ハワイ|女だらけの戦艦大和・総員配置良し!

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「女だらけの戦艦大和」・軍医長たちの挽歌2<解決編>

2013.05.05(12:00) 669

翌朝、飯がすむと軍医長以下衛生科員は内火艇やランチに分乗して上陸して行った――

 

それを防空指揮所から見ていた見張兵曹は双眼鏡をつかんだまま「ありゃ、あれ日野原軍医長じゃ。何処行くんじゃろうねえ。大勢で内火艇に乗っとりんさるわ」と言った。小泉兵曹が「どれ」とやってきて「おお、ほうじゃのう。あがいな大人数で何しに行きよるんじゃろ?」と首をひねった。

石場兵曹も囲いから乗り出すようにして内火艇とランチの後に視線を走らせ、

「なんじゃ・・・えらい大荷物も積んどるのう。もしかして」

と言って目を閉じると腕を組んだ。見張兵曹が「もしかして、なんじゃとお思いです?石場兵曹」と尋ねた。石場兵曹はその<暗黒の一重まぶた>を重々しく開くと白目をむいて、

「あれは大宴会ですね。医務科の大宴会じゃろうきっと。大荷物は菓子だの酒だのいろいろ持って行ってじゃ。きっと絶対そうじゃわ」

と言った。見張兵曹も小泉兵曹も「だ、大宴会かね!?」と声を上げた。石場兵曹はまだ半分白目をむいたまま

「そうです。大宴会です・・・普段なかなか一同に会して宴会のひらけない医務科の皆さんの為に、きっと艦長の思し召しでしょうね。だから皆さん、見て見ぬふりで笑顔で見送ってあげんさい。楽しんでいらっしゃい、と」

そう言ってやっと普通の目に戻った。見張兵曹も小泉兵曹も小さくなった内火艇に視線を当てて「愉しんでらっしゃいませー」と小声で言ったのだった。

 

さてその『大和』からの内火艇の中で、日野原軍医長は昨日よりさらに浮かない顔でいる。畑軍医大尉は「日野原軍医長、もうこうなったら腹をくくりましょう。助手は私が勤めますから、一蓮托生。死ぬも生きるも一緒です。頑張りましょう」

と言って軍医長を元気づける。その周りで他の衛生科士官たちが気の毒そうな顔で見つめている。百川軍医中尉がすまなそうに、

「畑大尉・・・私は来年こそそのお役目いたします。ですから今回私は見学ということで同席してよろしいでしょうか。手を下せないのが残念ですが」

と尋ねる。畑大尉は声を励まして「おう、助かるぞ。来年からは百川中尉と私で出来れば軍医長のご負担が減らせるからね。しっかり見ておくんだよ」と言った。軍医長はまるで死にに行く前のように悲痛な表情でいる。

 

そんな光景は『武蔵』からの内火艇でも。

村上軍医長は朝から「胃が痛い」と言って食事をとらない。黒村大尉が心配して「では軍医長、お背中を押しましょうか」と軍医長の背中、胃の裏側あたりを指圧する。うう~、気持ちいいなあと唸る軍医長に黒村大尉は

「来年は私が軍医長の代わりを務めます。そして私の代わりを中島中尉に。さすれば軍医長のご負担は軽くなるであります」

と言って慰める。村上軍医長は青ざめた顔をあげると黒村大尉を見つめほんのり涙ぐんで、

「ありがとう黒村君。あれは他の衛生兵には簡単にさせられないのが痛いところだ。早いところ下士官たちにあの技術を仕込んでおきたいものだね」

と言って「うう・・・」と唸った。そうとう胃が痛むらしい。黒村大尉は彼女の背を押しながら「軍医長・・・御いたわしい」とこれも涙ぐむ。そしてキッと顔をあげると、

「軍医長、この夏までにあの技術を下士官に仕込みましょう!」

と宣言した。村上軍医長はうつむいたままであったが「そうだね黒村君。そうしよう、そうしよう」と苦しげに言う。

内火艇は軽快に海上を走ってゆく。

 

その頃、トレーラー水島の艦隊司令部の前庭に大勢の人が集まっている――

 

上陸場に、各艦艇からの内火艇・ランチが終結し軍医長たちが次々降りてゆく。衛兵所を通過する際、衛兵所長が気の毒そうな、そうでないような・・・実に複雑な表情で一同を見たのが印象的である。

『大和』の日野原軍医長はいつもの快活さが消え悄然として歩く。『武蔵』の村上軍医長も背中を黒村大尉にさすられながら歩き、『矢矧』の神木軍医長・『朝霜』の浅野軍医長他もうなだれている。そして衛生士官たちはその後ろを神妙な顔であるいてゆく。罪人が死刑台に向かって歩くようにさえ見える。

そしてランチから降り立った衛生兵曹・衛生兵たちは大きな荷物を抱えたり衛兵所で借りて来た大八車に乗せて引いてゆく。士官以上とは違って下士官以下の彼女たちは何処となく楽しげで遠足気分である。なぜなら彼女たちは、軍医長たちの心のうちまで読むことはできないからだ。

 

やがて一行は艦隊司令部に着いた。門の前の衛兵に敬礼され、一行は前庭に入った。果たして前庭には大きな天幕が張られその前には大勢(・・)()男性(・・)たち(・・)()待って(・・・)いた(・・)

 

そう。これが「あの(・・)()」の光景。

今日は年に一回の「性病検査」。女兵士たちと遊ぶ場所に働く男性たちに義務つけられた全員の検査で、これにはいつからかトレーラー碇泊の艦艇の軍医が当たることになっているのである。性病検査とは言うがそれだけではなく内科の検診もある。それらは医師の免許を持つ士官が主にあたり、衛生兵や下士官が助手に当たる。男性たちは最初に内科の検診を受けた後、真打ちの性病検査を受ける。まず彼らは軍医長と助手の尉官の前で素っ裸になり尻を向ける。

軍医長は彼らの尻を見て痔疾患がないか診察する。そのあと――。

 

さあいよいよ年に一度の通称・性病検査が始まった。軍医長以下は白衣を身につける。

男性たちは番号札を手渡され、その番号に従ってそれぞれ仕切られた部屋に入る。軍医士官に内科検診を受けて、異状なしのものから次の部屋で軍医長に尻を見せることになる。

 

『大和』日野原軍医長は、畑大尉を助手にして男性の尻の穴を検分した後「よし。痔はないね、それでは」と言った、するとやおら男性は前を向き、彼のイチモツを軍医長に御開帳した。日野原軍医長はちょっとだけ顔をしかめると

「そんなに突き出さんでもいい。普通に立ってなさい」

と軽く叱って、手術用のぴったりとしたゴム手袋をつけると彼のモノをガーゼに包むようにして手に取った。畑大尉の顔もしかめられ、日野原軍医長の顔はさらに歪む。

軍医長の手が男性のものをグイッとしごいた。男性が「うっ!」とうめいて畑大尉が顔を横に向けた。日野原軍医長がガーゼの中を確かめてから「はいよし!もういいぞ。早くしまいなさい」と言ってこれも横を向いた。男性は痛みをこらえる顔で「ありがとうございました」と言ってパンツをさっと穿くと出て行く。

日野原軍医長も村上軍医長も・・・駆逐艦の軍医長たちもこの作業をさせられた。一体何人の男性の尻の穴を見つめ、イチモツをしごいたことだろう。

(仕事とはいえ・・・どうして私が男のアレをしごくんだ?やはりこれは正直嫌だ)

皆そう思ってはいるが露骨に顔には出せないで粛々とその作業をこなす。午前中早い時間から始めた検診ではあるが、昼の休憩をとるころには軍医長たちの右手はすっかり感覚を失うくらいになっていた。

そんな軍医長たちを尻目に衛生兵曹や兵たちは「ええなあ、軍医長は。男のアレをつかめるんじゃろう?しかも白昼堂々とじゃ。ええのう」と全くベクトルの違う感想を持っている。たんに掴むだけならどれほど楽な仕事だろう。そうではないから軍医長たちは鬱々としているのに。

と、一人が不思議そうな顔で、医療用具の箱の中からガラスの細長い棒を引き出すと神木軍医長の前に突き出し

「神木軍医長。これはいったい何でありますか??」

と尋ねた。神木軍医長は思いっきりいやな顔を作るとその衛生兵に向かい、

「それはね、男性の()に突っ込んで治療をする棒だよ。ガラスの先に薬を塗ってだね、それを突っ込んで治療するんだよ」

と教えてやった。衛生兵はさらに「突っ込んで、ですか。はあ~、痛そうですねえ。で、それは一体何の治療でありますか」と聞いて来る。神木軍医長に代わって村上軍医長がちょっとだけやけっぱちな感じで、

「淋病だよ淋病。あれは厄介な病気だからね、治療も厄介だよ。まあ最近はこれ使ったことないけどね、それだけが救いだわ全く」

と言った。衛生兵嬢はガラス棒を眼の前に持ってきて眺め、指先でひねくりまわして「ふーむ、そうですか・・・」と感慨深げにうなった。

そしてそのあと皆は、艦隊司令部が用意してくれた弁当を食い、さらに午後の検診を行ったのだった。

 

一六〇〇(午後四時)、ようやっとすべての男性の検診が済んだ。日野原軍医長はすべての軍医長を集めて「今日はご苦労だった。内科の方はこれから結果を出すが性病に関しては心配あるものはいなかった。ガラス棒をつかわなくて済んだのが幸いだった。お疲れ様」と訓示。そのあと衛生兵嬢たちを集め、

「皆ご苦労であった。慣れない作業をしたものもあったと思うがこれが我々の任務の一つでもある。また来年行うがその時はまたよろしく。お疲れであった」

と訓示し皆帰途についたのだった。

道々、衛生兵嬢たちは言ったものだ。

「男のあれをじっくり見られる軍医長はいいなあ。私たちは上半身だもの。明るい場所であれを見られるなんていい眼福だよね」

それを聞きつけた黒村大尉は(実態を知らないから言えるんだよ。アレをグッとしごくなんて全くいやな仕事だよ。時に何を勘違いしたかデカくなる奴だっているしさ。もし膿なんか出てきたらと思うとぞっとするね。・・・でも私来年はしごき役だ。ああ、何事もありませんように)と祈ったのだった。

 

『大和』他各艦艇へ戻る医務科の皆、特に軍医長の背中と右手には大変濃い疲労が漂っていたのだった。

そして、長妻兵曹と小泉兵曹は松本兵曹長の部屋に呼びつけられ兵曹長の「一番感じること」、つまり「機関の音の異常とそれに関する原因」についてを長々と聞かされたのだった。しかも、正座のままで。

医務科の皆を乗せたランチや内火艇はそれぞれの艦へと走ってゆくーー

 

          ・・・・・・・・・・・・・・

 

いやはや大変な思いをした軍医長たちでした。役得と思うのは下士官や兵だけ!じったいをしらないからこそでしょうね。まあ確かに病気の検査でアレを・・・というのは嫌ですな。

実際の海軍でも性病対策はしっかりと講じられたようです。淋病なんぞにかかるとアレにガラス棒を突っ込まれ地獄の苦しみだったとか???

日野原軍医長、そんな風景を見なくて済んでよかったです。 

日野原軍医長のモデル、聖路加国際病院の日野原先生です!(画像お借りしました)。
日野原軍医長
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女だらけの戦艦大和・総員配置良し!


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「女だらけの戦艦大和」・また来る日まで。

2010.11.13(23:14) 280

最初にハワイを離れたのは、山口少将率いる機動部隊であった――

 

「いやだよお、帰りたくないよ」とゴネて周囲を困惑させたのは山口司令官だった。彼女はハワイの食事の盛りの多さに大感激して「私、ハワイに住むわ!」とすら言っていた。『飛龍』の加来艦長はさすがに驚いて、「御冗談を。少将がここに住まわれてしまったらわが機動部隊はどうなりますか!」と一喝したのだが、山口司令官はシレっとして「どうもならんよ?だって、南雲ちゃんがいるじゃないの?彼女の方がいいんじゃないの、痩せててさ」と言ってはばからない。

加来艦長は困り切って艦内帽を取ると、頭をひとしきりかきむしってそして言った。

「デブだの痩せだのって問題じゃないんですよ!わが機動部隊にはあなたが必要なんですよ。わかりますか?あなたが必要なんですよ。・・・大事なことだから二回言いましたよ!」

山口司令官はその加来艦長を最初、呆けたような顔で見つめていたがやがてその瞳に涙が盛り上がった。そして加来艦長を抱きしめると「嬉しい、私を必要だって言ってくれるなんて。そう言葉に出してくれることが何よりうれしくって、私はもう・・・」と泣きだした。

加来艦長は「何かあったのですか?」と聞いてみた、すると司令官は艦長を抱きしめたまま「・・・聞いちゃった」と言う、艦長は「何をです?」と問う。すると司令官は「・・・ハワイに来る前、艦橋に入ろうとしたらそこでみんなが『山口ってデブだし、のろそうじゃん?食ってばっかりだからああなるんじゃねえの?』とか『もっと痩せろよな。重さで艦が沈んじまうよ』とか言ってんだもん・・・」と泣きながら告白した。

「ええっ!」と艦長は大変驚いた。なんてことを言うんだろう・・・かりにも司令官だぞ、無礼にもほどがある。加来艦長は義憤に駆られた。絶対その犯人を見つけ出す!

「艦橋要員は総員集合!」

加来艦長の今までにない怒りに『飛龍』艦橋につめる面々が集まって来た。「どうしたんです、艦長」と口々に言いながら。

加来艦長は怒り冷めないままに今までのいきさつを話した、そして「大事な山口少将を傷つける物の言い方をした奴はここになおれ!成敗してくれるッ!」と言うなり、持ってきてあった軍刀の鞘を払った。

抜き身の軍刀が血を求めて光っている・・・加来艦長ご自慢の軍刀・「春雨」。

「ひゃああ!」とその場の士官も下士官も、兵もひと塊りになって真っ青になった。加来艦長は軍刀の先で一人一人を指しながら「貴様か?ああン?それともお前か!」と言って回る。

その時ひとりの兵曹が「あ、もしかして」と言った。加来艦長は切っ先をその兵曹にむけると、「何か知ってるか、ならば言え。言わぬと斬るぞ!」と気色ばむ。

兵曹、ごくっと喉を鳴らしながら「それは通信科の山口兵長の事だと思います。ハワイに来る前、居住区の廊下でこの伊藤上水が山口兵長にぶつかられて倒れた時にねん挫したんです。・・・でも兵長は謝らなくって。その皆のうっぷんがここで爆発したその時の事だと思いますが」と言った。

加来艦長はちょっとだけほっとしたが、だが「待て!皆でしかも陰でこそこそ言うなど、帝国海軍軍人のすることか!卑怯である、言いたいことがあるなら班長や分隊士などに立ちあってもらって解決すべきだろう、それでは兵長が悪くてもいじめではないか!」とその連中に意見した。

皆はハッとした。山口少将も黙って聞いていたが、「今からその兵長を呼んで来なさい」と静かに言って、通信科の少尉が呼びに行った。

山口兵長が連れてこられ、司令官の姿に驚きながらも例の件を聞かされた。

山口少将は、「伊藤上水は君に倒されて捻挫をしたのにもかかわらず、君は謝罪もしなかったそうだね。それはいけないよ。海軍は全員で一つの艦を動かすのだからひとりのわがままや乱暴、不平不満や欠員でも動かなくなると言うのは分かっているだろう?・・わかったなら今からでも遅くない、伊藤上水に謝りなさい」

と兵長を諭した。兵長は大変恐れ入って、伊藤上水に「あの時は済まなかった、遅くなったが許してほしい」と言い、伊藤上水も「済んだことですから」と笑って許してくれた。

加来艦長はそれを満足そうに見つめ、艦橋要員に「やたらと陰口をたたいてはいかんぞ。特に同姓の人がいると言うことも念頭に置かねば、関係のない司令官が今回大変傷ついたのだからな」と言って皆は司令官にも謝った。

司令官は笑ってうなずき、(でもあの山口って水兵長も随分太ってるなあ・・・私もあんな風なんだろうか。――まずい、これはちょっとやせないといけないな)と内心危機感を持ったのだった。

 

そんな騒ぎの中、山口司令官の機動部隊は一路内地を目指して真珠湾を出航して行った。

 

「ああ、『飛龍』たちが出てゆくぞ」と、『大和』の防空指揮所で小泉兵曹が言った。

「どれどれ」と、見張兵曹だの亀井一水だの石場兵曹だのが集まってきてそれを見送った。『飛龍』、『蒼龍』などが次々に出てゆく。

今度はいつ、どこで会えるだろうか。その日までどうかお元気で。

なんだか皆の心にセンチメンタルな感情が生まれた。もうこのハワイともお別れだという気持ちがそうさせるのだろうか。

確かにこのハワイの休暇は楽し過ぎた。人間、あまり楽しい思いをしすぎるとそれが終わる際こんなに感傷的になってしまうものだろうか。

小泉兵曹は、あの慰安所の男性との快楽の時を思い出している。あれから休暇の間めいっぱい、あの彼を指名して楽しんだ。

亀井一水は初めての宿泊を伴った休暇に舞い上がり、最初の晩は発熱してしまったがそのあとは元気になって一回だけ慰安所にも行ったし、うまいものもたらふく食った。

石場兵曹も慰安所はもちろんであるが、ハワイ駐在の艦隊の子たちと仲良くなって「防衛談義」に花を咲かした。

そして、見張兵曹は麻生少尉との密度の濃い時間を過ごした。愛を交わし、おいしいものも食べ、カタリナ改め「鵯(ひよどり)」に乗って真珠湾遊覧飛行も経験した。

(それもこれもみんなが全力で戦って勝利を勝ち取ったからだ)

そう皆は思っている。誰が欠けても成り立たない『女だらけの帝国海軍』である。

そう思い、この先の戦いに心をはせる皆、そして見張兵曹のそばにいつの間にか麻生分隊士が立っている。そっと見張兵曹の肩に手を置き、「またいつかここに来れるよ。だって」と言った。

「だって?」と見張兵曹が聞き返すと麻生分隊士はそっと兵曹を後ろから抱きしめて「ハワイは日本の領土なんだぜ」と囁いた。

兵曹はなんだかとても幸せな思いになって「はい・・」と返事をして分隊士の手を握りしめたのだった。

 

ハワイを去りゆく『蒼龍』艦上。

飛行甲板で一人の飛行将校が風に吹かれている。誰あろう、飯田房子中佐。彼女はいろいろと大変ではあったハワイの海を見つめながら(また来るからな、ハワイ。・・・今度来るときも同じ色の海と空でいろよ)と思った。

上空哨戒にハワイ航空部隊がついてきてくれている。あと20マイル飛んだら帰るようだ。そのあとは飯田中佐たちの出番。

「飯田中佐、団子です!」

整備兵の声に思わず、「は―ーい!今行くぅ!」と返事をして走ってゆく飯田中佐であった。

 

『大和』『武蔵』たちがハワイを抜錨するのも、もうすぐ―――。


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「女だらけの戦艦大和」・熱いハワイの休暇です6

2010.11.09(23:40) 279

陽がすっかり傾いても、麻生少尉はオトメチャンを離さない――

 

「分隊士・・私はもう・・だめ」とオトメチャンは息も絶え絶えと言う感じである。もうどのくらいの時間、あの部分やこの部分を麻生少尉に攻め立てられているだろうか。少尉も流石に息を切らして「もう、だめか?本当に?・・・じゃあ最後にこうしてやろう」と言い、ちょっと体をオトメチャンから離して息を整えた。

次の瞬間、オトメチャンの両腕を持って荒っぽく引き起こした。「・・痛い、分隊士」とちょっと泣きそうなオトメチャンに心の中で(ごめん、オトメチャン!)と謝りながらも口では「痛くない、こんなことくらい。オトメチャンらしくないぞ!」としかるように言ってベッドの上にオトメチャンを座らせた。

すっかり髪が乱れ、疲れたように視線を落とすオトメチャンを見て(この子が強姦されたらこんな風情になるんだろうか?)などとおかしな妄想をした少尉、とたんに鎮まっていた欲望がもう何度目か知らないが、むくむくと湧き立ってきた。

「オトメチャン!」と叫んでその体を抱き寄せ、可愛い乳房の先の突起に自分のそれを触れ合わせる。

二人それぞれの身体に、電撃のように快感が走り抜ける。

オトメチャンはたまらず、「ああっ!」と叫んだ。それをきいて少尉の欲望が最高潮に達する。更に触れ合わす速度を速め、攻め続ける。「もう…もう駄目。本当に、お願いです・・・分隊士」とオトメチャンは目を閉じてくったりとし始めた。

そして少尉はオトメチャンを自分の裸の下半身に乗せると、いきなり自分はベッドに横になった。オトメチャンは当然、少尉の『上』になった。ちょっと今までと違う体勢に我に返るオトメチャン。

「あの・・分隊士?」とちょっと困惑気味なオトメチャンが可愛く、少尉は下からその両方の乳房を掴んだ。「こういう格好もたまにはいいでしょう?いろんなことを教えてあげよう。この休暇の間にね。そしてどれがよかったか、あとで教えてよね」そう言って乳房をもみ、指を伸ばして乳房の先で細かく震えている桜色の突起をこねるのだった。

「ああ・・・分隊士・・・」

もう、くず折れそうになりながらオトメチャンは快感に耐えた――

 

二人がそんなことをしている頃、『大和』の梨賀艦長・野村副長・森上参謀長はまだワイキキの浜で夜の帳の降りつつある海を眺めている。

その傍らには、『蒼龍』の柳本艦長がいてやはり静かに海を見ている。

「こうしていると」沈黙を最初に破ったのは野村副長。他の三人が顔を向けると、副長はひとりごとのように「ハワイ守備戦がウソのようですね。それに今までの戦いも。ミッドウエーやハライタ島の戦い、ゲハルマ海戦も・・・」と続けた。

柳本艦長がうなずいた。梨賀艦長も「そうだねえ・・・本当に私たち、あの戦いをしてきたのかな」と言う。参謀長がタバコの煙をふ―っと吐き出して「案外夢だったのかもしれねえよ?ここにいる俺たち自体も誰かの夢かもしれないぞ」と言った。

「荘子の話にありましたな、『胡蝶の夢』でしたかね」柳本艦長が言って皆はなんだか本当に夢見心地になって来た。

現実を、夢ではないかと思うくらい彼女たちは疲れ切っていた。いや、疲れているのは一水兵も同じではあるが。

心地よい風が吹き抜け三人はうとうととした。この時間になれば騒ぐ兵もいず、静かに波打ち際を散策する兵たちの姿が散見できるくらいである。多くの兵は繁華街に繰り出したり、あるいは宿に戻って睡眠をとっているのであろう。

梨賀艦長たちはしばらく夢の世界を漂った・・・

どのくらい時間が立ったか、四人の眠りを破ったのは

「ねえ何か食べない?」

と言う大声であった。さすがに驚いて目を覚ました四人は、目の前に山口たも少将が笑いながら立っているのを見た。

梨賀艦長・副長・参謀長が「これは、山口司令官!」と立ち上がろうとするのを司令官は手で制した。

そして、「私ちょっと小腹が減っちゃったのよね~、ねえみんなはどう?今夜は私がおごるから何か食べましょうよ~」と言う。

確かに昼を食べてからずいぶんたつし、兵たちのいろいろな騒ぎを見たり聞いたりして疲れもした。

・・・確かに腹が減った。

しかも山口司令官は私がおごる、と言った。それを四人はしっかり聞いた。

(じゃあ、ここはおごらせてあげようかあ、せっかくだからね)

四人はこっそり顔を見合わせてにんまり笑って、でもちょっと申し訳なさげに「そうですね、何か頂きましょうか」と言ったのだった。

そのあと山口たも少将は驚くべき量の料理を注文し、さすがに「食いきれない・・・」と言う皆をしり目にすべて食いつくして「ああ!!うまかったねえ!みんなはでも少食だねえ、そんなんで夜中、腹減らないかなあ?」と余計な心配までしたのだった。

 

この休暇中、各艦艇の・各航空部隊の皆は素晴らしい命の洗濯をした。

中にはハワイ諸島のほかの島に観光に行った兵たちもいれば、麻生少尉とオトメチャンのように「帝国海軍仕様のカタリナ」でオアフ島の遊覧飛行を楽しんだものたちもいる。それぞれのハワイを皆が満喫したのだった。

・・・そうそう、その「カタリナ」だがハワイ航空隊の面々が集まって「日本の名前をつけよう!」と言うことで「鵯(ひよどり)」になったとか。カタリナ、がカナリヤに似てるから最初はカナリヤだと言い張る者もいたが「元の名と紛らわしい」と却下、「鵯」になった。

そして今日も「鵯(ひよどり)」はハワイ諸島の上空を元気に哨戒している。

 

そして『大和』他の艦艇がハワイを去る日が近づいてきた――


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「女だらけの戦艦大和」・熱いハワイの休暇です5

2010.11.07(11:43) 278

ハワイ休暇の初日、皆それぞれの休暇を過ごしている――

 

麻生少尉は傍目にも焦っているように見える。少尉はオトメチャンの手をギュウ・・と握ってワイキキの通りを歩いてゆく。

途中石場兵曹と増添兵曹に出会った。石場兵曹は麻生少尉の焦り方にちょっと苦笑して「少尉、そんなに焦らないでも休暇はまだありますよ」と言ってやった。

少尉はその時初めて(俺ってそんなに焦って見えるか?)と悟り、あわてて「そんなことない、何を焦るんだ?敵を粉砕し、今このハワイにはゆったりとした平和な時が流れてるじゃないか。そういう貴様らもあせらないで楽しめ」と言ってやった。

増添兵曹はなんだかおかしくって思わず下を向くなり「ぷーっ!」と吹きだしてしまった。普通なら少尉に「何がおかしい!」としかられるのだか今日はやはり少尉も「ヘン」だと見え、何ら突っ込まれなかったのは幸いであった。

増添兵曹に対してはたいがい、「今度笑ったら前髪引っこ抜くぞ!」とか「またかつらの世話になりてえか!?」などと言う頭髪がらみの因縁がつけられ兵曹は大変傷つくのだ。

そんな災いから逃れられ、石場と増添兵曹は(さあ、さっさと逃げよう)と ばかりにそそくさと麻生たちとは別れる。

「行こう、オトメチャン」と少尉は更に歩き、ようやく昼時を抜けて混雑から解放され始めた日本食の店に入って行ったのだった。

 

その頃。松岡中尉はようやくワイキキの浜辺に到着している。

ダイヤモンドヘッドを左に臨むこの素晴らしい浜辺で、中尉は深呼吸した。(おお!ハワイの空気、熱くなってるぞ!)と嬉しくなったが今日はそんなに暑い日ではない。

ラケットを持ちなおすと、素振りの練習を始めた。ひゅっ、ひゅっとラケットが風を切る音もすがすがしい。

そんな中尉のそばに何人かが集まって来た。口々に「なんですか、それは」とか「大きな蠅たたきでありますね」「馬鹿、あれはラケットって言うんだよ」などと言っていてうるさいが松岡中尉はうるさいとも感じないで、笑顔で皆を振り向いた。

そして「これはね、テニスのラケットだよ。知ってるかな、テニス。にわきゅう(庭球)って書くんだ。よかったらやってみるかな」と言ってラケットを差し出した。

差し出された『長門』の兵はなんだか面映ゆげにそれを受けとって、松岡中尉に「いいかな、こうしてこう。で、こう振る!・・・そうそう、その調子で熱くなるんだ!」と熱い指導を受ける。

と!

「あぶないっ!」

と時ならぬ大声が響き、皆は何事かとその声の方を見た。すると、あの「カタリナ」の機長の中尉と二人ほどの搭乗員の下士官がすっ飛んできた。

機長の中尉・石原良子は真っ青な顔ですっ飛んで来ると松岡中尉のそばに来て

「みんなそのラケットは危ないぞ、殺されるぞ!」

と叫んだ。ええ!?とざわつく皆に松岡中尉は「このラケットで人なんぞ殺せないよ、何言ってんの?」と近寄った。石原中尉は「寄るな!」とちょっとあとじさった。そして両手で防御の姿勢を取りつつ、

「知ってんだからな、俺知ってんだからな。お前そのラケットでハワイ作戦の時周りにいた兵を殴り殺したんだろう?お前は味方の血を見て興奮するド変態らしいじゃないか!殴られた兵はひき肉になったって言うじゃないか!殺人ラケット、手放せ!軍法会議だ、軍事法廷だ!」

とわめきだした。

皆はポカーンとしてその剣幕に見入っている。

そこに『大和』の福島大尉が通りかかった。ふんどし姿が素敵な福島大尉、「あ!ねえねえ松岡中尉・・」と走り寄って来た。そして、

「今さ、ひき肉って聞こえたんだけどこのラケットってひき肉も作れるの?じゃ今度烹炊所に貸してくれないかなあ、ひき肉の機械の調子が悪いのよ~」

と言ってほほ笑む。松岡中尉、さすがにわけがわからない。

「どういうことです、私にはこちらの中尉の話も福島大尉のおっしゃることもわかりませんが?」

そこでまず、石原中尉が聞いた話として例の『殺人ラケット』の話をし、松岡中尉は大笑いして否定した。

そして真実を話すと皆は「おおう!なんてすごいものなんでしょう。これがあればあんな敵くらい鎧袖一触ですね!」と感動し、福島大尉は「なんだ・・・ひき肉作れないんだ・・」と残念そうである。松岡中尉は「これはあくまで敵からの攻撃を弾いて、そのはじき返しで敵をやっつけるものです。間違っても味方を殺しやしませんよ」と熱く語る。

石原中尉は「済まなかった、悪質なデマを頭ッから信じてしまった。許してほしい」と右手を差し出した。松岡中尉は「いいんですよわかってくだされば」と言ってその手を握って一同ほっとしたのである。

 

昼食を終えた麻生少尉とオトメチャンはホテルの部屋に戻った。

ドアを閉め、カギを掛ける。少尉は、「オトメチャン、風呂を使うといい」と先にオトメチャンにシャワーを使わせた。服を脱ぐ衣ずれの音がして、やがてシャワーがほとばしる音がした。少尉は窓に近寄って、ハワイの午後の風景を眺める。しばらくして「・・・分隊士、お先に・・」と出てきた。うん、とオトメチャンに微笑んで少尉も服を脱ぎながらシャワー室に入る。

オトメチャンは身体に巻いた大きなタオルの裾を気にしつつ、窓に寄って立つとハワイの風を吸いこんだ。

目を閉じる・・遠くから兵たちの声が風に乗って聞こえてくるがこうしているとなんだか夢の中のようで現実離れして思える。

しばし無我の境地のオトメチャン、それを破ったのはいきなりの麻生少尉の抱擁だった。

少尉は一糸まとわぬ姿で背後からオトメチャンを抱きしめている。「分隊士・・」と、オトメチャンは少尉の抱きしめる腕に自分の手を掛けた。やがて少尉の手が動くとオトメチャンの体に巻いたタオルを外した。タオルがぱさっ、と床に落ちた。オトメチャンの裸体が午後の日を受けて眩しい。

少尉はオトメチャンの身体を正面に向けて抱き直すと口づけた。オトメチャンも一所懸命に応える。(かわいい・・・)と思いながら少尉の片手はオトメチャンの乳房をなでまわした。唇が離れるとオトメチャンが小さくあえぎ声をあげた。

「ん?気持ちいいかな」と少尉はオトメチャンの乳房の先の桜色した部分を摘んだ。摘んでひねった。オトメチャンがたまらず声を上げた。それを合図のように麻生少尉はベッドにオトメチャンを投げ出した。

「あん・・・っ」と投げ出されてベッドの上にはずむオトメチャンに、少尉は覆いかぶさった。そしてその唇を両方の乳房とその先に這わせ、舌でつついた。両手を少尉に押さえられたオトメチャンは小さな声を漏らす。少尉は乳首から口を離すと、「オトメチャン、気持ちいいんでしょ。もっとおおきな声を出すともっと気持ちいいよ・・・」と囁いた。オトメチャンは激しく首を振って「・・・いや。分隊士恥ずかしい・・いや・・」と喘ぐ。少尉の心にちょっと意地悪で残酷な心が芽生えた。

「出来ないか?恥ずかしいか?いやか?・・・ならばなあ、こうしようか」

少尉はオトメチャンの両手を解放し、今度はオトメチャンの太ももを抱え込んだ。オトメチャンは心なしか不安げな表情をしている。少尉は、「これなら・・・」と言うと、オトメチャンの両足の間に顔をうずめた――

 

二人のいる部屋の前の廊下を歩く『武蔵』の少尉がハッとして歩を止めた。

「・・・この部屋って、もしかしてあの二人の部屋!?なんかすごい声が聞こえてくるけど・・もう始めてるんだ!すげえなあ!」

と感心して自分に当てられた部屋に入って行った。

 

オトメチャンは恥じらいと快感の中で激しく悶えた。少尉はオトメチャンの両ももを抱えて離さない。オトメチャンの「乙女の部分」を「口撃」している。オトメチャンがたまらず腰を浮かせるのを押さえつけてまだ続ける。

オトメチャンはしっとりと汗に濡れて息が荒い。「・・分隊士。お願いもう許してください・・・私はもう・・」

少尉はここでやっと顔を上げた。そして「乙女の部分」を指でさすりながらこれも息荒く、

「よかったかな。・・・こういうこともするんだよ、『男』とはね。・・・でも俺はね、オトメチャンが男とするのはやっぱりいやだ・・・」

と言うと「オトメチャンはおれのものだよ!」と叫んで「乙女の部分」に食いつくように――

 

    (次回に続きます)


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女だらけの戦艦大和・総員配置良し!


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「女だらけの戦艦大和」・熱いハワイの休暇です4

2010.11.04(21:17) 277

ようやくハワイ・オアフ島は昼を回った頃である――

 

相変わらずワイキキの浜では帝国海軍女子たちが大騒ぎで遊んでいる。

そこに、かなたからエンジン音が響いてきて皆は一瞬緊張した。見張兵曹が、「麻生分隊士、あの音はカタリナであります」と言ったのを聞きつけてその場の皆が騒ぎ出した。

「なんだって!カタリナだと、もう敵はいないはずだろう?」と、空母・飛龍の上等兵曹がちょっと顔色を変えている。

その時、それまでデッキチェアーに腰掛けていた零戦の搭乗員がやおら立ち上がって、「落ち着いて、ほらよーくご覧?」とダイヤモンドヘッドの方角を指した。

まごうかたなき「カタリナ飛行艇」が一機、こちらに向かって飛行中である。

「ぎゃーー!」

皆は大騒ぎになったが、零戦の搭乗員が「よく見ろって言ってんの!」と怒鳴るに至り、やっと落ち着いてそれを見た。

・・・なんと。

確かにカタリナではあるが、見事に「帝国海軍仕様」となっており、深い緑色に塗装されしかも、日の丸が書いてある。

「ああ!あれはいったい??」

わけがわからない、と言った皆に零戦の搭乗員が「第一回真珠湾攻撃の時、獲したアメリカのカタリナを塗りなおしてさ。オアフ島、ハワイ島、カウアイ島、ハワイ諸島のすべての島に配備して上空哨戒に当たってるんだよ。他にも分捕った戦闘機とかあるけどあんな変な格好の飛行機は嫌だからここの工廠でぶっ潰して今作りなおしているよ、零戦に」と教えてくれた。

おおー!と歓声を上げるみんな、「やッぱり帝国海軍だ、やることが違うねえ」と口々に言い合う。

カタリナは真珠湾に向かって飛んでゆく。

 

上空を通り過ぎてゆくカタリナに、松岡中尉はランニングをしながら「おおーい、日の丸のアメリカ飛行機―!もっと熱くなれよー!」と叫んで手に持ったあのラケットを振り回す。

カタリナの搭乗員は「機長。あの人何か言ってますが」と下を見た。機長、と呼ばれた中尉は首をちょっとだけ伸ばしてそれを見て、「ああ、なんだろうねえ。ラケットなんか持ってるが・・・」と感心なさそうではあったが何か思いついたか「まさか!あれがあの『大和』の殺人ラケットの持ち主か!?」と叫んだ。

「ええ!?殺人ラケットってなんですか?」他の搭乗員たちが興味津津で寄って来た、機長は操縦桿を握り直し前を見つめると、

「なんでもな、今回の戦闘中『大和』の戦闘指揮所であのラケットをふんまわして近くにいた兵を殺しちゃったんだってよ」と言った。ええ!?と驚く搭乗員たち。

「そ、そんな。味方を殺したら元も子もないじゃないですか、ねえ」最初の搭乗員が周りに同意を求めるように言う、ほかの皆もうんうんとうなずく。

「なんでもなあ、あのラケットを持った士官は味方の血を見て興奮するんだってよ」機長は妙に静かな口調で言う。それがなんだかとっても怖い。・・・が真実は全く違うのは皆さまのほうがよくご存じである。

この機長はどこでそんな話を聞いたかは知らないが、全くのデマである。往々にして混乱した戦場では針小棒大に物事は伝わるのであるが、・・・でもちょっとひどいな。

そうとは知らず、松岡中尉は海岸線をひとりでラケットを振り振り、オアフ島中心部に向かって走っている。松岡中尉の周辺気温は、ずいぶん高い。

 

麻生少尉と見張兵曹はたくさん遊んだのですっかりおなかが空いてしまった。現地の人が商う「シャワー室」で海水を落とし、「飯を食いに行こうよ」と言うことで服を着て歩きだした。

途中で小泉兵曹と長妻兵曹に出会った。

二人とも妙にさっぱりした顔つきで麻生少尉にはピンと来た。小泉兵曹と長妻兵曹は「麻生少尉!」と言って敬礼して近づいてきた。

「どうしたあ、ずいぶんさっぱりした顔しとるじゃないか」と麻生少尉は言った、見張兵曹は小泉兵曹と長妻兵曹の顔を見比べている。

小泉兵曹はえへえへと笑いながら、「はい、じつは・・」と先ほどまでの至福の時のことを語りだした。

 

(貧相な男だが、大丈夫かなあ)と思いつつもベッドに押し倒され口づけを受ける小泉兵曹。やがて服をすべて脱がされた。貧相な男性はしかし意外に力強く小泉兵曹を扱いだした。(そうそう、そうでなきゃあ)と小泉兵曹は嬉しくなってきた。

男性はだんだん息を荒げて小泉兵曹の胸のふくらみを揉みしだいた。「ああ・・」と切なげな声を上げる兵曹の耳元で男性は「いい?気持ち、いいですか?」と問う。うんうん、とうなずく小泉兵曹。その胸の先を、男性は吸う。ああ!――と思わず声を上げた瞬間――

来た。

小泉兵曹は(これはすごい・・・今までの男たちとは全然違う・・・ああ、いい~)と悶えていた。男性は「イイですか?こうしても、イイですかあ」と言いつつさらに攻める。

二時間の間、小泉兵曹は攻めつくされ最後は腰が立たないくらいになっていた。

「ですから」と自慢げに小泉兵曹は三人に向かって言った、「男は見かけじゃないんですよ。技術です技術、それがすべてですよ」。

長妻兵曹が、むきになって聞かれもせぬのに自分の行為の話を始める――

 

筋肉質のたくましい男性の身体に抱きすくめられ、長妻兵曹は嬉しくなった。(こんなにすごい筋肉の男とは最近・・ないからねえ)

筋肉氏は長妻兵曹をベッドの上に組み敷いて「どのようにしたら一番いいですか?」と聞いてきた、長妻兵曹は筋肉氏にしがみつくと「もう何でもいいからめっちゃくっちゃにして頂戴よ」と言った。筋肉氏はしっかりうなずくと、長妻兵曹を「めっちゃくっちゃ」に扱いだした。形のいい乳房をぐいぐい揉んでその先を痛いくらいに吸う。兵曹は快感の中を漂う。どのくらいそんなことをしていたのだろうか。

急にその両足がグイッと開かれ――

来た。

(す、すごい!!)長妻兵曹は思わず声をあげていた。筋肉氏はその兵曹を満足そうに見て「こうですか、こうですかあ!」と言いながら攻める。

長妻兵曹も「そうそう!もっと来てえ!」と叫んで・・・。

やがて終わった。やはりすぐには腰が立たなかった。

 

「はあ・・・」と麻生少尉は息をついた。それを見て長妻兵曹が「ねえ、いいでしょう?少尉も今夜あたりいかがですか?本当にここには上玉がいますから」と発破をかける。が、小泉兵曹が長妻兵曹を突っついて、

「馬鹿だねえ、少尉にはオトメチャンでしょうよ。少尉にとってはオトメチャンが一番の上玉」と言った。オトメチャンは顔を紅く染めた。麻生少尉もどういう顔をしたものか困っている。

長妻兵曹が、「でも少尉、今の話は参考になったでしょう?今夜ぜひ、オトメチャンに試してやってください!」と言い二人は「では失礼いたします!」と敬礼し去って行った。

「腹減ったあ!」と叫びながら。

「オトメチャン・・」と麻生少尉は見張兵曹を見た。頬を紅く染めたオトメチャンに少尉の心が湧き立ってきた。

「早く飯を食おう、でちょっと早いが今日は宿に戻るか」

もうやる気満々の麻生少尉であった――

 

        (次回に続きます)


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