵曹が女学生時代叔父に引き合わされ見合いをした相手。その当時佐野にも佳子にも結婚の意思がなく話は流れた。しかし最近グアムで再会し、佐野のほうから自分との結婚を考えてほしい、と求婚をした。環境がすっかり変わり自信に満ち溢れた高田に惚れ直した佐野である。

 

益川敏也 海軍工廠技術士官。山中大佐たちとともに「松岡式防御装置」の開発にあたる。まだ独身。町に出ては「嫁さん候補」を探し回るがなかなかいないのに焦る。目標は〈天女のような〉山中次子中佐のような女性である。

 

エガチャン いつからかトレーラー環礁周辺に住み着いている不思議な男性。やることに奇行が多く女海軍に嫌がられている。すぐ抱きついたり裸になったり。『大和』に不法侵入をして野村副長(当時)のふんどしを締めてさらに破いたことも。トレーラー大運動会では砂の中に埋まっていた。

 

イシ・マッチュ ヤシの実を売って生業としている男性。ヤシの実取りのおサルを飼っている、現在のサルは二代目・ジロ。長妻兵曹とヤシの実落としの速さを競っていつも負けているが実は仲良し。初代のサル・タロが死んだときは二人で泣いた仲。

 

武蔵

猪田敏代大佐 艦長。海軍兵学校卒。砲術の大家と呼ばれている。禅マニア。外地でも内地でも美しい月夜の晩には主砲塔の上などで座禅を組んでいる。いつも冷静沈着、周囲が何かに浮足立っても落ち着いてことの推移を見守れるひと。一人娘は猪田智美海軍中尉で、零戦搭乗員。

 

加東憲子中佐 副長。やはり乗組員嬢たちから「くそパッキン」呼ばわりされる。それだけ任務に忠実であり艦長を心から慕っている。お化粧があまり上手ではなく、給糧艦「多羅湖」で行われた怪しい〈副長会〉にお呼ばれした際ほどこした化粧を「多羅湖」艦長から「おてもやん」と言われざっくり傷ついた経験あり。 

 

村上芳子大佐 軍医長。海軍軍医学校卒。『大和』の日野原軍医長とは仲良し。大勢の乗組員嬢たちの健康のため日夜忙しい。日野原軍医長とともにトレーラーの娘・キリノを見出した。武蔵艦内でキリノに勉強を教えたこともあった。

 

林ミチ大佐 主計長。海軍経理学校卒。主計長というたいへん多忙な任務を必死にこなしているらしい。「間宮」入港の際は彼女自らランチを漕艇して駆けつけるらしい。時におかしな食材で握りずしを作り、何も知らない無実の部下に命懸けの試食をさせることもある。

 

仮屋実子中佐 航海長。海軍兵学校卒。操艦という重責を担っている。バナナが大好きほんとだよ。青いバナナを艦橋の羅針儀の上につるして熟れるのを楽しみにしていたが部下の水兵に一本もぎ取られて泣いたこともあった。

 

長谷川リツ中尉 掌主計長。海軍経理学校卒。主計長の下で日々軍務に励んでいる頑張り屋さん。しかし主計長の悪だくみ?で毒魚の刺身で作った握りずしを「毒は消えてるから」と食わされ、泣きながら恨み言を言ったが意外に寿司がうまくご機嫌に。しかし毒は消えない可能性もあったと軍医長から聞かされ「間宮羊羹に分明堂のカステラを詫びによこせ!」と怒り心頭。

 

武蔵をめぐる人々

三浦桃恵 旧姓春山。元医務科兵曹。もともとは幼馴染の男性と付き合いがあったが彼の心変わりに泣いた。が、横須賀海軍工廠技術士官の三浦中尉と出会い意気投合、結婚。すぐにおめでたとなり退艦。継代という女の子を設ける。現在第二子妊娠中。

 

三浦智一大尉 横須賀海軍工廠技術士官。有能な士官。失恋して傷心の春山兵曹と出会い、『彼女には俺しかいない』と思いアタック。そして電撃的に結婚。娘の継代をかわいがっている。第二子の出産を楽しみにしている。『武蔵』乗り組みだった妻が自慢。

 

ナナ 犬。武蔵のマスコット犬。「大和」のトメキチを羨んだ武蔵乗組員嬢がトレーラ水島の街で拾ってきた犬。しかし当初はどうしようもないバカ犬で兵隊嬢のご飯を飯缶からじかに食ってしまったり艦橋内で寝転んでいて猪田艦長を転ばせたりとどうしようもない犬だったがトメキチに特訓されまともな犬に。

 

エガチャン 武蔵にこっそり入り込んで「幽霊騒動」を起こした。しかし艦内で開けられた「シュールストレミング」缶の臭いに倒され昏倒しているところを艦長以下に発見され拘束、海軍警備隊に引き渡された。以来時々出現しては特に加東副長に大迷惑をかけている男。

 

その他の人々

山口たも少将 二航戦司令官。海軍兵学校卒。『飛龍』に座乗。『飛龍』の加来止代艦長とはいいタッグを組んでいる。以前は饅頭とあだ名されるほどの巨体であったが、わが子たちをその腹で吹っ飛ばすという惨事を起こし一念発起。ダイエット敢行しついに痩身に成功。最近はややリバウンドしてきたらしいが饅頭には戻っていない。

 

古村啓子大佐 水雷戦隊司令。海軍兵学校卒。『矢矧』に座乗。『矢矧』の原為代艦長とゴリラごっこをするのが楽しみ。上陸すると森の中を駆け回りゴリラのようにふるまってストレス解消するらしい。梨賀幸子、森上信江とは海兵同期の仲。

 

柳本柳子大佐 空母「蒼龍」艦長。海軍兵学校卒。時に無茶をしたがる性格。横須賀に帰還すると、横須賀から都内の自宅まで夜通し歩いて帰宅するというとんでもないことをして副長以下に余計な心配をさせる。深夜、警官に誰何されたことも。明け方自宅に到着し、母親から「いい加減にしなさい」と叱られるもやめる気配なし。

 

助平得露 元海軍省勤務。海軍兵学校卒。その地位を悪用し、『大和』の見張兵曹(当時)を軟禁しいけない遊びをした。しかも二度までも。二度目は助けに来た仲間たちによって助平氏は逮捕される。

 

助平得露須大佐 給糧艦・多羅湖艦長。海軍兵学校卒。妙な性癖があり〈副長〉という職務の子が大好き。ぞくぞくしちゃうのだと言って〈副長会〉なるものを開催し『大和』『武蔵』の副長をその毒牙にかけた。しょうもない人。助平得露の妹。

 

出庭花芽中佐 給糧艦・多羅湖副長。海軍兵学校卒。助平得露須を叔母に持つ。

 

村岡ハナ軍医大尉 トレーラー海軍診療所の軍医。海軍軍医学校卒。キリノを看護婦として迎えた診療所の中核医師。豪放磊落な性格で周囲を包む。山梨県出身で甲州弁丸出し。

 

風間千代中尉 トレーラー航空基地所属。海軍兵学校卒。たいへん有能な飛行将校。山梨県出身で、村岡軍医大尉と意気投合した。甲州弁が気になって仲間と話ができなかったがあのエガチャンのいたずらに怒り思わず甲州弁を出し、吹っ切れた。

 

蛇原ユイ飛行兵曹長

龍神佳代子一等飛行兵曹 }空母「白鵬」飛行隊所属。海兵団出身。九七艦攻のペア。愛と信頼と友情と

鬼河志保一等飛行兵曹   でつながる。恐れを知らないので鱶を撃退する。トレーラー大運動会に現れ 

             たエガチャンをも撃退するほどのまさにつわもの。

 

山中シズ 元海軍軍人。山中新矢の嫂。陸戦隊では野村次子(当時)の上司であった。一〇年ほど前に海軍を退職し一般民間人。義弟と次子の結婚を心底喜んでいる。

 

錦古里ケイ少尉候補生 海軍兵学校卒。少尉候補生として研さんを積んでいる。テニスが得意だが運の悪いことにテニスの女王を自認する『大和』の松岡修子中尉に目をつけられ、空母の飛行甲板で対決させられた。松岡中尉のきたないプレーに危ない目には合ったものの中尉とは仲良しになる。が、少々熱すぎる松岡中尉はお好みではないらしい。松岡中尉には「にこごりくん」と呼ばれている。

 

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ざっとではありましたが今まで登場のおもなる人物をご紹介いたしました。彼ら彼女らがこれからも活躍することでしょう、そしてまた新しい登場人物も出てくると思います。

これからの「女だらけの戦艦大和・総員配置良し!」をよろしくお願いいたします!

総員集合!〈人物紹介〉 2

人物紹介続きです。

大和 2

生方幸子大尉 砲術科。海軍兵学校卒。副砲分隊で活躍。野田兵曹(現・高田)の悪癖・片付けられない症候群?に悩まされ、蝙蝠を居住区のチェストで飼われた際にはその後始末をやらされるが、大きな愛で野田兵曹を包んで更生させる。過去に手痛い失恋経験あり。

 

高田佳子上等兵曹 砲術科。海兵団出身。米問屋のお嬢さん。旧姓野田。大きな顔でひょうひょうとしていた。片づけができなくてチェストの中はいつも大変な状態であった。蝙蝠三羽を飼い、蝙蝠嫌いの副長を気絶させたことも。その件で一時退艦させられて生方中尉の下宿先に寄留し、女主人から薫陶を受けのちのその養女になる。米問屋の両親の本当の娘ではなく、母親の妹が未婚で生んだのが佳子であったという衝撃の過去が露見した。

 

石川瞳子二等兵曹 航海科見張員。海兵団出身。桜本兵曹の片腕的存在で、桜本兵曹としては次期班長と考えているらしい。冷静な性格で防空指揮所左舷にはなくてはならない存在。

 

酒井ワカ水兵長 航海科見張員。海兵団出身。あまり目立たないが石川兵曹の次を行く有望株。念願の水兵長になってがぜん張り切っている様子。

 

亀井静上等水兵 航海科見張員。海兵団出身。静、という名前に反してたいへんやかましい。松岡中尉からは「キーキーうるさい」とよく言われる存在。しかし人を見る目は鋭く、自分の班長の小泉兵曹を〈あん人はええ加減じゃわ〉と冷静に言う。顔が大きいらしい。

 

水木しげこ二等兵曹 運用科。海兵団出身。服の仕立てなどがとても上手で、『大和』のペットたちの水兵服や一種軍装などを手掛ける、大変器用な人。そして彼女にはもう一つの顔・妖怪退治屋という顔がある。以前艦内に入り込んだ南方妖怪を見張兵曹(当時)に憑りつかせて元の場所に戻したという素晴らしい逸話がある。山中副長の夫は彼女を「陰陽師」と認識しているらしい。

 

畑睦子軍医大尉 医務科。海軍軍医学校卒。本当は獣医になりたかったのだが、時局を鑑みて人間に鞍替えした。双子の姉、畑睦美は陸軍にいて〈進撃の巨象〉部隊でインパール周辺にいる(陸軍中尉)。がさつで獰猛な姉とは違って海軍の畑大尉は穏やかで優しい人。極悪カラス集団に襲われ瀕死のマツコたち三匹の命を救った。

 

中矢邦子中尉 通信科。海軍兵学校卒。外交官の父(日本人)と、アメリカ人の母の間に生まれたハーフ嬢。アメリカで育ったが、父の日本帰国の際に病弱だったためそのままアメリカに残りハイスクールを終えるころ日本の大学で学びたいと来日。入れ替わりにアメリカに里帰りした母と兄弟とは、開戦のため生き別れに。アメリカ人と虐められることに堪えられなくなり海軍兵学校に入校、英語では断トツの成績で教官からこの先有望と太鼓判。しかし配属になった『大和』でもいじめられた。が、敵を堪能な英語で撃退し皆から称賛され和解に至る。

 

藤村俊子少尉 甲板士官。海軍兵学校卒。副長直属の士官で、艦内を裸足で歩き回り〈ニワトリ〉のあだ名を奉られている。副長とセットで〈くそパッキン〉と陰口叩かれている。兵隊たちの風紀の監視としつけに大わらわであるが時に、ハシビロのおしっこを踏んだりトメキチのうんこを始末したりと本来の任務以外もさせられて「私は召使じゃない!」と怒る。時に艦内を見回っては汚い古褌やヘルブックを拾っては深いため息をつく…

 

長妻昭子一等兵曹 砲術科。海兵団出身。小泉に勝るとも劣らない男好き。あちこちで男性を味わうのが楽しみだったがなじみの男性の心変わりを知ってから遊びをやめた。最近義兄の紹介で見合いをし婚約に至る。南方においては〈ヤシの実落とし〉を趣味とし、それを生業とする男性とおサルとは仲が良い。ついでに言うと大変な大食い。報道映画に出たこともある。両親赤面。

 

増添要子一等兵曹 砲術科。海兵団出身。以前は腰まである長い髪が自慢だった。艦内ではきっちりまとめていたがそのせいか何なのか、前髪がごっそり抜け、禿に。自棄を起こしバッサリ髪を切りオッサンのような頭になってしまった。以来部分かつらを愛用していたが直属の上司のくれた養毛育毛剤・激萌弾が功を奏しやっと元のようにふさふさに。義姉を虐める母が大嫌いで憎んでいたが、母の本心を知って改心。義姉と母は仲良くなりほっと安どの増添である。

 

椿於二矢子上等兵曹 機関科。海兵団出身。着任当初、眉から鼻筋にかけて黒く太い線が入っていて〈悪魔の使いでは?〉と皆の度肝を抜いた。がそれは黛で書いたもので、自分を強く奮い立たせるための化粧であった。やがて彼女は化粧に頼らず自分に自信をつけ、松本少尉の下で働く。なかなかの働き者。

 

岳野カメ水兵長 運用科。海兵団出身。「日向」から着任した時その鋭い瞳に皆やや恐怖を感じていた。誰かを探している…その相手は桜本兵曹、彼女は桜本の母方のいとこであった。桜本兵曹を探して海軍に入った岳野は初めて会った従妹とすぐ意気投合。以来岩井中尉の下で懸命に働く。

 

トメキチ 小犬。桜本兵曹がトレーラーの人からタバコ10箱でもらい受けた犬。そのたばこは艦橋の海図台の引き出しに梨賀艦長が隠匿していたものをこっそり持ち出した。あっという間に『大和』艦内のアイドルとしてもてはやされる。賢い犬で人の心情をよく汲んで慰めたり喜んだり。犬にしておくはもったいない。興奮すると尻の穴が緩み糞を落としてしまう。松岡中尉の「尻の穴を締めろ!」という掛け声が恥ずかしいらしい。

 

ハッシー・デ・ラ・マツコ ハシビロコウ。ある時突然『大和』に舞い降りてきて松岡中尉とタイマンを張る。最初はふてぶてしい態度だったが大きい訓練中、松岡中尉と激突して死にかけるのを機に穏やかに。以来艦内のご意見番的存在。愛情表現としてその大きなくちばしで人の頭をくわえる。トメキチを背中に乗せて飛び回るのが日課。その飛行練度は予科練出身の若い飛行兵嬢より上。

 

ニャマト 仔猫。岩井中尉と松本少尉が呉の街で拾ってきた仔猫。樹に縛り付けられ弱っていたのを救われた。希少な三毛猫のオスということで喜ばれ、飼われることに。マツコ、トメキチと一緒に行動している。鳴き声は「ニャマト!」。怒ったりすると「ギャマド」になる。松岡中尉はよく「ギャマド!」と叫ばれる。


大和乗組員をめぐる人々

山中新矢海軍技術大佐 呉海軍工廠技術士官。言わずと知れた『大和』副長の夫。副長とは幼馴染。赤ん坊のころの副長をよく面倒見ていた。転居によりあえなくなり、長じて海軍に入ってからも探していた一途な男性。副長と再会、恋心がさらに燃え上がる。副長の見合い相手のとんでもない男を撃退した直後、求婚。そして華燭の典。なかなか一緒に過ごすことができないがそれでも幸せ。森上参謀長によれば「ラリキの強い男」、故か副長はもうご懐妊。うれしい日々の大佐である。

 

繁木悟朗海軍技術少佐 呉海軍工廠技術士官。『大和』航海長の夫。航海長とは見合いで知り合う、そしてひとめぼれして結婚。結婚初夜は乙女の航海長を相手に奮闘し、めでたく夫婦となる。工廠にあっては山中大佐と「松岡式防御装置」の開発の一端を担い、南方の空母などへ出張。途中巡洋艦の乗組員嬢に懸想されてしまうがまじめさゆえに事なきを得る。

 

日野原桐乃 聖蘆花病院看護婦。トレーラー出身。トレーラ水島の漁師の娘であったが父親が漁でけがをしたので料亭で働いていた。そのけがを懸念した『大和』『武蔵』の軍医長のあっせんで父のけがを診療所で診察した時診療所長から「あの子は看護婦に向いている」とスカウトされる。以来研さんを積んでいたがその才能はあふれるほどでそれを惜しんだ日野原軍医長の実家の聖蘆花病院で働くことに。軍医長の長男、昭吾とのひそやかな愛をはぐくみながら現在医師を目指して勉強中。

 

桜本トヨ 故人。桜本トメの産みの母。口減らしのために見張家に行儀見習いとして奉公に出されていた。その天性の器量の良さ・性格の良さで当主の洋二郎にかわいがられる。しかしその妻と娘たちにはやっかみもあってかいびり倒される。洋二郎とその妻は夫婦として破たんしていたためか、洋二郎と割りなき仲になり身ごもってしまう、その子供がトメ。トメを産んだ後肥立ちが悪く半年後に死亡。赤ん坊のトメに心を残した手紙が、後年トメに渡った。

 

見張洋二郎 故人。桜本トメの父。その昔、海軍が女だらけになる前の海軍士官。見張家に行儀見習い出来たトヨに心奪われ、いけないと知りつつも深い仲に。トヨの懐妊を知って、トヨを知り合いに預け出産させるがトヨは半年後に死亡し、その死の責任は自分にあると長く己を責めていた。トメを心から愛し慈しんでいた。

 

           ・・・・・・・・・・・・・・

まだまだたくさん出てまいります!

どうかお付き合いを願います^^。

さて私ちょと風邪をひきまして布団の上からこれを書いております。今日(2月7日)北朝鮮がまた、ミサイル発射と!まったくどうしようもないですね、いいかげんにせえや!とあの頭をひっぱたきたいくらいです。今回のことそして前回の核実験、許されません。それにつけても思うのが拉致被害にあった方々とそのご家族。一刻も早い解決が望まれます。

総員集合!〈人物紹介〉 1

いつも「女だらけの戦艦大和・総員配置良し」にお越しいただきましてありがとうございます。さて、この物語のずいぶん長い話となりまして、新しく読者となってくださった方もたくさんいらっしゃいます。うれしいことです。

そしてこの辺で登場人物を改めてご紹介したいと思い立ちました。新しく読者になってくださった方への人物紹介も兼ねたいと思います。

物語もまた動き始めますし、私もこの話の先を見始めておりますので登場人物たちに総員集合をかけたいと思います。

 

(各艦艇ごとに将兵嬢を分け、その人物に絡む人物はそのあとに紹介という形をとります。そして数少ない男性東京人物の名前は青色で示し、わかりやすく致しました。なお、それぞれの階級と職務は実際のものとは異なっているものもあります)

聯合艦隊

山本いそ大将 聯合艦隊司令長官。海軍兵学校卒。泣く子も黙る帝国海軍の最重鎮。下戸であるので飲み会が苦手。以前柱島で行われた在泊艦艇艦長などとの慰労会では出し物に苦労した。開発した「蝙蝠」なる技(天井の梁に足のつま先をひっかけてぶら下がり一升瓶から水を飲む)は語り草。

大和 1

梨賀幸子大佐 艦長。海軍兵学校卒。様々な艦艇を渡り歩きたどり着いたのが全海軍期待の弩級艦・『大和』であった。実は重症の水虫もちであったが熱く灼けた主砲塔の上を裸足で歩くという荒療治で完治する。南方に来ると開放感からか、防暑服の軍袴の裾から褌を垂らしていることもある。三人の子持ち。しかし夫の影はない。留守宅は実母が取り仕切ってくれているようだ。結構なスモーカーだが最近はあまり吸わないようにしているみたい。

 

山中次子中佐 副長。海軍兵学校卒。旧姓野村。皆がうらやむ新婚。以前、上海陸戦隊にいたことがある、そのあと配属の『山城』では砲術長を務めたこともある。『大和』に来た当初は砲術長。くそパッキンと陰口叩かれながらも副長の任務をこなしてきた。艦長といい仲のこともあったが森上参謀長のちょっかいで傷ついたこともある。見合い歴二回、そのどちらもろくな目には合わなかった。が、ひょんなことから幼馴染の山中技術大佐と出会い電撃結婚。現在妊娠中。

 

森上信江大佐 参謀長。海軍兵学校卒。ひょうひょうとしている。ヘビースモーカーであり酒豪でもある。よく、ふろ上がりにふんどし一枚の姿で一升瓶を片手に艦内を徘徊し当直の兵隊嬢の度肝を抜くのが趣味であり生きがい。以前は山中副長に興味があってちょっかいを出し、梨賀大佐の逆鱗に触れ大ごとになりかけたこともあった。なお、梨賀・山中・森上の三人は〈艦艇ーズ〉なるユニットを組んで海軍記念日などに歌い踊っていたが最近活動休止中。

 

繁木史子大尉 航海長。海軍兵学校卒。旧姓片山。しっかり者。彼女も新婚。航海科の重鎮であるが時折部下に泣かされる時もある。結婚した時彼女は処女(おとめ)で初夜は大変な苦労をした。しかしそれを乗り越え、今ではすっかり良い妻である。

 

黒多吉子大尉 砲術長。海軍兵学校卒。やや気の弱いところのある士官嬢。副長の結婚からこちら、副長の代行を務めることが多い。本人は大変張り切っているが航海科の松岡中尉には「副長の座を狙う不届きなヤツ」と思われて虐められ泣いたことも。

 

山口博子大佐 通信長。海軍兵学校卒。苦労人である。山口家に後妻に入り姑からは大変ないじめにあっているが夫と、亡き先妻の残した息子とは大変に仲が良い。『お母さん』を立派につとめている。若い娘の多い『大和』に会って年齢の高い通信長は軍医長とともに艦長のよき片腕である。

 

日野原重子大佐 軍医長。海軍軍医学校卒。実家は東京築地の聖蘆花病院。家庭を持ちながらも艦隊勤務をこなし今に至る。『大和』の中では最高齢。それだけに乗組員嬢からの信頼は厚い。艦内将兵嬢の性知識の貧困を嘆き、特別講座を開いたこともあったが力の入りすぎと皆の無理解に疲れ果て倒れてしまったことも。遊郭の男性従業員のアレをしごく性病検査がとても嫌いであるゆえに後継者養成中。

 

石多ツネ少佐 主計長。海軍経理学校卒。あまりこの話には出てこない。忙しくてあちこち走り回っているから捕まえられないのである。時に給糧艦「間宮」に決死の形相で羊羹などを買い付けに行くがその形相はまさに悪鬼のようだと評判で、「間宮」の乗組員嬢を恐怖のどん底に陥れている。「間宮」の乗組員嬢からは「大和の斬りこみ隊長」と言われているらしい。

 

林田紫野中佐 内務長。海軍兵学校卒。忙しい内務科の長とあって彼女もなかなか出てこない一人。しかし部下の岩井少尉が何事か悩んでいた時には助け舟を出し窮地を救った。

 

浜口サチ大尉 機関長。海軍機関学校卒。〈狂犬浜口〉のあだ名あり。憲兵嬢を見ると追っかけまわしたくなるのが玉に瑕。呉においては憲兵嬢を発見するや、堺川に叩き込むということをしでかしている。故に内地・外地の別なく憲兵嬢からは恐れられている。しかし本人には悪気がなく戯れているという認識しかないようだ。いつも熱い缶室中心に走り回っては「気合いだ気合いだ」と叫んでいる。太い腕の持ち主で、その腕で叩かれると気絶する。

 

松岡修子中尉 航海科分隊長。海軍兵学校卒。『瑞鶴』から転勤してきた熱い女で、常にテニスラケットを手にして振り回している。テニスを知らない将兵嬢からは「大きなハエ叩き」と言われている。『熱くなれ』『君も今日から富士山だ』『あきらめんなよ』などが口癖。〈毎日修子〉なる日めくりカレンダーを出版し大評判に。印税は兵学校や海兵団などに寄付して山本いそ連合艦隊司令長官から感状をいただいた。逸話が多すぎ、書ききれない…。

 

棗佐和子特務中尉 主計科。海兵団出身。十六で結婚したものの数年で破たん、離婚に至った。そのあと海兵団に入り主計科員の道へ。自身の経験を生かして若い子たちに性の手ほどきをしている…らしい。繁木航海長・山中副長の結婚に際してはヘルブックを贈ってその成功を祈っている。おぼこ娘が大好きである。あっち方面を教えてやりたいのだそう。

 

花山泰子特務中尉 掌航海長。海兵団出身。たたき上げの中尉である。掌航海長として繁木航海長の頼もしい片腕として勤める。なぜかかなりの高確率で、松岡中尉が不用意に振るラケットを頭に受け、昏倒するという悲劇に見舞われる。

 

樽美酒ゆう少尉 航海士。海軍兵学校卒。栗色の髪の毛と優しい、やや日本人離れした顔立ちが兵隊嬢たちに人気のお嬢さん。誰にでもわけ隔てない優しさで人気がある。病弱な妹がいたが最近元気になってうれしい少尉である。有望株の士官の一人らしい。

 

麻生太特務中尉 航海科分隊士。海兵団出身。彼女もたたき上げの士官で、その苦労からか口がややひん曲がってしまっている。しかし意気健康で部下の桜本兵曹を愛している、心身ともに。天敵は分隊長の松岡中尉、何かというと一方的に麻生中尉が突っかかっていくが難なくいなされている。悩み多き分隊士。

 

岩井しん特務中尉 内務科電気分隊分隊士。海兵団出身。不幸な結婚をしたが離婚、そして海兵団に。『大和』では常に穏やかで冷静な特務士官として評判。機関科の松本少尉と割りなき仲…である。松本と二人でしつこい元夫を撃退したという武勇伝もある。

 

松本リキ特務少尉 機関科。海兵団出身。体の大きさと口の堅さが自慢で取り柄の特務士官。以前は桜本兵曹のことが大嫌いでよく虐めていた。が彼女の生い立ちを知るにつれ擁護の側に。岩井しん特務中尉とは身も心もささげあった仲。岩井中尉と桜本兵曹を虐めるものはだれでも太い腕でぶっ飛ばされることを覚悟しなければならない。浜口機関長の腰ぎんちゃく。

 

石場茂子兵曹長 航海科。海兵団出身。操舵室伝令担当。〈暗黒のひとえまぶた〉と皆から恐れられる重々しいまぶたの持ち主、時々白目をむいて考え込むのでこわがられている。桜本兵曹の〈乙女のにおい〉が大好きで隙あらば桜本兵曹のにおいを嗅ぎに行く。しかし准士官としての自覚はきちんとある。

 

谷垣てい兵曹長 航海科。海兵団出身。防空指揮所後部見張り員。娑婆では〈銀輪倶楽部〉の顧問をしていたのが自慢。自転車乗りにかけては右に出るものはない―はずだが『大和』甲板上で自転車をこいでいて気分の良さから目を閉じたが仇、機銃座囲いに激突し額を十数針縫った痛い経験あり。彼女の地雷原。

 

桜本トメ一等兵曹  航海科見張員。海兵団出身。旧姓見張。元海軍士官の父を持っているがその父と産みの母はいうなれば不倫関係でトメを産んだ。一途な思いで結ばれた二人、だがその関係はトメの母・トヨの産後半年の死で終止符が打たれ、トメは見張家に引き取られる。しかし本妻とその娘たちからは虐待の限りを尽くされひどい目に合う幼児期。海軍に入るとがぜんその頭角を現し航海学校で優秀な成績を残し「日向」乗務のあと『大和』に来る。以来『大和』のアイドル的存在。見張家とは最近離縁をし、母の実家の桜本家と養子縁組した。愛称・オトメチャン。

 

小泉純子一等兵曹 航海科見張り員。海兵団出身。広島市内の大店〈小泉商店〉のお嬢様。お嬢様だが、男遊びは激しい。〈大和の突撃隊員〉というあだ名を奉られている。実母の死後、後妻に入った継母が嫌いだったが、のちに継母の自分への愛情を知って改心。『お母さん』と呼んで慕う。結婚にあこがれはあるがまだ一人に縛られたくないと結婚を渋っている。弟の進次郎は〈小泉商店〉トレーラー支店長。姉の岸田今日子は広島の海苔問屋の若奥様というきょうだいを持っている。

 

 

        ・・・・・・・・・・・・・・・・・

まだまだたくさんおりますので続きは次回に。あなたのお好きなキャラクターの名前はあったでしょうか?この先『大和』の乗員の続き、『武蔵』ほかに続きます。どうぞお付き合いくださいませ。

プロフィール

見張り員

Author:見張り員
ごあいさつ・「女だらけの帝国海軍」へようこそ!ここでは戦艦・空母・巡洋艦駆逐艦などから航空隊・陸戦隊などの将兵はすべて女の子です。といっても萌え要素はほとんどありません。女の子ばかりの海軍ではありますがすることは男性並み。勇ましい女の子ばかりです。女の子ばかりの『軍艦大和』をお読みになって、かつての帝国海軍にも興味をもっていただければと思います。時折戦史関係の話も書きます。
尚、文章の無断転載は固くお断りいたします。
(平成二十七年四月「見張りんの大和の国は桜花爛漫」を改題しました。)

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